消えてしまいたい
2010年3月11日 9:01 PM
気になっていた患者さんからSOSのメールが届き、病院へ訪ねました。
手術後思うように回復しない苛立ち、後遺症の辛さ、将来への不安をポツリポツリ語ってくれました。
そして「もう消えてしまいたい」
必死に涙をこらえている横顔に、かける言葉は見つかりません。
「また来ますね」と言うことしか出来ませんでした。
きょう、国のがん対策推進協議会が開催されました。
この会議には、患者・家族の代表者が4人含まれています。
きょうの会議で議論された「がん診療連携拠点病院」の件がNHKのニュースで伝えられていました。
http://www3.nhk.or.jp/news/t10013139781000.html
ちなみに愛媛には7か所の拠点病院があります。
すべての病院が要件を満たし、指定は継続されることになっています。
昨日の条例のことも、きょうの協議会のニュースも、ちょっと難しいし直接自分の療養生活には関係ない…と感じる方もあるかもしれません。
でも、決してそうではないのです。
確かに、昨日も書いたとおり条例や仕組みが変わったと言ってもすぐに明日の現場が変わるわけではありません。
きょうの苦しみが、明日朝に解決されるものでもありません。
しかし、患者・家族のこころの痛みに寄り添ってくれる医療者の育成や配置、負担の小さい治療法の研究、経済面の支援策などを推し進めるには、やはり大きな仕組みを変えていくことが必要なのです。
そのための条例であり、協議会なのです。
「消えてしまいたい」
そう云わざるを得ないほど苦しんでいる患者さんへの答えにつながると信じて、この歩みを続けていくしかないのです。