旅するウイッグ
2011年5月3日 10:55 PM
連休らしく、ちょっとのんびりした時間を過ごしました。
牛重です。
やわらかい肉がたっぷり乗っていながら、たれの味付けが絶妙で重過ぎない一品。
ちょこんと添えられている牛蒡も味がしみて美味。
今年に入って、新規開拓のお店はどこも”当たり”が続いているのですが、これはベスト3入り確実です。
松山市中心部にある『うな牛 小椋』でした~。
一緒した友人は、30歳のときに卵巣がんを経験しました。
3年後、後を追うように私が子宮頚がんになり治療で髪が抜けたときには、彼女が使っていたウイッグを貸してもらいました。
元気になった彼女のウイッグを毎日使いながら、どれほど力をもらい慰められたかしれません。
同時に、先に病気と向き合った彼女に対して何もできなかった事を心の中で詫びたものでした。
そのウイッグは、現在は別の患者さんの元で活躍しているそうです。
いい方向へ向かいますように。
いつか、笑いながら美味しいものを食べられる日がきますように!
母の日を前に思うこと
2011年5月2日 9:56 PM
5月に入りました。
木々の緑が日に日に濃くなり、元気をもらえるようです。
次の日曜は「母の日」。
夕方のニュース番組の中で「お母さんに感謝のメッセージを伝える」という企画を放送していました。
面と向かっては言えない言葉を、カメラに向かって伝える企画。
「お母さんありがとう」が満載でした。
なんだかなぁ…。
見ていてほほえましいんだけど、違和感。
お母さんのいない子どもたちの事を考えてしまいます。
天国へ行ったお母さん。
入院中で家にいないお母さん。
事情があって一緒にいられないお母さん。
いまだに父の日が辛い私は、どうしても「父の日」と「母の日」に素直になれないのです。
例会は8日!
2011年4月29日 10:29 PM
大型連休に入りました。
おれんじの会例会は原則として第一日曜ですが、今月は連休の最中になりますから第二日曜に開催します。
5月8日(日)午後1時30分からです。
会場はいつもの愛媛県総合保健協会。
テーマは「みんなで体験 楽しいコミュニケーション」です。
療養生活の中で向き合うことになる医療者や家族とのコミュニケーションを、いまより少し上手にできるように楽しみながら学びます。
会員以外の方も参加できますので、お気軽にお越しください!
ところで…
いまテレビのニュースで「日本全国が新幹線でつながりました」と伝えていました。
う~ん…四国は仲間はずれなんだなぁ。
新幹線は走ってないけど、気持ちはつながってます。
黄色いレシートキャンペーン
2011年4月27日 8:09 PM
ビックリするほど暖かい朝を迎え、ビックリするほど強い雨が降った一日でした。
さて、きょうは”幸せの黄色いレシートキャンペーン”のご報告です。
イオンでは毎月11日に”幸せの黄色いレシートキャンペーン”を行っています。
この日は黄色いレシートが出てきます。
店の出入り口には、小さく区切られたボックスが置かれます。
区切られた引き出しには、さまざまな団体の名前が書かれていて、黄色いレシートを受け取った買い物客は、自分が支援したいと思う団体の引き出しにレシートを入れます。
集まったレシートの額の1%が、その団体に贈られるという仕組みです。
おれんじの会でも、以前からこのキャンペーンに参加していて、理事のNさんが毎月欠かさず店頭に立ち、協力を呼び掛けています。
今回は去年10月から今年3月まで半年分の支援として、15,500円分のお買い物カードをいただきました。
コピー用紙やインク、文具などです。
5月は10日と11日の2日間にわたってキャンペーンが行われます。
ご協力をお願いいたします!
夏目雅子ひまわり基金
2011年4月25日 10:23 PM
『夏目雅子ひまわり基金』を初めて知ったのは、自分の闘病中でした。
抗がん剤治療の合間、一時退院した時のことでした。
美味しいものを食べたくて行った和食のお店のカウンターで、白血球が低いのでナマモノが食べられないことを大将に伝えたところ、隣の席にいた若い女性も、「ナマモノはだめなんです」と言うのが聞こえました。
「もしや?」
タイミングを見計らって話しかけてみると、白血病の患者さんでした。
東京で治療中で、体調がいいので松山の友人を訪ねてきたとのこと。
その女性が着けていたウイッグが『夏目雅子ひまわり基金』から提供されたものだったのです。
それから年月が流れ、おれんじの会の活動の中でウイッグをお預かりすることが何度かありました。
そういう時には、いつも『ひまわり基金』にお送りすることにしていました。
『ひまわり基金』については、http://www.himawari-kikin.com/top.php
事務局長は、田中好子さんの夫です。
田中好子さんのご冥福と、ご家族への慰めをお祈りします。
がん行動マップ
2011年4月24日 8:48 PM
久々に休日らしいことをしました。
出しっぱなしになっていたブーツを片付け、出張でくたびれたバックを磨き、資料の山の一角を整理しました。
スッキリして夕方にはスポーツジムへ。
この前マシンから落下したので油断しないよう気をつけて1時間。
はぁ~気持ちよかった!
…と思っていたら敵は意外なところに。
ドラッグストアで買い物して出てきたところで、駐車用の車止めに足を引っ掛けて転倒!
またしても、やってしまいました。とほほ。
さて、本題。
情報が届きました。
広島で、高齢社会を考える女性の会が『がん行動マップ』を作成したそうです。
http://www.wabashiroshima.org/index.htm
中心メンバーの馬庭恭子さんは、看護師でありがんサバイバーであり、そして現在は広島市議会議員でもあります。
マップの中に書いてあることば。
「遠慮せずに専門家の意見を聞くこと、そして最後は自分で判断すること」
大事なメッセージだと思います。
アヤメ
2011年4月23日 8:39 PM
我が家の庭のアヤメです。
昨日からの久しぶりの雨に濡れて、一層紫色が映えています。
いつの間にか庭の緑が濃くなっていることに気付きました。
季節が移っていくことに気付かないほど、いろいろな事に気を取られていたようです。
しっかり足元を見つめることが大事だと、自然の美しさが教えてくれました。
学び合う
2011年4月20日 10:09 PM
きょうは、大学病院で月に一度開かれている「学び合いサロン」でした。
医療者と患者・家族が立場を超えて学び合い、よりよいがん医療を考えていこうと始まったこのサロン。
3年目に入りました。
今回のテーマは「告知」
病名、病状、余命など、がん治療の長い道のりの中で折々に出会う「告知」。
私たち患者・家族はどう受け止めるのか。
医療者はどう伝え、どう支えようとしているのか。
難しいテーマに初めて取り組みました。
まず、おれんじの会会員のNさんが、自分の妻に告知せずに見送ったケースをもとに、その時の心の揺れについて当時の日記の記述を元に発表しました。
その後、参加者でディスカッションです。
ディスカッションで何か正解を探すというわけではありません。
それぞれの考え方を理解し、違いを知るところからのスタートです。
参加者は約40人。
患者・家族が10人ほど。医師や看護師など医療者が10人ほど。
残りは医学生と看護学生です。
心ある医師は、患者の全体像をみながら病名を告げることができます。
告知を受けて診察室の外に出た患者のそばにそっと寄り添う看護師もいます。
しかし、残念ながらすべての医療者がそうではないのが現実です。
参加していたある家族は、事務的な診察で、希望も安らぎもまったく感じられない医師の態度を涙ながらに語りました。
患者の前で必死に不安を押し殺している家族にとって、医師がこちらの目をみてくれる、こちらの一言に耳を傾けてくれる、そんな瞬間があれば、またもう少し頑張れるのに。
同じ診察室の中にいながら、果てしない距離を感じる苦痛を訴える涙は、特に若い学生の心に何かを残してくれたと思います。
告知から始まる病気と向き合う長い日々。
一方的に医療者が与え、患者・家族が受け取るという時代ではなくなりました。
共に作っていくために、こうした学び合いの場での小さな取り組みが生かされることを願っています。
相談の電話から
2011年4月18日 9:30 PM
きょう頂いた相談の電話。
ご家族からでした。
「初めてがん患者の家族になったんです。いままで他人事でした。何の予備知識もなく、病院を探し、専門用語に戸惑い、不安でいっぱいです。2人に1人がかかる病気だからもっと勉強しておけばよかったのに…」
これは多くのご家族が口にされる言葉です。
ご自分の不勉強を責めるのです。
でも、知らなくて当然。他人事で当然。
がんの次に多い脳血管疾患について、私は何も知りません。
心疾患についても、何も知りません。
そんなものではないでしょうか。
必要になった時に、誰でも欲しい情報を得られる仕組みが充実していればいいのだと思います。
何がわからないのか、どんな情報が欲しいのか、どんなふうに伝えられれば理解できるのか。
しんどい経験をした患者・家族からの声こそが、より良い仕組みを作っていく材料になります。
「患者力」「家族力」。
さて、きょうはオススメ動画のご紹介です。
最近、テレビで流れているコマーシャル。
♪上を向いて歩こう
♪見上げてごらん
見つけました!http://www.suntory.co.jp/enjoy/movie/d_s/880953903001.html
支える
2011年4月17日 9:09 PM
テレビから、ベートーベンの交響曲が流れています。
1週間前に上野で行われたチャリティコンサートの模様です。
指揮者のズービン・メータさんの呼び掛けで行われたチャリティコンサートです。
今回の震災で、海外の演奏家が次々とコンサートをキャンセルする中、ズービン・メータさんはあえて来日したと聞きました。
いろいろな形で、被災した方々を支える取り組みが続いています。
松山で在宅医療に取り組んでいる医師が、「気仙沼在宅支援プロジェクト」を立ち上げています。
http://yuunomori3.jugem.jp/
支えようとする人たちの手もまた、支えられますように。