NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

NEWS

ドラッグ・ラグへの取り組みを!

2011年12月19日 10:16 PM

きょう、私たちの仲間が厚生労働省で記者会見を開きました。
ドラッグ・ラグの解消に向けた国の積極的な取り組みを求める内容の記者会見です。
全国の60の患者団体が連盟で提出しました。
おれんじの会も名前を連ねさせてもらいました。

かなり長い文章ですが、以下にご紹介します。

「ドラッグ・ラグ解消に向けた制度改正等を求める要望書」

 2007年にがん対策基本法が施行されるまでには、海外で標準的に用いられてる治療薬を日本で承認しほしいと求める、多くのがん患者の声がありました。厚生労働省も、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査官の増員や、「医療上の必要性の高い未承認薬適応外薬検討会議」による取り組みなどを行ってきましたが、海外で治療に用いられてる薬が日本で承認または適応拡大されるまでには、未だに大きな時間差(ドラッグ・ラグ)があるのが実情です。
 私たちがん患者団体有志一同は、これまでも厚生労働省やその審議会などに対して、ドラッグ・解消を求める要望を続けてまいりした。2012年度より施行される国の次期がん対策推進基本計画(以下、基本計画)の策定に関しても、「がん対策推進協議会」の患者委員から、ドラッグ・ラグの解消を次期基本計画の柱にするよう要望がだされました。しかし、2011年12月12日に開催された、第29回がん対策推進協議会において事務局より提示された骨子案は、基本計画の柱になるどころか、要望からは大きくけ離れた内容になっています。
 基本計画は今後5年にわたる日本のがん対策全般のあり方を定めるものであり、厚生労働大臣が内閣に提出して閣議決定する大切な計画です。これまで10年以上にわたり多くのがん患者が、時には命を削りながらドラッグ・ラグの解消を訴えてきましたが、このような基本計画では、今後もがん患者がドラッグ・ラグで苦しみ続けることになるという危惧を私たちは強くしております。ドラッグ・ラグの解消、特に適応外薬のドラッグ・ラグの解消に向け、以下の制度改正等を強く求めます。

1. 適応外薬を保険診療下で使いやすくるため、海外で一定のエビデンスに基づき標準治療とされている場合、または国内学会のガイドランで規定されている場合などには、米国おけるコンペディア制度にならい、透明性の高い性審査機関に保険償還の判断を委ねる制度改正行ってください。
2. 特に、内外の知見を積み上げた結果新たな有用性が明らかとなりり、かつ治療薬の再審査期間が終了して後発品が販売されている場合には、その有用性および安全性も示されていることから、迅速に保険適用できるよう制度改正を行ってください。
3. 「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」では、がん治療や緩和医療において医療現場で広く必要とされている第3、第4の選択肢となる治療薬に対して「必要性が高いとはいえない」として取り下げる事態が生じています。これらの治療薬につも、患者が迅速に使用できるための施策を行っください。
4. 治療薬は患者のいちを繋ぐ大きな希望です。がん対策推進基本計画等においてドラッグ・ラグの解消をその柱とするとともに、厚生労働省内の保険局、医薬食品局、医政局、健康局などの関連部局はもちろんのこと、各省庁が横断的かつ継続的な取り組みを行ってください。   以上

 

 
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