NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

NEWS

カンテツな女

2010年3月5日 10:38 PM

各方面からご心配いただいた口内炎は、どうにか治りました。
育ての父の野菜と、育ての母の手料理のおかげです。感謝!

出張は一段落したものの、年度末を迎えて忙しさはピークを迎えつつあります。
やってもやっても終わらない仕事…。
「ああ、また睡眠時間が短くなる。お肌の敵なのに」と思いながらPCに向かっていたところ、先程1通のメール。
仕事でお世話になっている女性が、職場から送ってきた事務連絡です。
彼女もまだ頑張ってるんだ。
昨夜も資料を届けてくれたのは日付が変わるころでした。

そんなこんなで、仕事が終わってから深夜のテレビ番組を見る機会が増えました。
NHKで放送している「カンテツな女」という番組がお気に入りです。
仕事でカンテツ=完全徹夜をしている女性、例えば美容師、スキー場のスタッフ、居酒屋の店長などを紹介する番組です。
ディレクターも女性。
取材する側とされる側の何気ないやりとりの中から、働く女性のしんどさ、夢などが語られます。
見終わって「よし、私もまた明日がんばろう!」と思えるのです。

さて、明日はいつもより早起きしなければならないので今夜はこの辺で。
44歳になると、カンテツはとても無理です!

 

患者・家族からみえる風景

2010年3月4日 11:22 PM

雨の夜、外を歩いているとどこからか沈丁花の甘い香りが漂ってきました。

そういえば、きょう行った病院の待合室にも沈丁花が活けてありました。
どなたかスタッフの方の心遣いでしょうね。

きょうは、親しい人の外来診察に同行して病院へ行きました。
患者会のメンバーとしてではなく、一患者の付き添いとして行くと見える風景は違ってきます。

事務スタッフの無表情と冷たい声。
薄い仕切りを通して聞こえてくる隣の診察室の患者の個人情報。(これは古い病院の構造的な問題ですが)
患者をさばくことに必死になっている看護師の大声。
なぜ、患者が「すみません」と言いながら小走りに移動しなければならないのでしょうか?

唯一救いだったのは、入院する病棟の看護師が説明の最後にかけてくれた言葉でした。
「一緒にがんばりましょうね」

沈丁花を活けるこころを持ったスタッフが、忙しすぎる医療現場で疲弊していかないようにと願うばかりです。

 

がん患者1600人の声

2010年3月3日 10:12 PM

「がん患者・家族の経済的負担は大きく、からだとこころの痛みは解消されていない」

これは、日本医療政策機構が行った意識調査の結果です。
全国のがん患者団体に所属している患者・家族約1600人の声から明らかになったものです。
詳しくは http://ganseisaku.net/resources/siryou/index.html

自らもがん患者である国会議員山本孝史さんが、まさに命懸けで成立に力を尽くした「がん対策基本法」の成立から3年が経ちます。
この中には「がん患者・家族の苦痛の軽減」が文言として盛り込まれていますが、残念ながら実現には程遠い現状です。

1600人の声に、医療者、政治家はしっかり耳を傾けてほしいと願います。

愛媛では、現在開かれている定例議会に「がん対策推進条例」が上程されています。
きょうの代表質問でも、がん関連の質問が出されました。
誰にとっても他人事ではないがんの事を、さまざまな立場の人が語り合い、考え、行動に移していける社会への第一歩になることを期待しています。

 

口内炎

2010年3月2日 10:41 PM

いろいろな方が、私の体調を心配してくださいます。
ありがとうございます。

実は、今朝起きたときに妙な腹痛がありました。
10時には大事な約束があるのにどうしよう…。
大腸に転移したのかな?
子宮からの転移で一番多いのは骨盤内臓器って言ってたよね。
まさかイレウス?
さまざまな不安が頭をよぎります。
果たして…朝食が終わったときには痛みはすっかり消えていました。
どうやら変にねじって寝ていただけだったようです。

腹痛は笑い話で済みましたが、いま本当にツライのが口内炎です。
結構大きな口内炎が出来ています。
出張で重い荷物を抱えて歩くと必ず口内炎ができます。
予防のためにビタミン剤も常用しているのですが、今回はダメでした。

抗がん剤治療の副作用で口内炎ができます。
経験した方はおわかりのとおり、一つや二つではありません。
水さえ沁みる痛さです。
私もひどい口内炎で、傷付けて感染するといけないからと歯磨き禁止になったものでした。

「体より大事な仕事はない」
そう思い知ったはずなのに、気がつけば無理を重ねています。
頑張り過ぎる姿は、周囲の人もしんどくさせますね。
イケナイ、いけない。

 

大切な人のために生きる

2010年3月1日 8:44 PM

雨の一日でした。
ようやく咲いたクリスマスローズの花が冷たい雨に打たれてかわいそうです。

きょうは今治へ行ってきました。
乳がん検診の研修会で、おれんじの会会員Nさんに体験談を語ってもらうため同行しました。

Nさんは、大勢の人の前で自分の病気のことを話すのはきょうが初めてです。
事前に原稿を書いてしっかり準備してくれました。

「本当は自分のことばで語りかけたかったのですが、初めてのことだし覚えられなかったのでメモを読みます。でも心がこもっているので聞いてください」と話しかけて始まりました。

周囲に1人もがん患者のいない環境で、突然の告知。
不安で重度のうつ状態になったけれど、友人の支えで乗り越えた経験。
再発し厳しい治療を続けながらも家族と共に精一杯生きていること。

そして最後にこう伝えました。
「みなさんお一人お一人が、誰かにとって大切な人です。
 生きるということは、その誰かのために生きることだと思います」。

聞いてくださった方々の心に深く沁みわたったはずです。
誰より、私自身が自分の生き方を省みました。

現在進行形で治療をしているNさんにとって、その経験を語ることはとても辛いことだったはずです。
でも、誰かの役に立つのならと引き受けて勇気をもって語ってくれました。
語っているときのNさんの表情は本当にうつくしかったです。

おれんじの会では、こうして患者・家族からのメッセージを伝えていきます。

 

 
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