NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

NEWS

第10回 例会

2009年2月8日 8:13 PM

おれんじの会では、毎月例会を開催しています。
きょうはその10回目。交流会でした。
参加者は32人。セカンドオピニオンをとるために松山へ来ている人や、去年母親を亡くした医学生も参加してくれました。

まずは、『こんな情報を探しています!』という呼びかけから始めました。
「抗がん剤の副作用で涙目になるんだけど同じ症状の人は対処法を教えて」
「知り合いが病気で名古屋の有名な先生を訪ねていくらしい。その先生に関する情報はありませんか?」などと続きました。

そして、話題は緩和ケアへ。
「治療はがん拠点病院で続けているけれど、緩和ケアは別の病院で受けることにした。がんの情報を持っていてゆっくり話せる医者を見つけられて安心した。緩和ケアに関わるタイミングが難しい例をたくさん見てきたから、自分は元気なときからちゃんとしておきたくて…」
この話をきっかけに、”看取り”とは何か?緩和ケア病棟とは何か?と発展していきました。

また家族の関わりについても話題になりました。
ある女性は、妹さんの支えによって体調がとても落ち着いてきた体験を語り、夫を亡くした女性は、病気によって最後の数年間夫婦として濃密な時間を過ごせたことを話してくれました。

最後は数人ずつのグループに分かれて交流をして解散。
2時間半の例会が終わりました。

次回は3月1日(日)に「がん治療と生命保険の話」について学びます。
また4月にはお花見も計画しますのでお楽しみに!

 

患者の痛み

2009年2月7日 9:06 PM

がん患者の6割が痛みを感じている…そんな調査結果がまとまりました。
毎日新聞の記事です。http://mainichi.jp/select/science/news/20090205dde041040078000c.html

ちょうど昨日、調査をした慶応大学の高木研究室から報告書が届いたところでした。
報告の中では、痛みへの適切な治療の実施について、満足と答えた患者が50%に満たないことを挙げ、更に医師の疼痛緩和の知識不足の問題を指摘し、『適切な治療の実施について改善の余地が明らか』としています。
この調査結果が何らかの形で、今後のがん対策に生かされることを期待しています。
今回の調査は体の痛みに絞ったものでしたが、心の痛みに関する調査も実施して欲しいことを、私は個人の意見として回答に書き添えました。

この調査には、おれんじの会の皆さんにも協力していただきました。アンケートにお答えくださった方、ありがとうございました。

 

こんなところにも地域格差?!

2009年2月6日 8:49 PM

あすから『余命』という映画が公開されます。
谷村志穂さんの小説を映画化したものです。
主人公は38歳の医師。結婚10年目にして妊娠がわかります。しかし同時に乳がんの再発も知ることとなります。治療か出産か?彼女はどう考え、何を選択するのか?家族とは?いのちをつなぐとは?
公式HPはhttp://www.cinemacafe.net/official/yomei-love/main/index.html です。

実はこの映画の告知にあたっては、タイトルやポスターの図案などについて患者の意見が取り入れられました。国立がんセンターがん対策情報センターを通じて意見を募集し、それが反映されています。
そういう点からも、ぜひ観たいと待っていたのですが…
残念!愛媛では公開されないのです。
きょう劇場情報を調べてわかったのですが、現在のところ公開予定には入っていません。
これまでにも観たい映画が来ないことはたびたびありましたが、小さな配給会社の作品というわけでも、芸術系でもないのに。
あ~こんなところにも地域格差を感じてしまいます。

 

子宮頸がん最新情報

2009年2月5日 8:31 PM

綱渡りながらもブログの更新を続けているせいか、おれんじの会HPへの訪問者が日々増えていて嬉しいかぎりです。きょうも読んでくださってありがとうございます!

さて、昨日参加した「子宮頸がん制圧を目指して」というイベントについての報告です。
これはUICC(国際対がん連合)日本委員会が主催して開催されました。会場には女性を中心に200人ほどが参加していました。医療関係者や養護教諭なども多かったようです。
厚労省がん対策推進室前田室長などの挨拶に続き、子宮頸がんの現状と研究が進むワクチンについての報告が行われました。

子宮頸がんは成人若年層に患者が多いことが特徴です。35歳~39歳が罹患者のピークです。20代、30代前半の患者も多く、早期でない限り治療は子宮摘出が基本ですので生殖機能を失ってしまいます。患者個人の喪失感はもちろんですが、社会の未来にも影響が大きいと考えられています。
子宮頸がんの原因はHPVというウイルスが関与していることが解明されています。女性の7割はHPVに感染していて、その中の一部の人ががんを発病するといわれています。
原因がウイルスですのでワクチンで防げるという考えのもと、3年前にはアメリカで予防ワクチンが承認され、現在109カ国で承認されています。オーストラリアやイギリスでは中学生・高校生を対象に無料で接種が行われています。費用対効果を考えた上での国としての対策です。
日本でも、現在承認申請中で近いうちに使用できるようになるそうです。

私は子宮頸がん患者ですが、このような最新の情報は全く知りませんでした。不勉強を反省しています。
先にも書いた通り、治療は生殖機能を失うことに繋がり、その喪失感は大変大きなものがあります。私はもともと子供を強く望んでいたわけではありませんでしたが、それでも病気のことを知らない人からの心ない言葉に傷付いたことは数えきれません。同じ子宮頸がん患者である向井亜紀さんが代理母という選択をしたことをご存知の方も多いでしょう。

もしも子宮頸がんになっても、できる限り早く見つけ出産の選択肢を残せるように。後遺症に悩まなくて済むように。そのためにも経験者である私に出来ることがあるのでは、と考えさせられる昨日のイベントでした。

昨日出会った方から紹介していただいた子宮・卵巣がん患者会「らんきゅう」のHPです。http://www.geocities.jp/rankyu99/

 

人との出会い

2009年2月4日 11:38 PM

さきほど東京から戻ってきました。
東京大学安田講堂で行われた世界対がんデー公開シンジウム「子宮頸がん制圧を目指して」というイベントに参加しました。
この報告は、また明日。

こういうイベントに参加すると知識が増えることだけでなく、様々な人との出会えるという大きなメリットがあります。
きょうは、NPO法人女性特有のがんのサポートグループ オレンジティ(http://o-tea.org/)理事長 河村裕美さんにお目にかかりました。
河村さんは、私と同じ’99年に子宮頸がんが見つかり治療を受けた方です。治療の副作用であるリンパ浮腫や排尿障害に向き合いながら、現在は子宮頸がん啓発啓発キャンペーンに取り組んでいます。
他にも患者を支援する団体の方や、がん医療を支える企業の方などとの御縁ができるのも足を運んでこその収穫です。
しっかり良い刺激を受けてきました。
また明日から松山で私もがんばります!

 

緩和ケア勉強会ご案内

2009年2月2日 11:14 AM

緩和ケアに関する勉強会をご案内します。

◎2月18日(水)午後6時~午後7時30分
 松山赤十字病院 教育講堂
 1)がん看護に携わる看護師のキャリアプラン
 2)リンパ浮腫の豆知識
 主催:松山赤十字病院
…医療者向けの内容ですが、関心のある方は参加できます。
 おれんじの会からまとめて申し込みますので希望者はご連絡くだ さい。

◎2月22日(日)午後2時~午後4時15分
 愛媛県県民文化会館 真珠の間
 『がんの在宅医療』
 1)通院して行えるがん治療の実際と問題点
 2)通院治療機の患者への在宅利用の実際
 3)通院しながら受けられる医療とケア
 4)がんの在宅医療の今後の展望
 主催:ベテル三番町クリニック
…まさに多くの方が直面している問題についての勉強会ですね。
 講演会後に個別相談会も予定しているそうです。

どちらも参加は無料です。

 

がん対策と予算

2009年2月1日 8:48 PM

きょう東京で、がん対策と予算について広く意見を聴くタウンミーティングが開かれました。いわゆる有識者だけでなく、患者や家族など当事者の意見も聴くとのことで、全国の患者会からも出席したはずです。残念ながら私は仕事の都合で行けなかったので、患者会仲間の報告や後日の報道を待ちたいと思います。

国のがん対策予算は伸び続けています。
しかし大事なのは中身です。本当に、当事者が望む対策に予算が付けられているのか?ということです。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/11/dl/s1128-9a.pdf
ここに来年度のがん対策予算の概算要求の数字があります。
緩和ケアだけが前年比マイナスです。一方で研究にかかる予算は大幅なプラスです。
これでいいのでしょうか?

がん対策は『たなぼた』で降ってくるのを待っていてもダメなのです。
そもそも私たち当事者が望むものは「ぼたもち」なのか「醤油せんべい」なのか?
厚労省の役人や医療者が良かれと思って与えるものを有難がって頂く時代は終わりにしなければなりません。
いま足りないものを見極め、それを手に入れるにはどうすればよいのかを考える。そして行動する。そういう時期に入っているのです。

がん対策と予算を考えるタウンミーティング。7日には仙台で開かれ、地方のがん対策の現状と課題、予算措置への要望などが伝えられる予定です。

 

紅梅咲いて・・・

2009年1月31日 9:24 PM

我が家の庭には紅梅と白梅の木があります。
栄養状態はよくないはずですが、毎年花をつけてくれます。
今年も、数日前にまず紅梅がほころび始めました。
きょうの冷たい雨の中でも、少しずつ紅い色が広がっています。

この紅梅の木は、亡父の部屋から正面に見えるように植えてあります。
後に母から聞いたのですが、がんが再発して入院する日の朝、父は部屋から庭をじっと眺めていたそうです。
本当の病名は知らされず「胃潰瘍の再発」と告げられていましたが、入院の時点でうすうす感付いていたのかもしれません。
まじめに働いて手に入れたマイホーム、自分の好きなように作り上げた庭…。入院を前に何を思っていたのか?それを思うとたまらない気持ちになります。
父が入院したのが2月はじめでした。
紅梅の咲くこの月は、私にとってはちょっと辛い季節です。

 

仲間

2009年1月30日 8:37 PM

きょうは国際ソロプチミスト松山の方にお目にかかりました。
ソロプチミストとは、頂いたパンフレットによると
「管理職、専門職に就いている女性の世界的組織で、地域社会と世界中の女性と女児の生活を向上させるための奉仕活動」をしている団体です。
愛媛で昨年発足した『ピンクリボンえひめ協議会』で、ご一緒に活動している御縁があり、おれんじの会の活動をもっと知って頂こうとご挨拶に行ってきました。
大変熱心に話を聞いてくださり、特に乳がんや子宮がん検診の啓発活動などには強く興味を示してくださいました。
いつか、何かの形でご一緒に活動できればと願っています。

おれんじの会は発足して9か月が過ぎました。
少しずつ存在が知られるようになってきたとはいえ、まだまだです。ひとりでも多くの方に知っていただきたい。特に、孤独に病気と向き合っている患者・家族の方に「ひとりじゃない」というメッセージを届けたいのです!

私も、抗がん剤治療が終わり退院してすぐに、インターネットで子宮がん患者の会を探しました。残念ながら東京にしか会がなく参加できなかったのですが、電話で少し話をしただけでとても救われました。
「ひとりじゃない」
ここに仲間がいますよ!
そして仲間を支えようという人の輪も、少しずつ大きくなっていますよ。

 

世話人会の日

2009年1月29日 9:33 PM

きょうは「おれんじの会」の世話人会でした。
会員が100人を超える「おれんじの会」は、細かな事を全員で集まって検討することはできませんので、随時、数人の世話人で話し合って運営しています。
きょう集まったのは6人。そのうち3人は抗がん剤治療を続けている患者です。うち2人は、まさに治療中。身体に埋め込んだポートに薬剤をつないで世話人会に参加です。

きょうの会では、例会参加者の交流をどうすればいいかを検討しました。
片道2時間近くかかる所から交通費と時間を使って来てくれる参加者や、副作用でしんどい中の参加者もあります。「来てよかった、また来たい」と感じてもらえるためにはどうすればいいのか?
これは患者会活動の一番大事な部分であり、一番難しい部分でもあります。
これまでの交流会では、部位ごとにわかれたり、いくつかテーマを設けてみたり試行錯誤を繰り返してきました。
次回の交流会では、「こんな情報を探しています」とか「こんなことで悩んでいます」と呼びかけをしてもらい、情報を持つ人が答えるという形式でやってみようと思います。同じ病気の経験者だからこその情報のやり取りが出てくると期待しています。
2月8日(日)午後1時30分~ 松山市味酒町の愛媛県総合保健協会が会場です。参加は無料。
がんに関する情報がほしい方、他の患者や家族と交流してみたい方はぜひご参加ください!
ただし、政治・宗教・健康食品などの勧誘は固くお断りします!

 

 
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