地域連携
2009年3月9日 8:45 PM
松山はきょうも雨でした。庭のクリスマスローズが冷たい雨に濡れてかわいそうです。
さて、8日に参加した「地域連携パス」についてのオープンカンファレンスの報告です。
まず「地域連携」とは何か?
とても簡単に言ってしまえば、がんの治療を拠点病院と地域の医療機関とで共同で行うというものです。
手術や大きな検査は拠点病院で、通常の検査や経過観察は近くの医療機関でと分業する仕組みです。
その場合、どういう検査をしてどういう治療をして…というしっかりした計画書を共有していることが大事になります。
その計画書を「地域連携パス」と呼びます。
このパスを作成する研究が進められていて、研究の経過などについて話し合う場が、8日のオープンカンファレンスでした。
研究に携わっているドクターや看護師から発表が行われ、私は患者・家族の立場から意見を述べました。
おれんじの会1月例会で参加者のみなさんにご協力いただいた「病診連携に関する意識調査」の結果をもとに発表しました。
(この調査結果は後日HPで公開します)
詳細はここで再現しませんが、要点は
①治療初期に、連携を含めて治療計画を提示すること
②地域の医療機関に関する情報の提供
③連携のメリットとデメリットの説明
④パスという道具に頼らず、
十分に患者・家族とコミュニケーションを取ること
そして最後に、私たち患者はデータ化できない「不安」「希望」を抱えながら家族や友人と共に暮らしている。その「人生」を支える連携を考えてほしいと訴えました。
会場には200人ほどの医療者が参加していましたが、果たしてどの程度伝えられたのか…。
入院期間の短縮化、がん医療の在宅への移行。
地域連携は、私たちの思いとは関係なく進んでいくはずです。
どういう段階であっても「見捨てられた」と感じることなく望む医療を手にしていくためには、地域連携の動きに私たちも注目していく必要があります。