国のがん対策は誰のためのもの?
2015年6月20日 9:27 PM
きょうの横浜は快晴。
緩和医療学会学術集会の二日目です。
ゆっくりポスター会場を回りました。
新しい薬剤に関するものや、副作用対策などと並んで
認知症のがん患者の痛みの計測や、在宅療養の課題、
就労など社会的問題への対応など、多様なテーマが取り上げられていました。
学会ですから、医療者の取り組みであり、医療現場で取り組まれる事ではありますが
患者団体としての活動のヒントにつながる学びもあり
得るものの大きな2日間でした。
さて、あすは、おれんじの会のNPO法人としての総会です。
特別講演は『国のがん対策 ~過去、現在、未来へと~』と題して
医師で、元厚労省官僚の林昇甫先生をお招きします。
国のがん対策も、学会で発表される研究成果も
医療者や行政のものではありません。
わたしたち患者、家族を含む国民のためのものです。
どんな対策が取られ、これから何が変わろうとしているのか?
わたしたちは、どう関わっていくのか?
そうしたお話を聞く機会です。
講演は、どなたでも参加できます。
あす(21日)午後2時~ 愛媛県総合保健協会
ご参加をお待ちしています。
緩和医療学会
2015年6月18日 10:33 PM
出張が続いています。
先週は秋田~愛知~東京~福島を回りました。
その間、一滴の雨にもあたらず、晴れ女だ!と喜んでいたのですが…
今週火曜の東京からの帰りに、松山空港濃霧のため羽田へ引き返すという
どんでん返し(?)が待っていました。
自然だけはどうしようもないものです。
さて、あすから横浜で
第20回 日本緩和医療学会学術集会が開かれます。
http://jspm2015.umin.jp/
初日の朝一番のセッション
「ガチンコ勝負 どうすれば患者家族から苦痛やつらさを訴えてもらえる医療者になれるか」に
登壇させていただきます。
たくさんの仲間が、つらさを訴えられずに苦しんだこと。
逆に、医療者と十分に語り合い自分らしく過ごせた例。
こうした患者、家族の声をお伝えし、ディスカッションしてきます。
「がん登録」ってなに?
2015年6月8日 10:41 PM
きょうは秋田県横手市へ。
残念ながら、やきそばは食べられませんでしたが
稲庭うどんを使ったパスタをいただきました。
地元のおいしいものは、出張の疲れを癒してくれます。
さて、町なかサロンでの「夜の勉強会」のご案内です。
11日(木)午後7時~ がん登録についての勉強会を開きます。
来年1月から「全国がん登録制度」が始まります。
どんな情報が登録されて、それは何に活かされるのか?
基礎知識を学びます。
事前申し込みは必要ありません。
お気軽にお立ち寄りください。
”見送る”ということ
2015年6月7日 8:40 PM
ひさびさの食べ物写真。
秋田空港で食べた「きりたんぽラーメン」です。
やはり地元で食べるとおいしい…気がします。
あすは横手へ行きますので、横手やきそばが食べられるかな?
さて、地元での活動の報告です。
先週金曜は、八幡浜市で在宅緩和ケアの症例検討会に参加しました。
1つの症例をもとに、関わった医師、看護師、ケアマネージャーそれぞれが報告を行い
痛み止めの使い方、症状への対処法、精神的ケアなどについて意見交換を行います。
開業の先生方の診療が終わって、午後7時からの開催。
約1時間30分、活発な議論が続きました。
個人情報ですので、詳細は書きませんが
松山の総合病院でがん治療を受け、その後自宅へ戻って
家族に看取られて旅立ったケースが取り上げられました。
印象的だったのは、後日ケアマネージャーがご遺族から聞いたという言葉です。
「大変なときもあったけど、自分が見送ったという達成感がある」
病院だと、どうしてもケアの中心は医療者になります。
しかし、自宅だと家族が中心。
能動的に”見送った”という実感を得られるということかもしれません。
愛媛県内では、こうした在宅での緩和ケアの症例検討会が
八幡浜の他にも、大洲、今治、松山で開催されています。
わたしたちの町なかサロンでも
月2回、原則第2、第4金曜の午後に看護師の医療相談を行っていて、
在宅医療についての相談もお受けしています。
お気軽にご利用ください。
住んでいる地域に関わらず、望む場所で治療を受けながら過ごせること。
それが当たり前の社会になってほしいものです。
がん対策加速化プラン
2015年6月2日 11:07 PM
九州で梅雨入り。
いよいよ雨の季節です。
昨日は、厚生労働省が主催する『がんサミット』に参加しました。
この場で、塩崎厚生労働大臣から、
年内に「がん対策加速化プラン」を策定することがが発表されました。
”避けられるがんを防ぐ”ことを目指し、
「予防」「治療・研究」「共生」を3つの柱に取り組んでいくとのこと。
また、この場では、患者の代表として
グループネクサスジャパン理事長の天野慎介さんも基調講演をしました。
命をつなぐこと、そのために出来ること、すべきことについて
力強いメッセージが語られました。
がん対策基本法制定から10年。
わたしたち患者、家族も自分たちの問題をしっかり考え
医療者や行政担当者と共に、
よりよいがん対策を目指して役割を果たしていくことが求められています。