お正月に思うこと
2009年1月2日 5:54 PM
あけましておめでとうございます。
滞りがちなブログを訪問して下さり、ありがとうございます。
今年も(こそ?!)おれんじの会の活動報告や、がんに関する様々なことを書いていきますので、よろしくお願いします。
みなさんはお正月をどのようにお過ごしでしょうか?
病院で過ごしている方もいらっしゃるでしょうね。
実は、私も23歳のときに病院でお正月を迎えました。自然気胸という、肺に穴の開く病気になり12月29日に緊急手術を受けたのです。1月1日には、看護師さんの「おめでとうございま~す」のことばで目覚めました。昼食におせち料理もどきが出されたのを覚えています。術後の痛みや咳で辛いお正月でしたが、寒さの中病院へ通わなければならない母にとっては、本人以上に辛い年明けだったことと思います。いまになって申し訳なさに胸が痛みます。
がん患者の家族はsecond patient=第二の患者と呼ばれるそうです。手術や抗がん剤こそ必要ありませんが、その不安や悲しみは相当に深いものがあります。相応のケアが必要だと考えられています。でも、残念ながら日本の医療機関では家族の精神面へのケアにまで手が回らないのが現状です。
「私がしっかりしなければ」「一番辛いのは本人なのだから」と孤独に頑張り過ぎてしまう家族や友人。
このお正月にも、病院で長い時間を過ごしたり重い荷物を手に寒空の中電車に揺られて通う方たちがあることを思います。
世間が楽しそうなお正月ムードの中だからこそ、なお一層辛さが増してくるのではないでしょうか。
患者も、傍にいる家族や友人も、少しでも心安らかな状況で病気に向き合えるようになりますように。
また、医療者の働く環境が改善され、その手と心に優しさが込められますように。
そのために、私たちひとりひとりに出来る事は何だろうと考えるお正月です。