悩んだときには
2008年12月9日 9:15 PM
きょうは2件の相談が寄せられました。
1件は乳がん患者さんから。まだ若いお母さんです。これから始まる抗がん剤治療が不安だとのご相談でした。授乳中とのことで近くで赤ちゃんの泣き声が聞こえていました。
もう1件は、症例数の少ない種類のがんと診断された患者さんから。これまでずっと健康だったので病院選びから迷ってしまって・・・というお電話でした。
患者・家族には予習はありません。ある日突然『がん患者』『がん患者の家族』にさせられてしまいます。何からどうしていいのかわからないことだらけで、でも早く決めないと病気が進行するのでは?と焦りだけが膨らんでいきます。焦りと不安は、時として冷静な判断を妨げてしまうことがあります。
私は告知を受けて入院するまで1ヶ月かかりました。それまでも医療問題に取り組んでいましたし、ある程度の知識と心構えがありましたから本人は冷静沈着のつもりでしたが、後日家族から「あきらかに普通じゃなかった」と言われました。
誰だって動揺し、不安になり、地に足が着かない時期があります。そんな時は誰かの助けを借りることも必要です。
例えば、がん診療連携拠点病院の相談・支援室。ここではがん医療のプロが無料で相談に乗ってくれます。国立がんセンターのHPで検索できます。
そして、もう一つが先輩患者や患者・家族会です。同じ思いをした仲間がいます。その経験と知恵を借りてみてください。「自分のような思いをさせないために」「この経験が誰かの役に立つのなら」と思っている先輩たちがたくさんいますよ。
がん患者大集会PartⅡ
2008年12月7日 8:19 PM
11月30日に行われた『第4回がん患者大集会』のメインテーマは「考えます 私の町のがん医療」でした。
全国の都道府県で、地域の実情に合わせたがん対策推進計画が策定された初年度にあたる今年、自分の住む町のがん医療はどうなっているのかを考えようというものです。
各地から様々な意見が出されました。
四国からは、「患者力の活用」をキーワードに提言を行いました。ピアサポートやがん患者サロンなどの仕組みを作り、患者・家族としての経験や知恵を活かす方法を考えること。医療者や行政と協働してより良いがん医療を実現していくことを訴えました。
全体のアピールとしては、「変えていきます 見届けます 私のまちのがん医療」を採択しました。
主語は患者・家族です。自分自身の問題として捉え、関心を持ち、政策にも参加していくことで、はじめてより良いがん医療を手に入れられるのです。
現在は自分の治療で精一杯の人、悲しみと不安で押し潰されそうな人は、いつか少し余裕が出来たら参加してください。その日までは、少し先を行く私たちが声を上げていきます。私たちが疲れたら交代してください。一緒に少しずつでも前へ進みましょう!
がん患者大集会PartⅠ
2008年12月6日 8:49 PM
ブログ更新が1ヶ月ぶりになってしまいました!
トップページをリニューアルしたのを機に、久々に書き込みます。
いったいこの1ヶ月間何をしていたのかというと・・・11月30日に開催した『第4回がん患者大集会』の準備に追われていました。
これまで大阪・東京・広島で開かれた『がん患者大集会』は、それぞれ数千人の患者・家族が全国から1カ所に集まって開催されてきました。しかし、それでは遠方や体調のすぐれない人は参加できません。そこで、今年は全国9カ所の分散開催という初めての方式で開催することになったのです。
東京築地の国立がんセンターと各地のがんセンターはテレビ会議システムで結ばれ、日頃は医療者の会議などに使われています。このシステムを利用させてもらうことで同時進行の分散開催が可能になりました。
四国ブロックの会場は、松山市の四国がんセンター。地元で活動していますので四国ブロックの実行委員長をお引き受けし、準備に取り組んできたというわけです。
たびたびの東京での会議、地元での実行委員会、病院の実態調査、患者・家族の意識調査、10月のプレイベント、参加を呼びかけるためのチラシ配布などを経て、11月30日無事開催することが出来ました。
当日は130人を超す方が参加してくださいました。四国各地から、また四国がんセンターに入院中の患者さんも。更に四国4県の行政の担当者と愛媛県議会議員、松山市議会議員も多数参加をいただきました。
3時間に及ぶ大集会の中身については、次回に。