NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

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診察室での「会話」

2011年8月27日 9:31 PM

ほぼ1週間ずっと出張に出ていました。
大阪、東京、名古屋。
交通機関の乗り継ぎにもすっかり慣れたのですが、今回は天候不順に振り回されました。
新幹線が止まる、飛行機の出発が遅れる…。
ついイライラしてしまうのですが、考えてみれば、自由に動けることだけでどれほど恵まれたことか。
感謝が足りないことを、改めて反省。

さて、先週寄せられたある相談から。
ずっと健康だったので病院にかかることに不慣れな方でした。
医師からのたくさんの説明の中で、どの点が重要なのかがわからなかった様子です。
検査の内容、その結果、考えられる病名、今後の治療方針…すべてがゴチャゴチャになり、不安だけが大きくなっていました。

こういうケースは少なくありません。
何も説明しない医師はダメですが、最近は逆に説明し過ぎて患者・家族を混乱させるだけのケースもあるようです。

相手が自分の話を理解できているか窺いながら会話を進める、というのはオトナの常識だと思うのですが、白衣を着た途端に一方通行の「宣告」になってしまうのはなぜでしょう?

医療者の側からすれば、多忙すぎる外来の場で、いちいち相手の理解度を量っていたのではたまらない、というのが本音でしょう。
医療者の話を聞こうともしない、すべてお任せという態度の患者・家族にも問題があります。

両者の問題は、もうずっと長い間言われてきたことですが、なかなか解決の手掛かりが見つかりません。

「ちゃんと先生の話を聞けなかった私が悪いんです…スミマセン、こんな事で相談して」と電話の向こうでおっしゃった声が耳に残ったままです。

 

 
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