緩和ケア
2017年5月29日 3:08 PM
週末は出張。
土曜は、日本緩和医療学会が主催した
全国の病院長・幹部対象の緩和ケア研修会で
患者・家族が緩和ケアに望むことについてお話をさせていただきました。
わたしの話の中で
父の看取りの時のことお伝えしました。
もう30年余り前のこと、父が治らない段階に入ったときから
担当は若い先生に変更になっていました。
最期が近付いた時、その若い先生は父に馬乗りになり
心臓マッサージを施しました。
現在では考えられないことですが
当時はそれが当たり前で
父の兄弟たちは「あそこまでしてもらって…」と感謝していたくらいでした。
もちろん、わたしも何の疑問も不満もありませんでした。
そういう時代でした。
あの先生も、30年経って
今回の研修会に参加している先生方の年代。
初めて看取った患者のことを覚えてくださっているでしょうか。
研修会では、患者に医療用麻薬の効果や副作用について説明する
ロールプレイなどが行われました。
患者や家族の心情に配慮し、言葉を選びながらの説明に熱心に取り組まれていました。
「緩和ケア」という概念さえなかった時代から考えれば
本当に隔世の感。
いつか
「緩和ケア」という言葉を使わなくてもいいほどに
患者・家族のつらさを取ることが当然の時代になるように願います。
NHK「四国羅針盤」放送
2017年5月25日 10:13 PM
あす5月26日(金)19:30~
NHK総合テレビで四国向けに放送される「四国羅針盤」は
『”がんとの共生”を支える ~子育て・働き盛り世代~』です。
育児や仕事と治療の両立の難しさ、不安に寄り添ってくれる存在など
四国に住む患者さんの声をもとに
四国がんセンターや地域の小さな美容室の取組みなどを取材した番組です。
国立がん研究センターの高橋 都先生とともに
わたしもスタジオ出演させていただきました。
ぜひご覧ください。
再放送は27日(土)午前10時55分からの予定です。
望まない受動喫煙をなくしたい
2017年5月21日 8:46 AM
きょうも晴れて暑くなりそうです。
これから、愛媛県東部の新居浜市で
「がんと共に生きるための5つの知恵」というテーマで
お話をさせていただきます。
住本別子病院で午後1時から、お近くの方はお越しください。
さて。
現在、国会では共謀罪などたくさんの重要な議論が続いていますが
その一つが、受動喫煙防止対策に関するものです。
国立がん研究センターの研究によると
国内で受動喫煙で命を落とす人は年間に約1万5000人。
そのうち2,400人余りは肺がんです。
本人に喫煙習慣がなくても、周囲の人の煙によって命を落としているのです。
そうした「望まない受動喫煙」をなくすための対策強化を進めるための
法律改正が進みません。
おれんじの会も加盟している全国がん患者団体連合会では
先週開催された自民党厚労部会での議論について、見解を発表しました。
http://zenganren.jp/?p=1199
地元愛媛選出の塩崎厚生労働大臣が先頭に立って
この対策を進めようとしてくださっています。
あす、東京では
がんなどの患者団体が、一層の取組み推進を求める記者会見を開催する予定です。
最後まで闘います!
大切な人を見送った方のためのサロン
2017年5月17日 9:48 PM
町なかサロンで継続している特別企画の一つが
「大切な人を見送った方のためのサロン」です。
家族や友人などを見送った方同士で
日頃はなかなか口に出せない後悔や悲しみを語り会う会です。
昨日は、特別ゲストに臨床仏教師の森脇宥海さんをお迎えしました。
森脇さんは、日頃は松山市内のお寺で副住職としてお勤めをなさっていますが
今年春に臨床宗教師の資格を取ってからは
市内の医療機関やグループホームでの活動にも取り組んでいます。
昨日のサロンでは
参加者からの話に耳を傾け
抱えているしんどさにどう向き合えばいいかを考えるヒントとなるような
お話をしてくださいました。
わたし自身も
母の日と父の日が続くこの時期は、毎年しんどい思いをしているのですが
気持ちを整理するコツに気付かせていただいたようでした。
これからも、時にはこうした立場の方にもご協力いただき
大事なサロンを続けていきたいと考えています。
おれんじの会第109回例会
2017年5月14日 8:37 PM
風薫るという表現がぴったりの一日でした。
きょうは、おれんじの会第109回例会。
『緩和ケア病棟』について学びました。
講師は四国がんセンター 緩和ケアセンター長の成本勝広先生。
緩和ケア病棟が果たす役割や機能、
実際の治療内容、経費、申し込み手続きなど
具体的でわかりやすいお話をしていただきました。
『緩和ケア病棟』をテーマにすると
限られた方しか参加しないのではないかと思っていましたが
予想を大きく超える参加者でした。
講演後には
「診断されたときから緩和ケアとは聞くけれど
病棟のことは、どのタイミングで考えておけばいいのか?」
「治療を受けている病院には緩和ケア病棟はない。
そういう場合はどんな手続きが必要なのか?」など
質問も多く出て、関心の高さを感じたことでした。
”緩和ケアを考えることは、人生を決定すること”
これは、おれんじの会の仲間が遺してくれた言葉です。
痛みが起きたときのことや、緩和ケア病棟のことを考えるのは
病気そのものの進行を認めるようで抵抗がある、というのは自然な感情です。
しかし、自分がこれからたどる道について考え
それを大切な人と共有しておくことは、とても大事だと思います。
愛媛県内の緩和ケア病棟に関する情報は
https://hospdb.ganjoho.jp/kyotendb.nsf/xpPalliativeM
居場所
町なかサロンに置いているソファです。
数年前、若い男性の患者さんが通ってくださっていた時期がありました。
ある勉強会に来てくださったのですが
途中で具合が悪いとおっしゃってお帰りになりました。
その後ご実家にお帰りになったので、この日が最後になりました。
横になれるソファでもあれば、もう少し楽に参加していただけたかも…と
ずっと心に引っかかっていて、後日購入したものです。
なかなか座り心地がいいのです。
昨日は若い世代の患者さんのためのサロンを開催しました。
患者さんと、それぞれのご家族が参加してくださいました。
若いからこその悩み、不安、悔しさがあり
これからへの希望もあります。
ご家族にはご家族の思いがあります。
今後、定期的に開催していくことも話し合いました。
同世代で語り合える「居場所」を目指して。
このソファにも活躍してもらいます!
若年患者さんのためのサロン、開催します
2017年5月11日 10:20 PM
おれんじの会の仲間が持ってきてくれた多肉植物の寄せ植えです。
写真があまりよくないなぁ…。残念。
実物はなんともかわいい感じで、町なかサロンの入り口を飾ってくれています。
町なかサロンでは、今週末に「若年患者さんのためのサロン」を開催します。
13日(土)13時~15時
40代くらいまでの患者さんと、患者さんを支えている方が対象です。
学業と治療の両立、就職、子どものこと、恋愛や結婚など
若い世代だからこその悩みを
当事者同士で語り合う会です。
事前の申し込みは不要。
時間内の出入りは自由ですので、お気軽にお越しください。
体とこころをほぐしませんか?
2017年5月7日 8:00 PM
大型連休が終わります。
わたしは断捨離に取り組み、ごみ袋8つ分を処分!
その作業中に見つけたのが、この写真です。
昔我が家にいた猫です。
親バカな写真でスミマセン。
このHPの情報更新も、連休で作業が遅れていて申し訳ありません。
あすには更新される予定です。
一つ先にご案内です。
5月12日(金)午後2時30分~4時まで
大洲の喜多医師会病院でサロンを開催します。
講師に鍼灸マッサージ師の永吉裕子さんをお招きします。
自分でできる簡単なマッサージのコツを教えていただきます。
永吉さん自身も、家族としてがんと向き合った経験があり
それをキッカケに鍼灸マッサージ師の道へ進みました。
そんなお話もうかがいつつ
みんなでおしゃべりしつつ
体とこころをほぐす時間にしたいと思っています。
参加は無料です。
詳しくは、病院のHP http://kitaishikai.jp/wp/byouin-oshirase/2431/
こちらをご覧ください。
お待ちしています。
きょう一日がおだやかでありますように
2017年5月4日 11:13 AM
手作りのクッキーをいただきました。
くまちゃん、後ろ姿にはちゃんと尻尾も!
さて、世間は大型連休中。
お天気にも恵まれ、いわゆる行楽日和が続いています。
しかし、当然ながら、この連休中にも
厳しい状況の中という方もいらっしゃいます。
検査結果を待っている人。
これから治療が始まる人。
病気のご家族を思って過ごす人。
去年はそばにいた人との思い出を前に
立ち止まっている人もいるかもしれません。
日の光が強くなるほどに影が濃くなるこの時期。
どうすれば光の方へ出られるのかと苦しんだことが
わたしにもありました。
仲間がこう言っていたことを思い出します。
「あまり先を見ると不安に押しつぶされそうになる。
3日先までにしておくと、がんばれる」
きょう一日がおだやかな日でありますように。