NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

NEWS

日常

2010年12月31日 8:37 PM

あと3時間あまりで今年が終わります。
私も、それなりに掃除や片付けをして一年の最後の日を過ごしました。

大晦日と元日は特別な日という感じですが、昨日もきょうもあすも変わらない日常が続く場所もあります。

例えば、母が入院している病院です。
認知症の母に、年が改まるという認識はありません。
きょう昼食の介助に行きましたが、いつもと同じように食事が配られ同じような手順で介助をして、同じように時間が過ぎていきました。

80歳の母に食事を食べさせながら、『日常』が続くことの幸せを感じました。

人はみんな、きょうがあすに続くことを前提に過ごしています。
でも思いがけない出来事が予告なしに訪れます。
人生の軌道修正をしなければならなくなることもあります。
「なんでこんな目に遭うんだ」と、こぶしを握りしめ涙を流すこともあります。

11年前の大晦日、1年先のことを考えられない不安の中にいた私。
『日常』の有難さをかみしめて日々を過ごしていました。

きょう一日を無事に過ごせたことに感謝。
一年を過ごせたことに感謝。
感謝のうちに、新しい年を迎えられることに、感謝。

 

桑田佳祐さん

2010年12月29日 12:19 AM

きょうは午前中に市立宇和島病院へ、帰ってから四国がんセンターへ。
病院のはしごです。
年明けの事業について打ち合わせに行ってきました。

どこへ行っても聞こえるのは、疲弊している医療現場の悲鳴です。
また同時に、それを何とかしようと奮闘する熱意も感じます。
厳しい中でも、来年へ向けてほんの少し希望を感じられる打ち合わせとなりました。

さて、桑田佳祐さん!
食道がんの治療を続けていた桑田さんが、31日の紅白で復帰します!!
その姿は多くの患者・家族に勇気を与えてくれることと思います。

多くの患者さんが、自分と同じ病気を経験して回復し、社会復帰している人の話を聞きたいと言います。
もちろん、「あの人が元気になっているから自分も」と単純に考えられないことはわかっていても、でも理想の姿を現実に見ることは大きな希望につながります。

桑田さんの歌声を楽しみに待ちたいと思います♪

 

俳句募集!

2010年12月27日 9:58 PM

愛媛でも山間部では雪が積もるほどの冷え込みです。
これで大掃除をサボる理由が出来た!と喜んでいるのは私だけでしょうか?!

さて、俳句募集のお知らせです。

来年3月に、松山で「日本造血細胞移植学会 学術集会」が開かれます。
”造血細胞移植”というのは、白血病などの患者さんの治療のために行われる骨髄移植のことです。
この学会のプログラムの一つ「市民公開講座」の中で、俳句を募集することになりました。

詳しくはhttp://www.congre.co.jp/jshct2011/program/haiku_oubo.pdf をご覧ください。

病気と向き合う中で感じたこと、家族や医療者への感謝、同じ病気の仲間への思いなどを俳句に込めてみませんか?

優秀作には、道後温泉ペア宿泊券が贈られます!

私も一句…え~っと、季語は…???
締め切りは来年1月末日です。

 

くつした

2010年12月25日 11:26 PM

クリスマスプレゼントが届きました。

ファイル 635-1.jpg

靴下は手作りのパッチワークで出来ています。
留守をしていて受け取るのが一日遅れてしまいましたが、今夜は枕元にぶら下げて寝ることにします。

あす朝にはプレゼントがいっぱい?!

いえいえ、もうこの靴下だけで十分です。
とても幸せな気分。

 

クリスマスイブに

2010年12月24日 11:05 PM

メリークリスマス!

「クリスマス寒波」という言葉があるんですね。
松山も冷え込んできました。

クリスマスイブだろうと何だろうと、病気は関係ありません。
きょうも患者さんからの相談メールが届きました。

病気と向き合う患者・家族のみなさんに、せめて今夜いつもよりゆっくり眠れる時間をプレゼントしてください、サンタさん!!

 

敵か、友か?

2010年12月23日 10:40 PM

細胞検査士の方といろいろな情報交換をしている中で、私のがん細胞を見てみることになりました!

11年前に採取された細胞が、ちゃんと病院で保管されていました。
手続きをして、いざ顕微鏡へ。
ドキドキ。

専門家の解説で画面を見つめます。
正常な細胞は薄いオレンジできれいな形で並んでいます。
その周囲に、青緑で不規則な形をしたモノが無数に散在しています。
オタマジャクシのような形状のものや、2つの細胞がくっついているものなど、解説を受けなくても「異常」と感じられます。

ああ、これががん細胞なんだ。
11年前に私が向き合った相手。

敵だったはずなのに、顕微鏡で見つめていると不思議な感情が湧いてきました。
まるで懐かしい友に会ったような、そんな気もしてきました。

 

11年目のお礼

2010年12月21日 9:47 PM

雨が続いています。

11年前に言えなかった「ありがとう」を、ようやく伝えることができました!

私が入院中にお世話になった看護師です。

抗がん剤治療の副作用で高熱が出た夜でした。
夕方から異常な悪寒を感じ、発熱。
息苦しさと体の震え、そのうち意識まで遠ざかっていきました。
「このまま死ぬのかな」と思い、自分を迎えにきた死神と目が合ったと感じた瞬間でした。

気がついたときには酸素マスクが付けられ、抗生剤の点滴につながれていました。

夜勤の看護師が「ふらふらして危ないから、これ使ってね」とポータブルトイレをベッド横へ運んできました。
狭い4人部屋です。
静かな夜に、ここで?イヤだなぁ…。

そう思って困り果てていたところへ、別の看護師がやって来ました。
「ここでなんてイヤよねぇ。一緒にトイレに行きましょう」と声をかけてくれたのです。
その時の嬉しかったこと!
いまでもハッキリ覚えています。

その看護師に、昨日偶然出会いました。
「覚えていらっしゃいますか?」と声をかけると、「はいはい、2階西病棟でしたよね」とのお返事。
あの時のことをお話し「本当にありがとうございました。ずっと忘れていませんでした。本当に嬉しかったんです」と伝えると、涙が出てきてしまいました。

ようやく言えた「ありがとう」でした。

実は、こんなふうに伝えられなかった「ありがとう」を大事に胸にしまっている患者・家族は少なくないのかもしれません。
入院期間の短縮化で、その時間さえなく慌ただしく退院していくのも理由です。
もし、この記事を医療者の方が読んでくださっていたら、どうぞわかってください。
みなさんへの、たくさんの「ありがとう」が、あちこちに!

 

伝言

2010年12月20日 10:09 PM

ある患者さんから、後に続く患者さんのために伝えたい事があるとご連絡をいただき、お話を聞かせていただいています。
きょうは2回目。
緩和ケア病棟でのコントロールがうまくいって、前回よりずいぶん調子が良さそうでした。
お正月に自宅へ戻る準備も始めていると話してくださいました。

その患者さんが、とてもステキな詩を託して下さいました。
ご紹介します。

 私たちにはそれぞれの人生がある
 十人十色
 喜怒哀楽があり それと共存しながら生きている
 がんになったことも そのうちのひとつ
 私は『がんと闘う』という言葉は好きではない
 闘うことは勝つか負けるかということ
 そうではなく
 たまたま出くわした”がん”とどうつき合っていくか
 相手のことを思いやりすぎず 気長く
 家族も本人もひとりひとりが今できることを無理なくする
 自分たちでかかえ込みすぎず助けを借りる
 そうしているうちに
 いつの間にかみんなが寄りそって
 ”ひとりじゃないよ”の言葉が生まれるような気がします

 晴れわたった青い空 曇り空や雨の空
 季節の移ろいとともに泣いたり 笑ったり
 時には先の見えない暗闇に
 そんな時 共に歩む温かい手
 わずかの光が 大きな希望になることも
 生まれてきてよかった
 めぐり逢ったあなたに ありがとう

 

テレビ

2010年12月19日 8:25 PM

ついにデジタル化です!

ファイル 630-1.jpg

11月末に購入してようやく配達。
やっぱり美しい…タイミングよくハイビジョンではターシャ・テューダーの番組を放送中です。

テレビ搬入にあわせて部屋の掃除をし、古いテレビも処分できて気分はスッキリ。

余裕のあるときにこういう番組を見ると、心が安らかになっていくようです。

テレビ購入の出費は痛かったけれど、いい気分になれて幸せ。

 

前向き信仰

2010年12月18日 10:07 PM

初めての方からのお電話がありました。
外来の帰りに、病院からかけてきてくださいました。

前向きになれない、気分が晴れない、そんな自分がイヤで、この先ずっとこうなのかと不安でたまらない。
周りの患者さんは、みんな前向きに頑張っているのに自分だけ…。

こうした悩みは、実はとてもよく聞きます。

「前向きにならなければね」
「いろいろ考えても仕方ないんだから、明るくならなきゃ」
前向き信仰が溢れています。

私も退院した直後に、ある方からこうした内容の電話をいただきました。
1時間以上「前向きに」を繰り返されました。
追いつめられる気分になり、最後は涙声を隠して「ご忠告ありがとうございました」と言って電話を切るのが精一杯でした。

前向き信仰は、ときに患者・家族を追い詰めます。

 

 
ページトップに戻る