NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

NEWS

新年度へ向けて

2010年3月18日 9:31 PM

ホ~ホケ…ホケ…キョ
今年初めてのウグイスの鳴き声を聞きました。
我が家の近くには、毎年必ずウグイスがやってきて美しい声を聞かせてくれます。
今年はまだまだお稽古中。
桜が満開になる頃には仕上がるのかな?

3月。年度末です。
そろそろ来年度の予定が入ってくるようになりました。
4月の会議、6月の学会、7月の講演…。
どんな新しい出逢いがあるのか、ワクワクします。

でも、その前に…。
今年度後ろを振り向かず走り続けてきた始末をつけなければ…。
見たくはないけれど書類の山。
考えたくないけれどNPO法人の決算。
はぁ~。

 

ミスは許されるのか?

2010年3月17日 10:14 PM

風は冷たいものの、晴れて気持ちのいい一日でした。

きょうはベテル病院へ。
愛媛で最初の緩和ケア病棟を開設した病院です。
その緩和ケア病棟にはゆったりとした暖かな空気が流れています。
偶然、以前お電話でご相談を受けた患者さんにお目にかかりました。
車イスを使っていらっしゃいましたが、その表情は実に生き生きとされ、ご家族にも笑顔が絶えませんでした。
よい時間を過ごしていらっしゃるようで安心しました。

残念ながら、がん医療の現場にはいい話ばかりあるわけではなく…。

病院への苦情はよく耳にするのですが、その中で実は事務手続きでのミスについての苦情が少なくないのです。
予約のミス、入院手続きのミス、そして診断書のミス。
ミスを指摘したところ「確認しなかったあなたが悪い」とばかりに語気荒く言い返されたケースもありました。

患者・家族は抗議する体力も気力もない場合がほとんどです。
そのうえ、治療を受けている医療機関でゴタゴタを起こしたくないという遠慮もあり、ほとんどの場合が泣き寝入りです。

でも、そうしたミスによって、患者・家族がどれほど傷つき気持ちが萎えることでしょうか。
がっくり肩を落とし、引き下がらざるを得ない様子を想像するだけで、こちらが怒りに震えます。

薬剤の確認など、医療に直接関わる部分でのミスを防ぐ取り組みは熱心に行われていると聞きますが、事務手続きの正確さにも真剣に取り組むことを強く要望します。
診断書1枚に、患者・家族の生活がかかっている場合だってあるのです!

 

地域の患者力

2010年3月16日 10:38 PM

伊方町へ行ってきました。
この1週間で南予地方3か所でお話をさせていただきました。
3か所ともご一緒した八幡浜保健所の保健師Hさん。
地元の言葉で親しみやすく、でも情熱あふれる語り口で、地域でのがん対策への取り組みを伝えている姿がとても印象的でした。
こういうリーダーがいる地域は、これから大きく変わるのかもしれません。
実際、ご一緒に回ったところからはPTAへの働きかけも必要だという具体的な提案なども出てきているそうです。
愛媛は南の方から変わるかもしれません。

ここで一つ情報です。
22日(祝・月)に高知で、がん対策へのさまざまな取り組みを考えるフォーラムが開かれます。
高知の患者会「一喜会」の7周年記念で開かれるものです。
宮城、大阪そして高知での患者主体の取り組みが紹介されます。
三連休最終日、高知までは少し遠いかもしれませんが関心のある方はドライブがてらお出かけください。
http://www.ikkikai.i-tosa.com/

 

安心して手術を迎える

2010年3月15日 10:00 PM

桜が咲いた松山。
でも、きょうは雨が降り続き、お花見の計画を立てるのも気が進まないような一日でした。
青空のもとで蕾が膨らむのを待ちたいものです。

きょう、知り合いが手術を受けました。
手術が山場を越えたところで1回、ほとんど終わったところでもう1回、それぞれ詳しく説明がありました。
術前には主治医からはもちろん麻酔科医や手術室の看護師からも説明が繰り返され、本人も家族も十分に納得し安心して当日を迎えることができました。
この病院のシステムなのか、診療科独自の取り組みなのかはわかりませんが、ここまでしてくれることは嬉しい驚きでした。
なぜここまで出来るのか、いつか担当医に尋ねてみたいと思います。

さて、ここでお知らせです。
私たちの会でも多くの人が関心を持っている「代替療法」について、NHKで番組が放送されます。
「追跡AtoZ ~”がんに効く”?代替療法最前線」
http://www.nhk.or.jp/tsuiseki/
3月20日(土)夜10時から NHK総合テレビです。

 

南予の女性パワー

2010年3月14日 8:16 PM

ファイル 418-1.jpg

きょうの昼食です。
JR松山駅のカレーショップで野菜カレーを注文したら出てきたのがこれです。
ニンジン1本、ジャガイモ1個、ナス1本それぞれ丸ごとゴロン!
思わず写真を撮ってしまいました…。

さて、今週は南予weekです。
一昨日は西予市、きょうは八幡浜市、そして明後日は伊方町でがん検診を呼び掛ける講演です。

ファイル 418-2.jpg

きょうの八幡浜会場は「ゆめみかん」という立派なホールでした。
日ごろさまざまな分野で活動している女性団体の方々を対象とした会で、前半には四国がんセンター名誉院長の高嶋成光先生のご講演があり、後半で私が体験談を語らせていただきました。

南予地域は女性パワーがとても強く、過去には女性団体が中心となって寄付を募り乳がん検診車を購入した歴史があるそうです。
現在保健所で仕事をなさっている職員にも、とても熱心な方が多く
この南予地域から、何か大きな動きが起こればと願っています。

ここで、会員のみなさん限定情報です。
掲示板に新しい方も含めて書き込みがありますので、是非読んでくださいね~。

 

消えてしまいたい

2010年3月11日 9:01 PM

気になっていた患者さんからSOSのメールが届き、病院へ訪ねました。
手術後思うように回復しない苛立ち、後遺症の辛さ、将来への不安をポツリポツリ語ってくれました。
そして「もう消えてしまいたい」
必死に涙をこらえている横顔に、かける言葉は見つかりません。
「また来ますね」と言うことしか出来ませんでした。

きょう、国のがん対策推進協議会が開催されました。
この会議には、患者・家族の代表者が4人含まれています。
きょうの会議で議論された「がん診療連携拠点病院」の件がNHKのニュースで伝えられていました。
http://www3.nhk.or.jp/news/t10013139781000.html

ちなみに愛媛には7か所の拠点病院があります。
すべての病院が要件を満たし、指定は継続されることになっています。

昨日の条例のことも、きょうの協議会のニュースも、ちょっと難しいし直接自分の療養生活には関係ない…と感じる方もあるかもしれません。
でも、決してそうではないのです。

確かに、昨日も書いたとおり条例や仕組みが変わったと言ってもすぐに明日の現場が変わるわけではありません。
きょうの苦しみが、明日朝に解決されるものでもありません。

しかし、患者・家族のこころの痛みに寄り添ってくれる医療者の育成や配置、負担の小さい治療法の研究、経済面の支援策などを推し進めるには、やはり大きな仕組みを変えていくことが必要なのです。
そのための条例であり、協議会なのです。

「消えてしまいたい」
そう云わざるを得ないほど苦しんでいる患者さんへの答えにつながると信じて、この歩みを続けていくしかないのです。

 

愛媛県がん対策推進条例

2010年3月10日 9:22 PM

きょうは、「愛媛県がん対策推進条例審査特別委員会」に参考人として出席してきました。
現在開会中の県議会に提出されている「愛媛県がん対策推進条例」に関して、患者・家族の一人として意見を申し上げるためです。
医療者側からの参考人として愛媛大学医学部の櫃本真聿先生が出席しました。
提案議員側と特別委員会委員との間で2時間にわたって審議が行われ、最終的には全員一致で原案通り可決されました。
本会議での決議を経て成立することになります。

条例は前文と14の条文で成り立っています。
少し長いのですが、前文を記します。
「がん対策基本法の趣旨を踏まえ、すべての県民が生命を尊重する良心に基づき、温かみのある適切ながん対策を推進することにより、がんになってもお互いに支え合い、安心して暮らしていける地域社会を実現することを決意し、この条例を制定する」

条文には、他県にはない特色が盛り込まれています。
在宅医療の推進、愛媛県がん対策推進委員会の設置、施策の見直し、そして県民総ぐるみによる推進など。

もちろん、条例ができたからすぐにがん医療が充実し、患者・家族の療養生活が変わるわけではありません。
ですが、患者・家族が望む医療を実現するための第一歩が踏み出せたことは間違いありません。

条例制定は県議会議員のみなさんのお力によって成し遂げられました。
この条例を活かしていけるかどうかは、私たち患者・家族側にも係ってくることです。
条例が定めるさまざまな項目の達成度がどうなっているのか、私たち患者・家族が望む医療に向けて近づいているのか。
それをしっかり見つめ、必要に応じては意見も出し、積極的に関わっていくことが求められます。
そうしてこそはじめて条例制定の果実を自分たちのものに出来るのだと思います。

委員会での決議のあと、用事があって四国がんセンターへ行きました。
きょうの条例可決のニュースを一緒に喜びたかった仲間の顔が浮かびました。
帰りの車の中で、泣けて泣けて仕方ありませんでした。

条例ができたことは一つの通過点。
先に逝った仲間が流したたくさんの涙を決して無駄にしてはならないと、改めて気持ちを引き締めています。

 

もう一度ピッチへ!!

2010年3月9日 8:44 PM

まさに冬に逆戻りの一日でした。
一時の暖かさで分厚いコートはクリーニングに出そうかと思ったのですが、グズグズしていたのが正解。
あさってには暖かくなるそうで、もう一日の辛抱です。

さて、いよいよ始まったサッカーシーズン。
Jリーグ開幕のニュースを見ていたところ、骨肉腫という病名が聞こえてきました。
J1大宮のDF、塚本泰史選手が骨肉腫と診断され治療を受けるそうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100227-00000022-maip-socc

おととい夜のスポーツニュースで塚本選手は、インタビューの中でこう語っていました。
「いまの夢は日本代表になるとか、そういうことじゃなくて、ただこのピッチを走ってサッカーをすることだけ」

一部報道では、主治医からサッカーは二度とできないと言われたと報じられています。
でも、人間の体には思いがけない力が潜んでいるもの。
統計やデータ通りにはいかないのです。

どうか治療がうまくいきますように。
この試練を乗り越える力が与えられますように。
もう一度ピッチへ戻ってきてください!

 

なくしもの

2010年3月8日 8:39 PM

寒の戻り。この気温差は体にこたえますね。

昨日は淡路島へ行ってきました。
兵庫県立淡路病院が開催した「あわじ緩和ケア市民公開講座」でお話をさせていただきました。
冷たい雨と風。また選挙とも重なったそうで参加者は30人ほどでしたが、みなさん最後まで席を立つこともなく聞いてくださいました。

こういう講演の時には、おれんじの会で制作したDVDをご覧いただくことにしています。
5人の会員のメッセージを収めたDVDです。
早期発見の大切さ、生きていることへの感謝、勇気をもって病気に向き合ってほしいという願い。
5人の生の言葉は、どこの会場でも強い印象を残してくれています。
淡路島の方々にも、私たちのメッセージはしっかり届いたことと思います。

ところで、ここのところ記事に写真添付がないのにお気付きの方もあるかもしれません。
実はカメラを失くしてしまったのです。
これまで、モノを失くすことが殆どないのが密かな自慢だっただけに、大事なカメラを失くしたことが結構ショックでした。
思い当たるのは、バタバタ出張の最中のホテルか、空港か。
電話をかけて探してみなければ、と淡路島の行き帰りの中でもずっと心に引っ掛かっていました。
ところが!
きょう戻って荷物の片付けをしていたら、思いがけないところにカメラが!!
あ~、よかったぁ。
こんなところに置いて忘れるなんて!
やはり忙しさのせいです。

「忙しいという字は、心を亡くすと書くんだ」と誰かに教えられたことがあります。
今回はカメラを失くし、それも見つかりはしましたが、もっと大事な何かを失くしてしまうかもしれません。
反省。

そんなわけで、せっかく出掛けた淡路島の写真はありません。
日本一の生産量を誇る玉ねぎ畑も見たのに!
残念。

 

パープルリボンキャラバン

2010年3月6日 9:14 PM

きょうも雨。菜種梅雨と呼ぶのでしょうか?

きょうは「パープルリボンキャラバンin松山」が開かれました。
ピンクリボンは乳がん啓発のシンボルとしてすっかり定着しています。
パープルリボンはすい臓がん啓発のシンボルです。
キャラバンと題して全国5か所で開催するセミナーの第1回が松山で開かれ、おれんじの会も運営に協力させていただきました。

事前申し込みが少なく、まして当日の雨。
どれだけの方が来てくださるか心配しましたが、結局80人を超える方が参加してくださいました。

四国がんセンターの井口東郎先生、井上武先生、太田耕司先生から基調講演があり、その後は会場からの質問に答える形で展開しました。

すい臓がんは「21世紀に残された難治がん」と言われています。
早期発見が難しく、見つかった時にはかなり進行しているケースがほとんどだそうです。
日本で使える治療薬はわずか2種類。
そういう難しい病気だからこそ、参加なさっている方々は本当に熱心に講演に聞き入っていました。

きょうのセミナーに足を運んでくださったみなさん、ありがとうございました。
松山で情報提供の機会を作ってくださったパンキャンジャパン、キャンサーネットジャパン、イーライリリー株式会社のみなさん、ありがとうございました。

さて、あすはおれんじの会例会です。
会員の一人が「病気との向き合い方 ワタシ流」と題して体験談を語ってくれる予定です。
13時30分~ 愛媛県総合保健協会です。
是非ご参加ください!

 

 
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