伝言
2010年12月20日 10:09 PM
ある患者さんから、後に続く患者さんのために伝えたい事があるとご連絡をいただき、お話を聞かせていただいています。
きょうは2回目。
緩和ケア病棟でのコントロールがうまくいって、前回よりずいぶん調子が良さそうでした。
お正月に自宅へ戻る準備も始めていると話してくださいました。
その患者さんが、とてもステキな詩を託して下さいました。
ご紹介します。
私たちにはそれぞれの人生がある
十人十色
喜怒哀楽があり それと共存しながら生きている
がんになったことも そのうちのひとつ
私は『がんと闘う』という言葉は好きではない
闘うことは勝つか負けるかということ
そうではなく
たまたま出くわした”がん”とどうつき合っていくか
相手のことを思いやりすぎず 気長く
家族も本人もひとりひとりが今できることを無理なくする
自分たちでかかえ込みすぎず助けを借りる
そうしているうちに
いつの間にかみんなが寄りそって
”ひとりじゃないよ”の言葉が生まれるような気がします
晴れわたった青い空 曇り空や雨の空
季節の移ろいとともに泣いたり 笑ったり
時には先の見えない暗闇に
そんな時 共に歩む温かい手
わずかの光が 大きな希望になることも
生まれてきてよかった
めぐり逢ったあなたに ありがとう