NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

ブログ

終わって、始まる

2017年3月31日 9:41 PM

さくらあめ

 

 

 

 

 

 

 

 

催花雨(さいかう)という言葉があるそうです。

花が開くのをうながすかのように降る雨のこと。

 

きょうの松山は、うながすというよりは

まるで邪魔するかのような冷たい風雨でしたが

きっと、この雨をも力にして美しい花を咲かせてくれることと思います。

 

きょうは3月31日、年度末です。

何かに区切りをつけた方もいらっしゃることと思います。

 

以前に、人から言われたことがあります。

「つかんでいるものを離さないと、新しいものを手にすることはできないよ」

 

終わって、そして始まる春。

新たな道へ踏み出そうとしている方へ、エールを送ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正しい情報はどこに?

2017年3月28日 11:07 AM

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1週間ほど前の木蓮。

その後、出張に行っている間に満開になり、すでに雨に打たれて散り始めています。

 

週末は那覇へ出張でした。

「がん情報のさがしかたin沖縄」という勉強会で

患者の立場から、情報を得ることの大切さをお話させていただきました。

 

これは、琉球大学が

沖縄県のがんに関する情報をまとめたサイトを開設したのをきっかけに

沖縄県内3か所で開催したうちの最終回でした。

 

『みるん しるん』というサイトです。

https://mirunshirun.jp/

 

愛媛でも、医療者の方々と一緒に

このような情報発信サイトを立ち上げる計画があり

わたしも学ばせていただきました。

 

がんに関する情報は、まさに「あふれるほど」。

最近も、あるブログで「※※(←ある運動)をすれば白血球があがるらしい」という

書き込みを読みました。

それが科学的に正しいのであれば

全国の医療機関で取り入れているはずです。

 

藁をもつかむ思いの患者さんやご家族が

情報を取捨選択する冷静さを持つのは、本当に難しいことです。

だからこそ、発信者からの正しく分かりやすい情報提供が重要。

顔のわかる発信元=地元の行政、医療機関などから

確実に届ける仕組みが大事です。

 

これも来年度に取り組むことの一つです。

 

さぁ、その前に年度末の仕事を片付けなくては!

 

 

 

 

おれんじの樹

2017年3月26日 9:19 PM

本日付愛媛新聞10面、『解く 追う』という特集記事で

10年目を迎えるおれんじの会について取り上げていただきました。

https://www.ehime-np.co.jp/article/news201703262611

(↑ web上で読むためには会員登録が必要です)

 

これまで取り組んできたピアサポート活動のことや

今後手掛けたいと考えている若年世代の患者さんへの支援のことなどを

書いていただいています。

記事を読みながら、これまでのことを思い出していました。

 

2008年に会を立ち上げて、まだ1年も経たない頃だったと思いますが

会員さんのご家族からお手紙が届きました。

旅立たれたというお知らせとともに、こう書かれていました。

 

「入院先のベッド横のカレンダーに

 おれんじの会の例会日の印をつけ楽しみにしていました」

 

いまでも、このお手紙のことをよく思い出します。

月日を重ねても、そういう存在であり続けているだろうか?

 

おれんじの会という樹が

冷たい雨や強い日差しから仲間を守り、

安心して集える場を作ることができるようにと願ってきました。

 

ありふれた言葉ですが「初心忘るべからず」

心に刻んで、また一歩一歩進んでいきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

受動喫煙をなくしたい

2017年3月24日 9:16 PM

おれんじの会も加盟している全国がん患者団体連合会では

受動喫煙防止対策の推進に関する要望書を

昨日、塩崎厚生労働大臣に提出してきました。

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要望書の詳細は、全国がん患者団体連合会HP

http://zenganren.jp/?p=1156 こちらをご覧ください。

 

日本では、受動喫煙によって年間1万5000人もの命が奪われていると推計されています。

WHOからは、日本の受動喫煙防止対策は先進国の中で最低レベルと指摘されています。

 

がんに罹患する人を減らし、国のがん対策を確実に進めるためにも

実効性のある対策を願うものです。

 

 

 

医療者向け緩和ケア研修

2017年3月20日 9:37 PM

あたたかな三連休でした。

 

土曜、日曜の二日間は医療者向けの緩和ケア研修会に

オブザーバーとして参加してきました。

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これは、国のがん対策の一つとして

がん診療連携拠点病院が主催して行っているものです。

愛媛県内では年間8回程度開催されています。

 

医療用麻薬の使い方や、精神症状などの医学的なことに加え

患者とのコミュニケーションの取り方についても

ロールプレイなどを行いながら学ぶプログラムで

2日間15時間に及びます。

 

この研修に患者・家族の視点を取り入れることが決まり

これまでは、当事者が経験を語るDVDを使った研修が行われてきましたが

今回の研修では、当事者がオブザーバーとして参加し

その場で語る機会をいただきました。

 

痛みや辛さをうまく伝えられない患者の思い、

だからこそ何度も問い掛けて、

言葉にできない思いを聴きとっていただきたいことなどをお伝えしました。

 

今回の受講者は、医師を中心に約30人。

あすからのそれぞれの医療現場での患者・家族への対応に

活かされることを願っています。

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愛の点滴100ミリリットル

2017年3月16日 9:10 PM

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朝晩はまだ寒さを感じますが

庭には確実に春が訪れています。

 

さて

愛媛新聞(3月15日付け)の『四季録』に

「愛の点滴100ミリリットル」というタイトルが付けられていました。

旭川荘南愛媛病院院長 岡部健一先生の文章です。

 

以下に一部を記します。

  先日、市立宇和島病院でがんの在宅緩和ケアの症例研究会があった。

  終末期には点滴は医学的には無益だという意見がある中で

  アドバイザー役である松山ベテル病院の中橋恒院長が

  思いやりの表現として

  患者さんや家族に頼まれて

  「100ミリリットルのブドウ糖液でも点滴することがある」と

  発言された。

  医学的には効果がなくても

  演出としてとても大切なことだと思いを新たにした。

 

中橋先生は、もともとは呼吸器外科の医師で

多くの肺がん患者さんを手術などで”治す”ことを主としていました。

しかし、残念ながら治せない患者さんを多く診る中で

最期まで寄り添う医師になりたいと思い

緩和ケア医の道を選んだとお聞きしています。

そして、現在では、特に在宅での緩和ケアの充実のために

県内各地を飛び回って活動なさっています。

 

いよいよの時に、家族が「せめて点滴でも」と患者に寄せる愛。

そんな家族の思いに応える主治医としての愛。

そんな「愛の点滴100ミリリットル」。

 

医師と患者、家族の間に

医学としての判断だけでなく

心が介在する関係が、もっともっと広がることを願います。

 

 

 

 

人の手のあたたかさ

2017年3月11日 9:02 AM

町なかサロンの特別企画。

9日には、アロママッサージを体験しました。

アロマサロン1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

講師は、日本アロマ環境協会認定アロマセラピストの

児玉三由さん。

 

アロマサロン児玉さん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

児玉さん自身も、家族としてがんに向き合った経験があります。

 

アロマオイルの特徴や、香りの楽しみ方などを学んだ後に

いよいよハンドマッサージの実演です。

 

アロママッサージ2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参加者同士がお互いにマッサージに挑戦です。

終わるころには、みなさんが笑顔になっていました。

 

もう10年以上前に、若い友人が自宅で療養していたときのこと。

訪問看護師さんがしてくれたアロママッサージが

とても心地よかったと話してくれたことがありました。

 

児玉さんもおっしゃっていましたが

技術ではなく

相手のことを大事に思いながら

自分の手と心で包み込むように触れること。

それが、心地よさを生み出すのだと思います。

 

人の手のあたたかさ、そこから伝わる思い。

厳しい病に向き合うときに欠かせないものですね。

 

 

 

 

 

 

「わたし」のためのがん治療

2017年3月5日 8:23 PM

きょうは、おれんじの会第107回例会。

最新のがん治療についての勉強会でした。

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講師は、四国がんセンターの仁科智裕先生です。

 

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遺伝子解析の技術が進み

がんは、臓器別の治療から遺伝子別の治療へ。

例えば、同じ大腸がんであっても、

どういう遺伝子変異が原因なのかによって

治療法が異なってくる時代を迎えようとしているというお話でした。

 

どのような遺伝子変異を持っているのか

患者の了解のもとに解析を行い

必要に応じて、最適な治験に結びつける体制も整いつつあるとのこと。

 

「わたし」のためのがん治療が、もうすぐそこまできていることを

感じさせていただく講演でした。

 

しかし、一方では

遺伝子解析によりさまざまな情報を手にしたうえで

治療法の選択が難しさを増すことも予想されます。

治療効果と副作用、後遺症の問題。

医療費の問題。

わたしたち患者側も、情報に向き合う力や

医療者とのコミュニケーション力を見つけることも大事になることを

忘れてはいけないと思います。

 

 

 

 

声が届くこと

2017年3月4日 9:52 PM

きょうは、町なかサロンの特別企画で

胃がん患者さんとご家族のためのサロンでした。

 

講師は四国がんセンター院長の栗田 啓先生。

栗田先生

 

 

 

 

 

 

 

( ↑ 写真はwebで見つけたものです)

 

胃の働きから、治療法、後遺症が起こる仕組みまで

わかりやすくお話いただきました。

 

少人数でのサロンなので、自由に質問できます。

「術後の検査はどうすればいいでしょうか?」

「アルコールはいつから再開できますか?」

いろいろな質問が出ていました。

 

話題の中心になったのは、やはりダンピングなど後遺症のこと。

参加したみなさんが、それぞれの症状についてお話をするのを聞かれた先生が

「こんなに細かなことまでは、なかなか患者さんから聞かされないなぁ」と

おっしゃっていました。

 

医療者と患者、家族の相互理解が深まるのも

町なかサロンのいいところです。

診察室では届けられないわたしたちのしんどさや希望を

医療者に知ってもらえる場でもあるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
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