がん登録法案へ意見を!
2013年5月14日 12:18 AM
国会には、がん対策に取り組む議員連盟「国会がん患者と家族の会」があります。
この議連で、がん登録の法制化について議論が続けられてきました。
このたび骨子案がまとまり、広く意見を求めています。
詳しくは http://www.cancer-reg.sakura.ne.jp/
国のがん対策の基礎情報を確実に収集し、それをがん対策につなげ、
そして患者・家族の治療、暮らしを支えていくために。
わたしたち当事者も意見を伝える貴重な機会です。
きょうの例会
2013年5月12日 9:33 PM
きょうは、おれんじの会例会でした。
テーマは「標準治療と先進医療」
住友別子病院がん診療部長の亀井治人先生が講師です。
会員外の方も多く、66人の参加でした。
標準治療と先進医療の違いや、選択する際の注意点などについてお話いただきました。
大事なのは、病気を治すための科学的な判断と共に、
患者が何を望んでいるのかについて、医療者と患者・家族が十分に話し合い
納得して選択することだということです。
医療者には、患者・家族の思いに耳を傾けることが求められ
わたしたち患者・家族にも、自分の望みを整理ししっかり伝えることが求められるといえるでしょう。
自分の望みが何かを考えることなく
有名な医師の本や、芸能人の体験談に振り回されるのは残念だと、わたしは思います。
次回6月は総会です。
「町なかサロン」開設1周年を兼ねて、記念講演会を開催します、
国立がん研究センターがん対策情報センター長の若尾文彦先生をお招きして
医療者とのコミュニケーションについてお話いただく予定です。
6月9日(日)開催予定です。
緩和ケア推進検討会
2013年5月8日 10:38 PM
きょうは、厚生労働省緩和ケア推進検討会でした。
患者の立場で参加させていただいています。
去年春からほぼ月1回のペースで開催され、10回目です。
きょうは、看護師の研修の在り方と地域連携について協議が行われました。
議論の内容については、後日資料と議事録が厚生労働省のホームページで公開されます。
がん看護領域では、日本看護協会が認定する有資格者が3、600人を超えるそうです。
・がん看護専門看護師 432人
・緩和ケア認定看護師 1、288人
・がん化学療法看護認定看護師 1.005人
・がん性疼痛看護認定看護師 631人
・乳がん看護認定看護師 187人
・がん放射線療法看護認定看護師 103人
(いずれも2013年5月7日時点)
専門知識・技術をもった看護師がこんなにいることが、残念ながら患者・家族には十分には知られていません。
わたしたちのところにご相談をいただいた際に、
「病院には専門知識をもった看護師さんがいますから相談してみますか?」とお伝えすると
ほとんどの方が「そんな方がいるんですか?」と言われます。
きょうの議論の中で
「専門知識や技術を持ち、研修を重ねた看護師が、その能力を十分に発揮できる仕組みが重要」との指摘がありました。
わたしも、賛同する旨の発言をさせていただきました。
せっかく身につけた知識や技術が、わたしたち患者・家族に目に見える形で提供されることが重要です。
それは、わたしたちの安心につながります。
緩和ケア推進検討会では、今後も協議が続きます。
在宅緩和ケアを考える
2013年5月7日 11:00 PM
きょうは「愛媛県在宅緩和ケア推進協議会」の会議に参加してきました。
愛媛では、在宅緩和ケアを推進するために
東予と南予でモデル事業を展開しています。
主にこのモデル事業について検討するための会議です。
医師、看護師、薬剤師、ケアマネージャー、
そして患者・家族の立場からわたしが参加させていただいています。
このモデル事業に関連して職種ごとの研修も行われていて
住み慣れた地域で過ごす患者や家族を支えるための技術、連携、コミュニケーションなどについて
今年もさまざまな取り組みが行われることになっています。
また、その内容や成果について広く知っていただくための
市民向け公開講座の計画についても話し合われました。
決まり次第、このHPでもご案内させていただきます。
この会議に参加するたびに思い浮かべるのは
家に帰ることを願いながら叶わなかった仲間の顔と言葉です。
どこに住んでいても、どんな状況でも
本人が望み、家族や周囲の人が支えることを望むなら、その願いが必ず叶えられるよう
仲間の言葉を伝え続けていきます。
勉強会のご案内
2013年5月6日 10:44 PM
連休が終わりました。
わたしは幼なじみや友人と会って、それなりにのんびり過ごすことができました。
あすから活動再開です!
ブログは今夜から再開。
2つの勉強会のご案内です。
まず、次の日曜12日におれんじの会例会を開きます。
「標準治療と先進医療について ~肺がんを例に~」をテーマに
住友別子病院の亀井治人先生にお話いただきます。
関心のある方であればどなたでも参加できます。
詳細はトップページでご案内していますので、ご覧ください。
もう1つ、来週水曜(15日)の勉強会のご案内です。
愛媛大学医学部で毎月開かれている「学び合いサロン」。
今回のテーマは「がんと就労」です。
一般社団法人CSRプロジェクト代表の桜井なおみさんが講師です。
乳がん経験者の桜井さんは、自身の経験からがん患者の就労の問題に取り組んでいます。
海外の事情にも詳しく、先月はほぼ1ヶ月間アメリカで最新事情を学んできたそうです。
いろいろな話を聞ける貴重な機会です。
5月15日(水)午後6時~
愛媛大学医学部40周年記念講堂
どなたでも自由に参加できます。
あすは、連休明けでいろいろな事が動き始めます。
早起きしなければ!
愛媛県立中央病院 新病院へ
2013年5月1日 9:19 PM
松山市の中心部にある愛媛県立中央病院は、同じ敷地内に新しい病院が完成しました。
これに伴って、病院と松山市駅を結ぶ無料タクシーのサービスを始めるそうです。
詳しくは http://www.eph.pref.ehime.jp/epch/index.htm
中心部にあるとは言っても、私鉄のターミナル駅である松山市駅までは
歩けば10分以上かかる距離。
患者さんや、重い荷物を持つ方にはとても遠く感じられます。
無料タクシーのサービスは、とてもいいアイディアです!
県立の病院にしてはよくやった!と拍手を送りたい気分です。
ところで、この病院から北の方向を見ると、デパート屋上の観覧車が目に入ります。
わたしたちの仲間は、以前ここに入院していた家族を見舞った帰り
いつも観覧車を見ながら歩いたそうで
何年も経った現在でも、観覧車を見ると当時の事を思い出し辛くなると言います。
わたしたちの「町なかサロン」は
ちょうど、病院とターミナル駅の中間くらいの所にあります。
辛さや悲しさを抱え切れなくなった帰り道に、
ふらっと立ち寄っていただきたいという思いも、この場所を選んだ理由の一つです。
祝日を除く月曜から金曜の午前10時~午後4時まで開いています。
特に月曜、水曜、金曜は、がんに向き合った経験者がお待ちしています。
どうぞ気軽にお立ち寄りください。
全国各地のサロン
2013年4月30日 10:01 PM
大型連休の合間、きょうは出張です。
機内にも地下鉄にも、ネクタイ姿のビジネスマンの姿が少ない気がしました。
さて、昨年度関わらせていただいた「がん総合相談に携わる者に対する研修プログラム策定事業」。
簡単に言えば、「ピアサポーター研修プログラムを考える事業」は
今年度も継続の予定です。
今年度予算が国会で成立すれば、正式に事業が動き始めます。
この事業のホームページに、全国各地のサロンの様子がリポートされています。
ちょうど昨日、わたしたちが運営の協力をさせていただいている病院サロンについて
その進行や運営について意見交換したところです。
ほかのサロンの様子には学ぶところが多くあります。
特に、熊本市民病院での取り組みの中の
「目の前にいる人を大切に考えよう」というシンプルなメッセージに
サロンのあるべき姿を再認識させられた思いです。
全国各地の好事例に学んで、わたしたちもより良いサロンを目指していきます!
がんと向き合うラジオ
2013年4月28日 8:44 PM
長い出張から戻ってみると、庭のツツジが咲き揃っていました。
今年は、どの花も数が多く鮮やかな気がします。
桜が見事だったのは、冬がしっかり寒く春がしっかり暖かくなったせいだと聞きました。
他の花も同じなのかもしれません。
さて、地元のラジオ局南海放送で『がんと向き合うラジオ』という番組が放送されています。
毎週月曜午前9時20分頃から、約5分間の放送です。
短い時間ではありますが、車で移動中の方や家事をしながら聞いている方が多いようです。
あすの放送に出演させていただきます。
子宮頚がんについてお話する予定です。
今月に入ってずっと子宮頚がんをテーマに放送してきた最終回。
患者の立場から、早期発見の大切さや、病気への正しい理解、差別・偏見のない社会のための
メッセージをお伝えします。
がんと共に働く
2013年4月25日 10:03 PM
きょうは情報提供を一つ。
国立がん研究センター がん対策情報センターのHPに
『がんと共に働く まず一歩前へ』というコーナーがあります。
がんと診断されて、治療を受けながらも仕事を続けたい。
そう願う人たちの思いを叶えるためには何が必要なのか?
本人の心構え、企業の理解と支援、周囲の人はどう支えればいいのか?
いろいろな立場の人の言葉を通して考えるサイトです。
興味のある方は http://ganjoho.jp/pub/support/work/index.html へどうぞ。
14年前の入院中、職場の仲間がお見舞いに来てくれて
仕事の相談をしてくれるのが一番うれしかったのを思い出します。
「天から与えられた休養期間だと思ってのんびりしてください」と言われるのは、辛かったなぁ…。
入院先の病院から、職場まで徒歩3分の距離。
この距離が、果てしなく遠く感じたあの日。
14年も経つのに、がん患者の置かれている状況は変わっていません。
そんな状況を変えるための取り組みは、一歩ずつ、です。
腫瘍内科医のつぶやき
2013年4月24日 8:53 PM
きょうは栃木県日光市へ。
子宮頚がんのお話をさせていただきました。
平成生まれの方を含め、女性のみなさんが熱心に耳を傾けてくださいました。
ありがとうございました。
その日光でいただいたのは…
ゆば料理です。
日光では「湯葉」ではなく「湯波」と書くそうです。
京都のものより、やや濃厚な味わいで、とても美味しくいただきました。
東照宮も見ないままでとんぼ帰りでしたが、名物料理だけはしっかり記憶に残りました!
さて、移動の最中のお供はツイッターです。
もっぱら情報入手だけで、最近心に残ったのは
腫瘍内科医のChieko.K さんのこんな書き込みでした。
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化学療法か?緩和か?の選択を迫るのではなく
これからどのように過ごしたいですか?
何を優先させたいですか?
というところから始まるのではないでしょうか?
必要なのは化学療法のマネジメントではなく、生き方のマネジメントです。
それを取り違えると、腫瘍内科の仕事はむなしいものになります。
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「これからどのように過ごしたいですか?」
これは、わたしたちの仲間であった男性が
まさに、医療者から聞きたかった問いかけだと言っていた言葉です。
どう治療するか?ではなく、どう生きるのか?
それを医療者と共に考えたい。
そんな余裕のある医療現場であってほしいと願うのは、無理なことなのでしょうか。