日本がん登録協議会学術集会 in EHIME
2017年6月9日 9:55 PM
第26回日本がん登録協議会学術集会が、昨日から松山市で開かれています。
がん登録データをがん対策、がん医療の向上にどう役立てるかについて
専門家が研究成果を報告し、議論する場です。
この中で、全国がん患者団体連合会理事長の天野慎介さんが
「new missions、a new hope 患者・住民側からの期待」という演題で
発表を行いました。
この中で天野さんは
小児がん経験者の次のような言葉を紹介しました。
「自分たちが経験した同じ痛みや苦しみを
後に続く患者さんにしてほしくない。
そのために自分たちのデータが活用されるのであれば
がん登録等を通じて活用してほしい」
わたしたちひとりひとりの罹患、治療などのデータが積み重なって
はじめてみえてくるがん対策の糸口があります。
確実に利活用されてこそ、わたしたちの「いのちがけ」の治療の記録が活かされるのです。
新たに、全国がん患者団体連合会と日本がん登録協議会が連携して、
がん登録データを活用するための事業に取り組むことも決まりました。
あすは、愛媛での取り組みについて
わたしも報告させていただく予定です。
後に続く仲間のために。
わたしたち当事者も知恵を出して取り組んでいく時代を迎えます。
6月11日は総会・講演会
2017年6月6日 9:36 PM
清々しいお天気が続いていましたが、そろそろ梅雨入りとか。
カラカラに乾いた庭木もようやくホッとできそうです。
さて、次の日曜 6月11日はおれんじの会の総会です。
法人として年1回の総会。
これを前にした決算、総会の資料作成、
そして法務局や税務署、県や市への手続きが続きます。
首も肩もガチガチ…。
総会の日には講演会も予定しています。
講師は田所園子さん。
高知市内の医療機関に勤める医師であり、子宮頸がんの患者でもあります。
「患者になってみて、初めて
患者というのはこんなにも不安なんだと痛感した」
検査の前には心配で眠れなくなり、主治医の言葉ひとつに一喜一憂するという田所さん。
その経験があるからこそ、医師としての在り方も深く考えるようになったそうです。
自分らしく生きぬくとはどういうことなのか?
そんなお話を聴かせていただく予定です。
6月11日(日)午後2時から、愛媛県総合保健協会9階会議室。
一般の方にもご参加いただけます。
お待ちしております。
診察待ち時間180分!
2017年6月3日 9:19 PM
気になる症状があり、近所の皮膚科へ。
長く待ちたくないので、
受付終了ギリギリの時間に行ってみたところ
受付カウンターに『待ち時間180分』!!
「受付はしておきますから3時間後に来てください」と言われ
買物や食事を済ませて、出直すことになりました。
果たして3時間後。
年齢を重ねた医師は、わたしの訴えを目を見ながらしっかり聞いてくださり
不安を解消してくれる診察と情報提供で、無事終了。
以前に、開業したばかりのピカピカのクリニックへ行ったことがありました。
ホームページから、最新の医療知識を持っていると思えたからです。
若い医師は、わたしの訴えには興味がなかったようで
患部ばかりをみて、一度も目を合わしてくれませんでした。
かかりつけ医をもち
気になる症状があれば、まずはそこで診察を受けることが勧められています。
しかし
どうやって、かかりつけ医を選べばいいのかわからないという話を聞きます。
しっかりと患者の話に耳を傾けてくれること。
尋ねたことに答えてくれること。
この当たり前のことが、とても大事なポイントになると思います。
立派な経歴や、充実したホームページだけでは
かかりつけ医は選べないのではないでしょうか?
悪性リンパ腫の患者さんとご家族のためのサロン
2017年6月2日 9:40 PM
気が付けば6月。
窓からの風が気持ちのいい清々しい季節を満喫しています。
特別サロンのご案内です。
6月10日(土)午後2時から
悪性リンパ腫の患者さんと、ご家族など支える人のためのサロンを
開催します。
ゲストに、悪性リンパ腫全国患者会グループ・ネクサス・ジャパン
理事長の天野慎介さんをお迎えします。
http://group-nexus.jp/nexus/
天野さんは27歳のときにリンパ腫を発症。
その後、再発を繰り返しました。
仕事も辞めざるを得ませんでした。
自らの経験を活かし、現在は患者・家族の支援のために
多方面で活躍中です。
町なかサロンで、
リンパ腫に限定したサロンを開催するのは初めてです。
6月10日(土)午後2時~午後3時30分まで。
この間の出入りは自由。
事前申し込みは不要です。
お気軽にお越しください。
緩和ケア
2017年5月29日 3:08 PM
週末は出張。
土曜は、日本緩和医療学会が主催した
全国の病院長・幹部対象の緩和ケア研修会で
患者・家族が緩和ケアに望むことについてお話をさせていただきました。
わたしの話の中で
父の看取りの時のことお伝えしました。
もう30年余り前のこと、父が治らない段階に入ったときから
担当は若い先生に変更になっていました。
最期が近付いた時、その若い先生は父に馬乗りになり
心臓マッサージを施しました。
現在では考えられないことですが
当時はそれが当たり前で
父の兄弟たちは「あそこまでしてもらって…」と感謝していたくらいでした。
もちろん、わたしも何の疑問も不満もありませんでした。
そういう時代でした。
あの先生も、30年経って
今回の研修会に参加している先生方の年代。
初めて看取った患者のことを覚えてくださっているでしょうか。
研修会では、患者に医療用麻薬の効果や副作用について説明する
ロールプレイなどが行われました。
患者や家族の心情に配慮し、言葉を選びながらの説明に熱心に取り組まれていました。
「緩和ケア」という概念さえなかった時代から考えれば
本当に隔世の感。
いつか
「緩和ケア」という言葉を使わなくてもいいほどに
患者・家族のつらさを取ることが当然の時代になるように願います。
NHK「四国羅針盤」放送
2017年5月25日 10:13 PM
あす5月26日(金)19:30~
NHK総合テレビで四国向けに放送される「四国羅針盤」は
『”がんとの共生”を支える ~子育て・働き盛り世代~』です。
育児や仕事と治療の両立の難しさ、不安に寄り添ってくれる存在など
四国に住む患者さんの声をもとに
四国がんセンターや地域の小さな美容室の取組みなどを取材した番組です。
国立がん研究センターの高橋 都先生とともに
わたしもスタジオ出演させていただきました。
ぜひご覧ください。
再放送は27日(土)午前10時55分からの予定です。
望まない受動喫煙をなくしたい
2017年5月21日 8:46 AM
きょうも晴れて暑くなりそうです。
これから、愛媛県東部の新居浜市で
「がんと共に生きるための5つの知恵」というテーマで
お話をさせていただきます。
住本別子病院で午後1時から、お近くの方はお越しください。
さて。
現在、国会では共謀罪などたくさんの重要な議論が続いていますが
その一つが、受動喫煙防止対策に関するものです。
国立がん研究センターの研究によると
国内で受動喫煙で命を落とす人は年間に約1万5000人。
そのうち2,400人余りは肺がんです。
本人に喫煙習慣がなくても、周囲の人の煙によって命を落としているのです。
そうした「望まない受動喫煙」をなくすための対策強化を進めるための
法律改正が進みません。
おれんじの会も加盟している全国がん患者団体連合会では
先週開催された自民党厚労部会での議論について、見解を発表しました。
http://zenganren.jp/?p=1199
地元愛媛選出の塩崎厚生労働大臣が先頭に立って
この対策を進めようとしてくださっています。
あす、東京では
がんなどの患者団体が、一層の取組み推進を求める記者会見を開催する予定です。
最後まで闘います!
大切な人を見送った方のためのサロン
2017年5月17日 9:48 PM
町なかサロンで継続している特別企画の一つが
「大切な人を見送った方のためのサロン」です。
家族や友人などを見送った方同士で
日頃はなかなか口に出せない後悔や悲しみを語り会う会です。
昨日は、特別ゲストに臨床仏教師の森脇宥海さんをお迎えしました。
森脇さんは、日頃は松山市内のお寺で副住職としてお勤めをなさっていますが
今年春に臨床宗教師の資格を取ってからは
市内の医療機関やグループホームでの活動にも取り組んでいます。
昨日のサロンでは
参加者からの話に耳を傾け
抱えているしんどさにどう向き合えばいいかを考えるヒントとなるような
お話をしてくださいました。
わたし自身も
母の日と父の日が続くこの時期は、毎年しんどい思いをしているのですが
気持ちを整理するコツに気付かせていただいたようでした。
これからも、時にはこうした立場の方にもご協力いただき
大事なサロンを続けていきたいと考えています。
おれんじの会第109回例会
2017年5月14日 8:37 PM
風薫るという表現がぴったりの一日でした。
きょうは、おれんじの会第109回例会。
『緩和ケア病棟』について学びました。
講師は四国がんセンター 緩和ケアセンター長の成本勝広先生。
緩和ケア病棟が果たす役割や機能、
実際の治療内容、経費、申し込み手続きなど
具体的でわかりやすいお話をしていただきました。
『緩和ケア病棟』をテーマにすると
限られた方しか参加しないのではないかと思っていましたが
予想を大きく超える参加者でした。
講演後には
「診断されたときから緩和ケアとは聞くけれど
病棟のことは、どのタイミングで考えておけばいいのか?」
「治療を受けている病院には緩和ケア病棟はない。
そういう場合はどんな手続きが必要なのか?」など
質問も多く出て、関心の高さを感じたことでした。
”緩和ケアを考えることは、人生を決定すること”
これは、おれんじの会の仲間が遺してくれた言葉です。
痛みが起きたときのことや、緩和ケア病棟のことを考えるのは
病気そのものの進行を認めるようで抵抗がある、というのは自然な感情です。
しかし、自分がこれからたどる道について考え
それを大切な人と共有しておくことは、とても大事だと思います。
愛媛県内の緩和ケア病棟に関する情報は
https://hospdb.ganjoho.jp/kyotendb.nsf/xpPalliativeM
居場所
町なかサロンに置いているソファです。
数年前、若い男性の患者さんが通ってくださっていた時期がありました。
ある勉強会に来てくださったのですが
途中で具合が悪いとおっしゃってお帰りになりました。
その後ご実家にお帰りになったので、この日が最後になりました。
横になれるソファでもあれば、もう少し楽に参加していただけたかも…と
ずっと心に引っかかっていて、後日購入したものです。
なかなか座り心地がいいのです。
昨日は若い世代の患者さんのためのサロンを開催しました。
患者さんと、それぞれのご家族が参加してくださいました。
若いからこその悩み、不安、悔しさがあり
これからへの希望もあります。
ご家族にはご家族の思いがあります。
今後、定期的に開催していくことも話し合いました。
同世代で語り合える「居場所」を目指して。
このソファにも活躍してもらいます!