がんと向き合い自分らしく生きる
2014年3月16日 9:44 PM
きょうは、おれんじの会主催でシンポジウムを開催しました。
テーマは『がんと向き合い自分らしく生きる』
病気になってなお自分らしく生きるために、
仕事や社会とのつながりについて考えるシンポジウムです。
基調講演にはエッセイストの岸本葉子さんをお迎えしました。
ご自身のがんとの向き合いから、
「自分自身の変化を認めること」と「多様な生き方を認めること」
この2つの大切さを語ってくださいました。
後半のパネルディスカッションでは
「働くことを考える~継続就労と転職・就活」をテーマに
医療者、経営者、行政担当者、がん経験者がそれぞれの立場から意見を述べていただきました。
少し硬いテーマで、どのくらいの方が参加してくださるか心配しましたが
約150人の参加があり、アンケートにも多くの意見をお寄せいただきました。
詳しくは、写真と共に後日報告します。
きょうの後半の模様は愛媛CATVで放送されます。
3月24日(月)午前9時~ 初回放送で、その後数回繰り返し放送される予定です。
ことば
2014年3月4日 11:10 PM
きょうは県立中央病院のサロンの日でした。
サロンに参加すると、毎回のようにハッとさせられることばに出会います。
きょうは、ある女性患者さんのことば。
ご本人のご了解をいただいたのでご紹介します。
「あちこち傷だらけのボロボロの車に乗っているようなもの。
でも、たとえどんなに傷だらけの車でも
運転手(=自分)が車に合わせて安全運転してあげれば、
結構どうにかなるもんだと実感してるんですよ」
最初のがん告知から10年以上、何度も何度も手術を繰り返してきた人の言葉です。
こんな気持ちになれない人も多いかもしれません。
なんで自分だけこんなに傷だらけ?
もう少し立派な車なら楽に運転できるのに。
周りがみんなピカピカに見えてしまう。
わたしも、未だにそういうふうに考えてしまうところがあります。
病気さえなければ。
がんにさえならなければ。
でも事実は変えられません。
傷を負った車を、自分で上手に運転していくしかないんだなぁと
改めて考えさせてくれたことばでした。
医療の質を考える
2014年3月1日 8:46 PM
きょうはPCAPS研究会に参加してきました。
Patient Condition Adaptive Path System=患者状態適応型パス です。
研究会代表である東京大学の水流聡子先生の言葉に
「PCAPS研究では、医療の質と安全保証の実現のために、品質管理工学における標準化とプロセス管理の概念を投入し
医療サービスという無形の対象の臨床プロセスを、可視化、構造化、標準化、IT化していきました」とあります。
ちょっと難しいのですが、
「患者それぞれの状態に対応した医療を、安全と質を確保して提供するためにシステム化し、それを見える化すること」
とわたしは理解しています。
水流先生のような工学系の研究者と医療者が携わってきた研究に
当事者である患者の視点を取り入れようということで、今回新たに「患者班」が設置されることになり
一般社団法人グループ・ネクサスの天野慎介さんと、わたしが参加させていただくことになりました。
安全で質の高い医療を受けたいというのは、患者の誰もが望むものです。
専門の研究者によって開発される「システム」に、患者の「思い」をどう反映させていくのか
とても難しい取り組みですが、貴重な機会をいただいたことに感謝して
これから取り組ませていただきます。