NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

NEWS

がんに関心を!

2009年1月28日 9:07 PM

きょうは、私たちの活動を支援して下さる方に会ってきました。
ご本人もご家族もがんとは無縁の方ですが、何か協力させてほしいとのことで、寄付金をいただきました。
感謝です。
苦しい台所事情ですので寄付を頂けることは正直とても嬉しいことですが、それ以上に、現在病気と無縁の方が関心を寄せてくださることは本当に大きな喜びなのです。

つい昨日、あるマスコミの方との話の中で、マスコミのがんへの関心が薄れているという現状を知らされました。現在は、医師不足や救急医療がトレンドなのだそうです。
確かにそれらも大事な問題ですが、がん医療を取り巻く問題も深刻化しています。
がん患者を診る医師の偏在、働き盛り世代の患者と就労、ドラッグラグ、高額な治療費…。

さまざまな立場の方に問題の深刻さを知ってもらい、一緒に考えてほしいと願います。
日本人の2人に1人が、生涯に一度以上がんにかかる時代がすぐそこまで来ているのです。誰にとっても他人事ではないのです。

 

スミマセン!

2009年1月27日 8:57 PM

きょうは、いろいろとお詫びです。
まずは、おれんじの会HPの中の問い合わせと入会フォームが機能不全に陥っておりました。いつからそういう状態だったのか定かではありませんが、HPを通じて入会手続きやお問い合わせを下さったものが全く私の手元に届いていませんでした。こちらの管理ミスです。申し訳ありませんでした。
「送ったはずなのに連絡がない!」
「問い合わせに答えてくれない…」などお心当たりの方は恐れ入りますが再度ご連絡ください。
現在は復旧しています。

もうひとつ、昨日の記事に書いた番組は放送されませんでした。
亡くなられた国会議員 山本孝史さんを紹介する放送は2月3日(火)に延期だそうです。
ずっとテレビの前で待って下さった方(私もその一人です)すみませんでした。

 

27日の番組紹介

2009年1月26日 8:05 PM

おれんじの会HPへの訪問者が5000人を超えました!
これからも、少しずつではありますが内容を充実させていきますので、ヨロシクお願いいたします!

きょうは番組のご紹介です。
宮城の患者会の方が情報提供してくださいました。
1月27日(火)フジテレビ系列(愛媛ではテレビ愛媛)『とくだね』(朝8時~)の中の”温故知新”というコーナーで、故山本孝史さんが紹介されます。
山本孝史さんは、「がん対策基本法」制定に尽力した国会議員です。
本会議で、自らがんであることを表明し、国によるがん対策の必要性を訴えた姿をご記憶の方もいらっしゃると思います。
残念ながら亡くなられましたが、「助かるいのちのために」という山本さんの思いは全国の患者・家族に受け継がれています。

詳しくは埼玉のがん患者会のシャロームさんのブログに載っています。
 http://sugitocancer.blog87.fc2.com/blog-entry-735.html

 

新しい動き

2009年1月25日 8:42 PM

私たちの仲間が新しい動きを起こしました。
おれんじの会の太陽のような存在のよし♡ちゃん。
20代から病気と向き合って四半世紀。抗がん剤治療は数十回を超えるという厳しさの中でも、常に笑顔で周囲を勇気づけているよし♡ちゃんが、昨日、自分の経験を通していのちの大切さと早期発見を呼びかける講演会を開きました。
会場は公民館の一室。30人近い方が集まりました。
よし♡ちゃんは、まず自分の闘病体験を語りました。治療後24時間点滴が必要な状態でも退院し、家事や子供の学校行事に参加した思い出。それを可能にしてくれた友人たちの支え…。そして早期発見のために検診を受けてほしいと強く呼びかけました。
この講演会は、いのちの大切さを知ってほしい、身体が動く間にできる限り多くの人に情報を伝えたいというよし♡ちゃんの熱い思いで実現しました。その思いを知った公民館の館長さんは快く会場を提供してくれ、近所の金融機関の支店長さんは駐車場を開放してくれました。

がん患者だからこそ伝えられる事があります。いのちの果てを見つめたことのある者だから話せることがあります。
これからもよし♡ちゃんは、できる限り多くの人に伝えたいと願っています。
お問い合わせは、おれんじの会(080-3549-2327)までどうぞ。

 

がん難民

2009年1月23日 8:11 PM

『がん難民』ということばを初めて耳にしたのはいつだったでしょうか。ショッキングな表現ですが上手く言い得ているものだと感心したのを覚えています。
その時から時間が過ぎ、多くの患者さんと出会い話を聞くうちに『がん難民』について、少し考え方が変わってきました。

『難民』とはどういう状態でしょうか?
主治医から「これ以上の治療法はありません」と告げられたら難民なのでしょうか?
医療者からの説明に納得できなければ難民でしょうか?
私は、そうではないと思います。
自分ががんとどう向き合うのかを見失った時、さまよい始めるのだと思うのです。
徹底的に闘い続けるのか、共存しながら穏やかに過ごすのか。他にも様々な向き合い方があるでしょう。そうした自分なりの考えが失われ、インターネットや人の噂に振り回されると自分の居場所・還る場所が見えなくなってしまうのだと思うのです。

では、がんとどう向き合うのか?それはいのちとどう向き合うのかにも通じます。
自分一人で答が出せる人は少ないでしょう。家族、友人、先輩患者…信頼できる医療者がいれば心強いですね。誰かと一緒に考えてみましょう。
パソコンに向かって情報を探すのも大事ですが、その前に、大切な人といっしょに話し合ってみることの方が大事だと思うのです。

 

がん対策と予算

2009年1月22日 9:42 PM

愛媛県には『がん対策推進計画』というものがあります。
これは、「がん対策基本法」と国の「推進基本計画」に沿って策定されました。全国の都道府県にも同様の『計画』があります。
この計画策定に際して患者・家族の声を反映させることを国が勧めたため、全国のほとんどのところで患者・家族の代表が策定委員に加わりました。愛媛では乳がん経験者の方と私が選ばれました。

計画策定から1年が過ぎて、策定委員経験者に大変な宿題が出されました。
「がん対策・予算提案のための意見」を提出してほしい、との宿題です。厚生労働省がん対策推進協議会で、現場の実情を踏まえ、各地域の要望を聞いたうえで施策の検討を行うため、だそうです。

日頃感じているがん対策の問題点を国に伝えるチャンスです!
勇んでアンケート用紙に向かいましたが、いざとなると難しい。
緩和ケアや医療者育成など分野ごとに、対策と予算について課題・改善案をまとめなければなりません。
いろいろな資料を引っ張り出してきて勉強です。
締切は25日。
いまごろ、全国の患者委員の仲間たちが、私と同じように頭を抱えながらも何とか知恵を出して意見をまとめていることと思います。

こんなふうに、国の施策に当事者の声が直接反映される仕組みはほとんどないそうです。
「私たち患者の声を聞いてください!」と闘い続けてきた先輩患者さんたちが残してくれた成果です。
まさに命を削りながら獲得した成果を、私たちはしっかり引き継ぎ更に充実したものにしていかなければなりません。

 

がん治療と仕事

2009年1月20日 9:10 PM

あす、ある患者さんが職場復帰を果たします。
がんが見つかっのは2年半前。その時の主治医の診断では「余命は1年」とのことだったそうです。
手術と化学療法を経て自宅療養を続け、そして明日職場へ戻ります。

働き盛り世代のがん患者にとって、治療と仕事をどう考えるかは大きな問題です。
東京で、キャンサーネットジャパンが主催してがん患者と就労の問題を考えるシンポジウムが2月8日に開かれます。
詳しくはhttp://cancernet.jp/eve090208.htmlをご覧ください。

 

例会報告

2009年1月18日 9:02 PM

きょうは、第9回例会でした。
前回の記事でご紹介した通り、テーマは『新しいがん治療薬』
松山は、ちょうど昼頃から雨が降り始め、参加者が少ないかもと心配しましたが新居浜や宇和島からの方も含め、50人余りが参加して下さいました。
分子標的薬について、かなり専門的な内容も交えながらの1時間の講演と、その後30分ほどの質疑応答が行われました。
参加者からは、
重篤な副作用情報は患者にどう伝えられているのか?
がんワクチンとは?
治験に参加する患者の注意点は?などの質問が寄せられました。
「医療者からの薬に関する説明は難しい。患者・家族が理解しやすいような対策を、医療者と患者会で協力して進めることは出来ないか?」という提言もありました。

患者にとって新薬の情報は希望です。副作用の情報は命に直結します。こうした非常に重要な情報が、実際には患者自身になかなか伝わってこないという現状を改めて痛感しました。
効果の高い薬が開発されることは勿論大事ですが、それが患者に安全に届けられ、安心して使うことができる仕組み作りも構築されなければならないと思います。

 

がん治療と薬

2009年1月16日 10:04 AM

18日(日)の例会は勉強会です。
テーマは『新しいがん治療薬』
講師は、愛媛大学医学部附属病院薬剤部主任で、がん薬物療法認定薬剤師の井門敬子さん。

最近、がん治療の中で使われるようになったのが「分子標的薬」と呼ばれるものです。
乳がんのハーセプチン、肺がんのイレッサなどがよく知られています。
従来の抗がん剤が、がん細胞と同時に正常な細胞も攻撃していたのに対し、分子標的薬はがん細胞のアキレス腱を狙い撃ちするという特徴があります。
あと10年~20年もすると分子標的薬が中心になるだろうといわれています。
新しい薬はどういう仕組みで生まれ、どう作用するのか?
気をつけたい副作用は?
今後期待される薬は?
など、新しいがん治療薬についての講演です。
会員以外の方も参加できますので、関心のある方は直接会場へお越しください。

松山市味酒町の愛媛県総合保健協会9階会議室で、午後1時30分からです。
なお、健康食品・健康器具の勧誘などは固くお断りします。

 

共にがんに立ち向かう

2009年1月14日 7:22 PM

四国松山でもここ数日厳しい冷え込みが続いています。
治療中の患者さんにとっては風邪は大敵。暖かな日が一日もはやく来ますように。

先週末から東京、広島と出張で、そのついでにそれぞれでがん関連のNPO法人の事務所を訪ねてきました。
東京は、『キャンサーネットジャパン』。多角的な活動を展開しているがんに関係するNPO法人の大御所的存在です。
広島では、『広島がんサポート』。法人化したのは去年ですが、大変充実した活動をしています。
事務所があるのは広島市内中心部の立派なビルの中。事務所と会議室、それに患者さんがくつろげるサロンを備えています。明るい光が入るサロンには、様々なパンフレットや図書が並べられ、カウンターキッチンまで完備されています。
しかし、感嘆すべきは設備の素晴らしさだけではありません。
ここでは「フレンドコール」という事業を広島県から委託を受けて行っています。がん患者・家族からの電話に対応して、話を聞いたり相談に乗ったりする事業です。週に一度、同じ経験をした患者・家族が電話対応にあたります。必要に応じて、相談窓口や情報提供窓口の紹介もするそうです。

行政と患者・家族との協働。これはとても大事だと考えています。行政だけ、医療者だけ、あるは患者・家族だけが、それぞれ別々に活動しているのでは、がん対策という大きな問題に立ち向かえるはずがありません。国民の3人に1人の命を奪う病気には、行政・医療者・当事者、他にもマスコミや企業、政治も加わっていわば”六位一体”の取組が必要なのです。
愛媛でも、そうした取り組みが実現する日が必ず来ると信じつつ、でも焦らず一歩一歩進んでいきたいものです。

 

 
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