千葉県立がんセンターにて
2011年3月31日 11:40 AM
とても暖かな日です。
桜の開花も進みそうです。
昨日、出張から戻ってきました。
羽田に着いた途端にいつもと違うものを感じました。
どこも薄暗く、歩く歩道は休止。
電車も遅れがちでした。
会議場ではエレベーターは動かず暖房も止まったままでした。
さて、今回の出張の最大の目的は千葉県立がんセンターの見学でした。
この病院では、2007年からがんの経験者が患者・家族の相談に応じるシステムを取り入れています。
サロンでのお手伝いや、ボランティアとして同じような活動をしている例は最近では多くみられますが、病院が雇用して職員として働いているのは大変珍しい取り組みです。
ここが相談支援センターです。
看護師1人、ソーシャルワーカー2人と共に相談業務にあたっています。
一緒に働いている看護師とソーシャルワーカーによれば、専門職への相談は「医療費の事」「治療内容のこと」など短時間で回答のでる相談が多く、経験者への相談は「医療者とのコミュニケーション」「なんとなく不安」など継続した関わりになる相談が多いのが特徴なのだそうです。
実際、相談窓口を訪ねて来られた患者さんと数年にわたるお付き合いをし、最期を見送ったケースもあるそうです。
2007年からずっと働いている野田真由美さんは乳がん経験者です。
「私の役割は”通訳”だと思っています。患者・家族と医療者をつなぐ役割。難しい専門用語をわかりやすく伝えること、患者・家族の思い、医療者の考えを双方が理解する手助けをすることが大事」と語ってくださいました。
今回の見学は、県のがん対策事業の一つでした。
ここで得た情報は行政、医療関係者などに報告し、愛媛での患者・家族を支える仕組み作りに役立てることにしています。