NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

NEWS

一期一会

2012年12月20日 9:56 PM

きょうは四国がんセンターのサロンの日でした。

12月例会ということで、ツリーやリースなど賑やかな飾り付けをし、音楽ボランティアの方はクリスマスソングを準備して、参加者をお迎えしました。

さまざまな思いを抱えた患者さんやご家族が参加してくださいました。
みんなで一緒に泣いたり、語り合ったり。

サロンでの出逢いは、まさに一期一会です。

偶然、わずかなひとときを一緒に過ごしただけの人の、背中にそっと置いてくれた手の温もりが、きょうの辛さを和らげてくれることもあります。

病室へ、自宅へ…サロンを出てそれぞれの場所へ戻って行った方々が、今夜いつもより少しでもゆっくり眠れますように。

 

声にならない声を

2012年12月19日 11:20 PM

きょうは、厚生労働省の緩和ケア推進検討会に構成員の1人として出席してきました。

全国の都道府県拠点病院に設置が計画されている「緩和ケアセンター」について協議しました。

患者・家族のあらゆる苦痛を軽減するための「センター」は、どうあるべきか?

痛いと言えない。
苦しいと言えない。
そんな患者・家族の声にならない声が、どうすれば医療者に届くのか。

どうすれば、苦痛の軽減に確実につながるのか?

突き付けられた宿題です。

 

変えられるもの、変えられないもの

2012年12月18日 10:13 PM

ここ数日過ごしやすかったのですが、また寒さが戻ってきているようです。

昨日は愛媛県がん対策推進委員会でした。
来年度から5年間の、愛媛でのがん対策の計画を議論する会議。
昨日のテーマは小児がん、がん教育、そして就労と社会的問題ですでした。
この3つは、国の計画に初めて盛り込まれたものです。当然、愛媛でも初めて協議でした。

就労と社会的問題は、ここ数年で注目されるようになった問題です。
治療成績の向上によって、病気とともに、あるいは病気を経て仕事を続ける人が増えてきました。
しかし病気を理由に解雇されたり、望まない職場に異動させられることも珍しくありません。
高額な治療費の問題も、患者や家族に重くのしかかっています。
これらは、2010年に実施した「愛媛県がん患者満足度調査」でも明らかになっています。

こうした問題の解決策を、計画にどう盛り込むか?
具体策を盛り込み、一歩でも前へ進めてほしい!
つい、発言に力が入りました。
他の委員や事務局の理解を得られたのかどうか…。
重い雰囲気で会議は終了しました。

患者・家族の苦しみを伝えなければならない。
一方的に伝えるだけではダメで、周囲の理解も得なければ物事は動かない。

でも、やはり譲れないことは譲れない。
粘り強く提案と交渉を続けていきます。
変えられるはずだと信じて。

 

若い世代へ語るということ

2012年12月12日 9:11 PM

きょうは、松山看護専門学校で講義をさせていただきました。
がん患者・家族の心理などについてお伝えする特別講義。
今年で3年目になります。
毎年のことながら、この学校のみなさんはとても熱心に耳を傾けてくれます。
あっという間の90分間でした。

戻ると、先週授業をさせていただいた中学校から感想文が届いていました。
女子だけが対象だったので、子宮頚がんのことを中心に話をしました。
ちょっと難しかったかな?伝わったのかな?と不安でしたが、想像以上にしっかり受け止めてくれていました。

「病気はこわいけれど、正しい知識を持ちたい」
「母や姉と話しあった」
「患者さんからのメッセージを真剣に受け取ることが、わたしたちの役目」

こういう反応があると、頑張って語っていかなければ!と勇気がわいてくるのです。

 

ピアサポート研修

2012年12月9日 10:10 PM

前回の書き込みから1週間が過ぎてしまいました。

この間に一気に寒さが厳しくなりました。
特に今夜は冷えています。

さて、昨日ときょうの2日間『ピアサポート研修』を開催しました。
毎年、愛媛県からの委託を受け開催しているものですが、今年ははじめて2日間連続のプログラムでした。

師走に入って丸2日間の開催。
果たして何人の方が参加してくださるのかと心配でしたが、ふたを開けてみればほぼ定員の47人の参加でした。

中には、宇和島から泊りがけで参加してくださった方もありました。

医師、看護師、臨床心理士、ソーシャルワーカーなど専門職による講義に加え、産業カウンセラーの資格をもつわたしたちの仲間によるロールプレイングも行い、充実した内容となりました。

一緒に学んだ仲間とともに、これからもピアサポートに励んでいこうと気持ちを新たにした2日間でした。

 

今年最後の例会

2012年12月2日 10:28 PM

12月に入りました。
途端に寒さが厳しくなり、今年初めてダウンコートの出番となりました。

そして、きょうは今年最後のおれんじの会例会。
昼前に雨まで降り出し、どれだけの方が来て下さるか心配でしたが、それでも30人近くが参加してくださいました。

愛媛大学病院のスタッフのみなさんによるトーンチャイムの演奏。
医学部奇術部のお二人によるマジックショー。
その後は、お菓子をつまみながらの交流会でした。

この1年のそれぞれの思いを語り合いました。
涙あり、笑いあり。

次回は1月13日に例会を開きます。
すい臓がんに向き合っている仲間から、病気への向き合い方などについて話を聞く予定です。

 

医療の質

2012年11月24日 7:12 PM

東京では、さきほど震度4の地震がありました。
発生から1時間以上が経過したのですが、宿泊先のホテルのエレベーターがすべて停止したまま。
食事に出かけることも出来ず、ルームサービスを取ることもできない悲しい状況が続いています。
正面には東京タワーの美しい夜景が見えますが、空腹を抱えたままです・・・。
ファイル 1011-1.jpg

さて、昨日、きょう「医療の質・安全学会」に参加し、患者・家族の立場から発表する機会をいただきました。

「医療の質」を測る方法については、さまざまな研究が行われています。
その指標は、患者・家族にとってどうあるべきか?

まず、患者・家族が使えるものであってほしいと思います。
そのためには情報が公開されることと、同時に、公開された情報を間違いなく理解するための助けが必要です。

そして、指標の基準は治癒や生存率だけでなく、病気を抱えて生きる人をどう支えているかを見るためのものでもあってほしいと願います。

こんなことを述べさせていただきました。

もう一つのセッションでは、ピアサポートの質と安全についても意見を述べさせていただきました。
活動の透明化、他機関との連携、評価の仕組みつくり
こうした事が今後必要になってくると思います。

いずれにしても、質の高い医療を受けるためには、わたしたちも学ぶことが必要ではないでしょうか。

 

求められていることは?

2012年11月12日 10:38 PM

ファイル 1003-1.jpg

羽田空港のクリスマスツリーです。

昨日は、国立がん研究センターなどが主催する『がん医療フォーラム』で、患者・家族の立場からお話する機会をいただきました。

このフォーラムは、医療者や患者・家族に加え、死生学の研究者も加わるというちょっと異色のものでした。
在宅緩和ケアのこと、看取りのこと、患者・家族を支える仕組みのことなどについて、それぞれの立場からの話とディスカッションが行われました。

雨模様にもかかわらず500人近い参加者。
みなさんの期待に応える話ができたのかどうか…。
いつも、終わった後で思い悩みます。

フォーラムの模様は、後日webで公開されるそうですので、改めてご案内いたします。

そして、松山へもどって今夜はおれんじの会の理事会。
今後の運営について話し合いました。

どうすれば、いましんどい思いをしている方たちに寄り添えるのか?
何が求められていることなのか?
常にそこに立ち返って話し合える仲間がいることに感謝です。

 

忘れられない看護師さんへ

2012年11月9日 10:31 PM

徳島から松山へ、3時間のバスの旅がこたえたのか。
腰痛が甦ってきました。
数ヶ月前のような激しい痛みではありませんが、ジワリジワリと鈍い痛み。

きょうは、松山市内のある病院で看護師のみなさんにお話をさせていただきました。
自分の経験、患者・家族の思いと併せて、接遇研修。
みなさん勤務の後の研修だったそうですが熱心に耳を傾けてくださいました。
感謝です。

看護師さん向けの研修でいつもご紹介するのが、わたしの入院中に出会ったある看護師さんのことです。

髪が抜け始めたときに、誠実にわたしに向き合ってくれた若い看護師さん。
言葉にできなかった感謝の思いを、他の看護師さん向けに話をする中で伝え続けています。

「ありがとうございました」

昨日11月8日は、わたしの退院記念日でした。
こうして生かされている事を改めて感謝しつつ。

 

徳島にて

2012年11月8日 10:36 PM

東京から徳島へ回り、戻って来ました。

きょうは、徳島県立城東高校でお話をさせていただきました。

徳島のNPO法人AWAがん対策募金が行っている「出前講座」の取り組みです。
詳しくは http://www.awagan.com/
徳島県の委託を受けて実施しているもので、高校生を対象にがんのこと、いのちのことについて医師と経験者が講演をするという取り組みです。

講演を聞いた後には、生徒が家族に宛ててメッセージを書きます。
日頃の感謝とともに、検診の呼び掛けなどを自由に書いてもらいます。

今年度は20の学校で実施するそうです。

がんという病気についての正しい理解が、高校生を通して広がっていくことに期待しています。

 

 
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