口腔がん
2008年5月21日 8:28 PM
イベント情報です。
愛媛大学医学部附属病院が主催して「お口の中の健康を考える」というイベントが開かれます。
6月7日(土)13:30~ いよてつ高島屋9階ローズホール
歯科医師、歯科衛生士の講演がありますが、その中で、
愛媛大学病院 口腔顎顔面外科学 教授 浜川裕之先生の
「歯の治療最前線~インプラント、口腔がん、顎関節症など」という講演があります。
口腔がんは増加傾向にあるそうです。
愛媛県がん対策推進計画のパブリックコメントでも、口腔がんについての取り組みを求める意見が寄せられ、計画に盛り込まれることになりました。(詳しく知りたい方は愛媛県のHPからパブリックコメントのページをご覧ください)
私は不勉強で口腔がんに関する知識がまったくありません。一度勉強してみたいものです。
関心のある方は、このイベントに参加してみてはいかがでしょうか?
参加は無料ですが、事前に申込みが必要です。
いよてつ高島屋販売推進部 ヘルスアカデミー係
089-948-2437 です。
※念のため・・・おれんじの会は、このイベントには関与していません。情報提供のみです。
愛する人を見送った方へ
2008年5月20日 9:43 AM
ひさしぶりのブログです。書くべきこと、書きたいことは山のようにありながら・・・スミマセン。
まず番組のご案内です。
NHK教育テレビ「福祉ネットワーク」でがん医療の問題が取り上げられています。
http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/
昨日(5月19日)が第1回、きょうが第2回です。
財政学者金子勝さんが取材者となって、がん難民を生んでいる背景を考える内容です。今夜午後8時から教育テレビでの放送です。
きのう、ある方からお電話をいただきました。
お母様を見送ったという女性から、おれんじの会には遺族の立場でも参加できますか?とのお問い合わせでした。
もちろん歓迎します、とお答えしました。
おれんじの会には、遺族が何人もいらっしゃいます。親、兄弟姉妹、配偶者など愛する人を見送った経験者がいらっしゃいます。私も父親を喪った遺族でもあります。闘病中は親戚や友人、医療者が周りにいて支え合ったのに、亡くなったらそういう繋がりが減ってしまい、寂しさが増すことがありますよね?「時間が癒してくれるわよ」とか「あなたがしっかりしないと天国で悲しむわよ」とか、善意とわかっていても励ましが胸に突き刺さることだってありますよね?悲しい、辛いと声を上げて泣きたいときに、そうだね、私も悲しいと一緒に泣いてくれる存在があれば、どんなに慰められるでしょう。私は自分の経験からそう思っています。
いつか、遺族だけの小さなグループも作りたいと思っています。
このHP・ブログをお読みになった方で、そういう立場の方も遠慮なく会に参加してください。お待ちしています。
看護
2008年5月9日 9:32 PM
きょうは済生会今治病院へ行ってきました。(愛媛以外の方のためにご紹介しますと・・・今治市はタオルの生産量日本一の街で、県庁所在地松山市から車で1時間ほどです)
済生会今治病院は、今治県域の地域がん診療連携拠点病院です。
「がん診療連携拠点病院」とは、どこでも適切な医療が受けられるよう全国で整備が進められていて、知事が推薦し厚生労働大臣が指定するものです。
愛媛の場合、全県を対象とする「県がん診療連携拠点病院」は四国がんセンター、各地域を対象とする「地域がん診療連携拠点病院」は住友別子病院、済生会今治病院、愛媛大学医学部附属病院、県立中央病院、松山赤十字病院、市立宇和島病院の6カ所です。
済生会今治病院の看護部長さんは、実は9年前、私が入院していた時にご縁があった方なのです。当時は看護学校で教鞭を執っていて学生の実習のために病棟にいらっしゃったそうです。最近の患者会関係の記事で私の顔を見て思い出し、ご連絡をくださったというわけなのです。人の縁とはどこでどう繋がっているかわかりませんね。
その頃実習にきていた学生さんは、今頃どうしているでしょう?看護師を続けていれば、もうベテランの部類かも?もしかしたら今頃どこかで夜勤中?
看護師は激務ですね。身体だけでなく心までくたびれてしまうこともあるでしょう。患者さんにやさしくなれない時もあるでしょう。報われないと感じる日もあるかもしれません。でも、患者・家族にとって、優しい一言、手の温もり、笑顔が本当に救いになることがあるんです。私も、9年前に受けた心ある看護とその時の看護師さんのことを現座も忘れていません。
今夜、どこかで、患者さんと看護師さんの心通じるひとときが生まれることを願っています。
5月12日は看護の日。
県内各地におれんじの実がなる日
2008年5月8日 10:25 PM
今夜は、おれんじの会の世話人会でした。3時間があっと言う間に過ぎて、それでも語り足りないほど今後の目標(夢?)が膨らみました。
その一つが、県内各地での患者会活動です。設立総会も、今後の例会も松山市内での開催です。世話人が松山近郊に住んでいるため、どうしてもそう限られてしまいます。しかし当然のことながら患者さんは県内全域にいらっしゃいます。治療中の患者さんが時間をかけて松山まで来るのは大変な負担です。交通費もかかります。入院中の患者さんを看ているご家族は、病院を離れるわけにいかない方も多いでしょう。
出来るだけ多くの方が負担なく、気軽に患者会活動に参加できるためには、県内各地での例会開催、小さな交流の場が必要です。いつか、出来る限り近い将来に、そういう場を持てるよう知恵を絞り、計画を練っていきます。よい提案があればお知らせ下さい!
おれんじの会が県内各地に枝を伸ばし、あちこちに実がなる日が来ますように・・・。
緩和ケア
2008年5月6日 4:54 PM
NHKで四国向けに放送された「四国羅針盤~広がる緩和ケア~」を見ました。がん対策基本法の中でも大きな柱となっている緩和ケアについて、基本法施行から1年経ってどう広がっているのかを取材した番組でした。前半では徳島の拠点病院での取り組みが、後半では松山の病院での家族への緩和ケアの取り組みが紹介されていました。
この番組を見ていて、ある友人の事を思い出しました。
彼女は20代でがんが見つかり、手術・放射線・抗がん剤と治療を重ねましたが、残念ながら効果はありませんでした。検査結果を説明した主治医に対して、彼女は「では、私は死ぬのを待つしかないということですか?」と尋ねました。返ってきた言葉は「そうですね」の一言だけ。その夜家族で話し合って、退院し自宅で療養することを決めました。翌日、ある訪問看護ステーションの責任者が病院を訪ねて来て、彼女の手を握りじっくり話を聞いた後で「一緒に家に帰りましょうね」と声を掛けてくれました。手の温もり、「一緒に」という言葉・・・これこそが緩和ケア、いえ医療の本来の姿だと私は感じました。この看護ステーションの母体が、今回の番組で紹介された松山ベテル病院です。
がん患者の痛みは多様です。身体の痛みはもちろん、治療はどんな苦痛を伴うのか、治るんだろうか、仕事はどうなるんだろうか、なぜ自分ががんに?・・・こうした痛みに寄り添うのは極めて難しいことです。しかし、国のがん対策はがん治療に関わるすべての医療者に対して緩和ケアへの理解をはっきりと求めています。
愛媛県でも「がん対策推進計画」に緩和ケア推進センターの設置が盛り込まれました。(まもなく成文が発表される見込み)県民と医療者が緩和ケアに対して理解を深めることを目的としています。法律や計画が”絵に描いた餅”にならないために私たちは、その実効性をしっかり見守らなければなりません。それは、私たち患者・家族の義務ともいえるかもしれません。恩恵を受けるためには、私たちにも為すべき事があるではないでしょうか。
髪 ~わたしのがん体験①~
2008年5月4日 7:21 PM
きょうも暑かったですね~。愛媛では、最高気温が25℃を超える夏日を記録したところが多かったそうです。そのせいか、我が家の飼い猫の抜け毛がひどくて大変です!
抜け毛といえば・・・(スミマセン。強引に結びつけます)
私が、子宮頸がんと診断されたのは’99年です。手術で子宮を摘出し、続いて抗がん剤治療を3クール受けました。1クール目が終わって1週間ほど経ったある日、洗面台で鏡を見ると生え際の様子がいつもと違うことに気付きました。「なに?どうしたんだろう?」と手をやるとぱらぱらっと髪が抜け落ちました。そう、副作用の脱毛を認識した瞬間でした。知識として知っていても、いざ自分の身にそれが起こったときの恐怖と淋しさ!でも、その恐怖と淋しさに引き込まれてしまうことの方がコワかった私は、部屋へ戻るなり同室の先輩患者さんたちに「見てくださいよ~、抜け始めちゃいました!」と笑ってみせたのでした。みんな「ホントだ~。クスリが効いてる証拠だよ」と笑い返してくれました。先輩もみんな通ってきた道、一緒に笑い飛ばしてくれる優しさが私の支えとなりました。
その直後から、白血球の急激な減少という深刻な副作用が起き1週間ほどベッドから離れられない状態になりました。ようやく起き上がれるようになって、看護師さんにシャンプーを頼みました。洗面所で気持ちよく洗ってもらったところで、看護師さんが「すぐに鏡見ないようがいいよ・・・」とひとこと。でもそう言われれば見たくなるのが人情ですよね。・・・鏡に映ったのは、ほんの少し残った髪が所々に張り付いている姿。その時私は33歳でした。
一時的に抜けるだけでまた生えてくること、カツラを使えばごまかせること。それはよ~くわかっています。でも抜け落ちていく髪をみることは、それ程の副作用を伴う治療をしなければならない自分の病気の深刻さを思い知らされる瞬間です。外見が変わってしまうことの惨めさもさることながら、現実の厳しさに直面する、本当に辛い出来事でした。
お待たせしました!
2008年5月3日 11:08 AM
「おれんじの会」の松本陽子です。
初めてのブログに何を書けばいいのか・・・柄にもなくちょっとドキドキしています。
まずは、この「おれんじの会」のHP訪問とブログを読んで下さってありがとうございます。
「おれんじの会」はHPでおわかりの通り、がん患者と家族の会です。そして私は、9年前に子宮頸ガンを経験したサバイバーです。いろいろなタイミングが重なって、このたび「おれんじの会」を立ち上げることになりました。そのあたりのいきさつは、話せば長いことながら・・・なので後日ご紹介します。
「おれんじの会」は1週間前の4月27日に設立総会を済ませたばかり。ようやく一歩踏み出したばかりです。これから何が出来るのか、可能性も課題もいっぱいです。でも、焦らすじっくりと歩いていきますので、どうぞ見守ってください。
ある患者さんが、こう言ってくださいました。「切望していた患者会が誕生しました。25年待ってたんですよ!」と。
その患者さんは20代前半から病気と向き合ってきた方です。
愛媛のがん患者のみなさん、お待たせしました。一緒に歩いていきましょうね!よろしくお願いいたします。