国のがん対策
2011年5月31日 9:34 PM
出張振り返りシリーズです。
先週水曜日25日は、国のがん対策を検討する厚生労働省のがん対策推進協議会でした。
がん対策を検討する場に医療者や行政だけでなく当事者が加わるようにという故山本孝史参議院議員の強い願いを受け、患者・家族・遺族の代表が参加しています。
今年4月から新しい委員になり、私も当事者の1人として加わっています。
20人の委員のうち、当事者は私を含め5人です。
今年は、国のがん対策基本計画の見直し時期にあたります。
がん対策基本法制定を受けて、具体化するための計画が作られて5年目。
何が足りて、何が足りないのか?
どうすればより良いがん対策につながるのか?
これから月に一度のペースで議論が続く予定です。
勉強が追いつくのか不安もありますが、責任を果たせるようがんばります。
新潟にて…訂正
2011年5月30日 10:02 PM
先に書いた記事のなかで、写真の表示がおかしくなっています。
冒頭の写真が、文中後半に出てくる「のっぺ」という郷土料理です。
編集しようと思いましたが、ちょっと面倒になりそうなので、このままお許しくださいませ~。
新潟にて
出張が続き、ブログの更新が遅れております。
「朝、記事が更新されてないとさびしい!」という声が聞こえてきそうです。スミマセン。
少しづつさかのぼりながら、先週からの出張の記録を書いていきます。
昨日は新潟へ行ってきました。
東京から新幹線で2時間。人生初めての新潟です。
駅のレストラン街でとった昼食は、魚沼産こしひかりのおにぎり。
まっしろなお米は、やはりおいしかったです。
新潟行きの目的は、胃がんの患者さんたちの会でお話をさせていただくことでした。
新潟県立がんセンターの梨本先生からお招きいただいたものです。
「胃・友の会」という16年も活動を続けている大先輩の患者会のみなさんの前で、愛媛でもこんなふうにがんばってますというお話をさせていただきました。
熱心に聴いてくださって感謝でした。
講演のあと、せっかくだからと新潟のおいしいものをご馳走になりました。
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これは「のっぺ」という郷土料理です。
さといもやタケノコ、人参などが入った煮物ですが、冷たいまま食べるのが特徴なのだそうです。
やさしいお味でした。
日本海の海の幸のお鮨と、新潟の銘酒をいただき大満足の夜でした。
楽しい大将、おいしいお食事をありがとうございました。
駅へ向かう道を車で走りながら、この灯りの下にも、「がん」という病気を向き合っている人が大勢いることを思いました。
どうか、療養生活が少しでも楽でありますようにと祈りつつ、新潟を後にしました。
初夏の味
2011年5月26日 10:01 PM
四国も梅雨入りしました。
気圧の関係で頭痛が起こる私にとっては、憂鬱な季節の始まりです。
でも、すぐに水不足になる松山では、この時期に十分な雨が降ってくれないとこれはこれで頭が痛くなるわけです。
そんな雨の季節に、育ての父の畑から今年最初のキュウリが届きました!
見た目の色も、味もしっかりした初夏の味。
何よりの元気の素です。
孤立無援の療養
2011年5月23日 10:36 PM
徳島へ行ってきました。
悠々と吉野川が流れる町で、がんの話をさせていただきました。
その出張先に、東京にお住まいの方から電話がかかりました。
先週、読売新聞の夕刊で、おれんじの会を紹介する小さな記事が掲載されました。
その記事を見てお電話をくださったのです。
ご家族二人だけで病気に向き合っているとのこと。
主治医とは全くコミュニケーションがとれず、診察の時には機嫌を損ねないようにいつもビクビクしているそうです。
病気のこともよくわからない。
これからどうすればいいのかを、誰にも相談できない。
二人きりの家族で、お互いに気を使いながら孤立無援の生活を送っている様子が電話から伝わってきました。
胸が痛みます。
街にも病院にも人があふれる東京で、誰にも助けを求められず、新聞の小さな記事を頼りに愛媛にまで電話をしてくださったこと。
本当に胸がかきむしられるようです。
すべての患者・家族の療養生活の質の向上を、と謳って「がん対策基本法」が制定されて4年。
まだこんな事が繰り返されているのかと、悔しさと情けなさでいっぱいです。
回復へ
2011年5月22日 9:49 PM
札幌へ行ってきました。
バタバタしていたのと、天気が悪かったせいで今回は写真なしです。
風邪と薬疹はようやく治りました。
他の事も重なり気分がずいぶん落ちていたのですが、それも回復傾向です。
以前、おれんじの会会員で治療を続けている女性が
「朝起きたときに、身体になんの不都合もない日が一日でもあれば」と言っていたのを思い出します。
回復していくのを実感しながら、彼女の言葉の重さを改めて心に刻んでいます。
生きること、暮らすこと
2011年5月19日 9:46 PM
体調は一進一退を繰り返しています。
美容院へ行って髪をきれいにすればスッキリするかと思い出掛けましたが、帰ってきたらグッタリ。
食事を済ませ、この時間になってようやく少し元気が出てきました。
風邪もさることながら、薬疹で心身共にダメージが大きかったようです。
その薬疹は、ようやく治まってきたところです。
さて、ある患者さんの思いについて。
再発した病気と向き合って数年。
薬がとてもよく効いていて、画像や検査値上では問題は見られなくなっています。
主治医からは、ここまでうまくいっている症例は極めて珍しいと言われています。
しかし、当の本人はしんどくて仕方がないのです。
治療後の回復に時間がかかるようになり、何も手に付かず起き上がることもままならない日が月の半分に及ぶようになっています。
いつまで、とゴールの見えない治療。
こんなふうに何もできない時間が多いのは耐えられないと言います。
しかし、そのしんどさや不安を主治医に訴えても「効果があるんだから、もう少し頑張ろうよ」と言われるばかり。
人は、患者としてだけ生きているのではありません。
親として、社会人として、暮らしていきたいのです。
その普通の願いが、なぜ画像や検査値より後回しにされてしまうのでしょうか。
傷があるからこそ
2011年5月18日 10:51 PM
星野富弘さんの詩です。
わたしは傷をもっている
でも、その傷のところから
あなたのやさしさがしみてくる
たくさんの悲しい出来事に傷だらけになって、なぜ自分だけこうなのかと嘆くときがあります。
でも、傷があるからこそ、やさしさを感じることができるものなのですね。
かゆみ、の続き
2011年5月16日 10:42 PM
日帰りで名古屋へ出張してきました。
名古屋コーチンもひつまぶしも、きしめんも食べず、日帰りです。
体調がすぐれないときの出張はなかなかツライものですが、きょうは心あたたまる出来事が2つ。
まず1つは、昨日の「かゆみ」の記事に関して、次々にメールが届いたことです。
私の辛さを気にかけてくださっている人がいるというのは、本当に大きな慰めです。
1通1通、感謝して読ませていただきました。
ありがとうございました。
もう1つの出来事は、松山空港で。
疲れ果てて階段を下りていたら、後ろから急に声をかけられました。
「ウチの娘が帰ってきたんかと思ったわぁ。あんた後姿がそっくりなんや」と男性が話しかけてきたのです。
迎えに来ていた人との会話で、八幡浜へ帰る人だということがわかりました。
亡父の故郷は八幡浜です。
似ても似つかない男性でしたが、なぜか亡父が話しかけてくれたような気がしました。
体調を崩し疲れている娘を心配してくれているのかも。
そう思うと、なんだかうれしくて、そしてやはりさびしくなるのです。
原因不明のかゆみ
2011年5月15日 8:22 PM
風邪そのものは、確実に回復の方へ向かっています。
咳き込むこともなくなりました。
ただ思いがけない事態に。
昨日の朝から、身体のあちこちに発疹と強い痒みが出てきたのです。
そのうち治まるかと様子をみていましたが、痒みは強弱を繰り返しなかなか鎮まってくれません。
薬疹?
日曜で病院はどこも休みのため診察を受けることもできません。
何が原因か、どう対応すればいいのか。
これがわからない不安は、とても大きいです。
痒みと不安で、落ち着かない一日でした。