高齢者のがん治療について
2017年4月27日 9:27 PM
緑がまぶしい季節を迎えました。
そして、足元には雑草も成長中!
さて、きょうのニュースから。
国は、高齢者の抗がん剤治療について、
効果を確かめるための大規模調査を行い
その結果をもとに治療方針を定めるガイドラインを作成することになったと
報じられています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170427/k10010963081000.html
(↑ 一定期間を過ぎると動画が見られなくなる可能性があります)
町なかサロンなどでも
ご高齢の患者さんやご家族から
「この年齢でも治療効果はあるものだろうか?
副作用に耐えられるんだろうか?」とご心配の声を聞くことがあります。
十分な情報提供を得たうえで
本人が希望する治療法を納得して選ぶことは
年齢に関わらず、大前提です。
そのために役立つ調査、ガイドライン策定につながることを
期待しています。
また、ご高齢の方に十分に情報提供するためには
従来のがん診療連携拠点病院の相談窓口だけでは不足だと思われます。
かかりつけ医、ケアマネージャーなど
日常生活や家族背景まで理解してくれている人が
一緒に考え、支えてくれる体制づくりも
調査・研究とともに充実させることが欠かせないと思います。
同時に、わたしたち患者・家族も
年齢を重ねて、どのような治療法、療養生活が自分らしいのかを
しっかり考えておくことも大事です。
一緒にたこやきを~!
2017年4月21日 9:36 PM
たこやき、です。
(画像はネットからいただきました)
明日の町なかサロンの特別企画は
たこやきです!
たこやき名人のピアサポーターが腕をふるいます。
みんなで焼いて、食べて、オシャベリをしようという新企画。
食欲がない方や、昼間は一人で食事を取っている方も
みんなと一緒なら楽しく食べられるかもしれません。
13時から15時までの予定です。
参加は無料ですので、お気軽にお越しください♪
※タッパーなどでのお持ち帰りはできませんので、ご了承くださいね~。
念のため。
ピアサポートの質を考える
2017年4月15日 10:19 PM
いきなり卵焼きの写真で失礼します。
出張先での昼食、銀座のど真ん中の小さな和食店の名物。
卵焼きが好きな方は多いと思います。
わたしもそうで、治療中の何も食べられないときにも
「黄色い卵焼き」が無性に食べたくて、作ってもらったことを思い出しました。
さて。
きょうは、わたしたちピアサポーターの研修の日。
事例検討会でした。
2か月に1回ずっと続けて、質の向上を図っています。
国でも、ピアサポートの重要性を認めつつ
今後は実態調査、効果検証を行うことを
第3期のがん対策推進基本計画の中に盛り込む方向で
議論が進められています。
(13日に開催されたがん対策推進協議会の資料は
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000161874.html)
よりよいサポートのために
また明日からがんばっていきます!
どこで暮らすか?
2017年4月7日 7:03 PM
全国がん患者団体連合会の仕事で東京へ来ております。
満開を迎えているはずの桜を見る余裕はなく
せめてもの「桜茶」で、春を感じました。
あさって9日は、おれんじの会の例会。
今回は交流会ですが、ひとつテーマを設けてみました。
「どこで暮らすか?」
先日も、国の方針として
病院での療養から、在宅へという流れが
さらに強化されると報じられていました。
がんに向き合いながら、どこで暮らすのか?
そのために何が不安で、どんな支えを望むのか?
そんなことを仲間と話し合ってみたいと思っています。
どなたでもお気軽にご参加いただけます。
4月9日(日)午後1時30分~
愛媛県総合保健協会です。
会場隣の公園の桜は、おそらく見ごろを迎えています。
晴れるといいな。
愛媛にも緩和医療専門医!
2017年4月1日 9:24 PM
愛媛にも、「緩和医療専門医」が誕生しました!
松山ベテル病院の越智拓良先生
四国がんセンターの三浦耕質先生
そして、四国がんセンターに以前在席されていて、
現在も月に1回外来を担当されている大中俊宏先生です。
きょう付けでの認定です。
緩和医療専門医は
日本緩和医療学会が認定しています。
患者と家族の身体的、心理社会的、スピリチュアルな問題に対して
適切に対応できる知識、技術を備えることが求められます。
病気を疾患として捉えるだけでなく
その人の人生の中で病気がどういう意味を持つかも
考えられなければならない、とされています。
詳しくは https://www.jspm.ne.jp/nintei/senmon/qanda.pdf
もちろん、専門医を取っていなくても
患者や家族の体とこころの痛みに寄り添ってくださる
すばらしい医師はたくさんいらっしゃいます。
専門医資格がすべてではありません。
しかし、こうした制度によって
緩和医療の質を高めていくことは重要だと思います。
愛媛の緩和医療の質が一層向上し
その成果が、わたしたち患者・家族に確かに届くことを期待しています。
終わって、始まる
2017年3月31日 9:41 PM
催花雨(さいかう)という言葉があるそうです。
花が開くのをうながすかのように降る雨のこと。
きょうの松山は、うながすというよりは
まるで邪魔するかのような冷たい風雨でしたが
きっと、この雨をも力にして美しい花を咲かせてくれることと思います。
きょうは3月31日、年度末です。
何かに区切りをつけた方もいらっしゃることと思います。
以前に、人から言われたことがあります。
「つかんでいるものを離さないと、新しいものを手にすることはできないよ」
終わって、そして始まる春。
新たな道へ踏み出そうとしている方へ、エールを送ります。
正しい情報はどこに?
2017年3月28日 11:07 AM
1週間ほど前の木蓮。
その後、出張に行っている間に満開になり、すでに雨に打たれて散り始めています。
週末は那覇へ出張でした。
「がん情報のさがしかたin沖縄」という勉強会で
患者の立場から、情報を得ることの大切さをお話させていただきました。
これは、琉球大学が
沖縄県のがんに関する情報をまとめたサイトを開設したのをきっかけに
沖縄県内3か所で開催したうちの最終回でした。
『みるん しるん』というサイトです。
https://mirunshirun.jp/
愛媛でも、医療者の方々と一緒に
このような情報発信サイトを立ち上げる計画があり
わたしも学ばせていただきました。
がんに関する情報は、まさに「あふれるほど」。
最近も、あるブログで「※※(←ある運動)をすれば白血球があがるらしい」という
書き込みを読みました。
それが科学的に正しいのであれば
全国の医療機関で取り入れているはずです。
藁をもつかむ思いの患者さんやご家族が
情報を取捨選択する冷静さを持つのは、本当に難しいことです。
だからこそ、発信者からの正しく分かりやすい情報提供が重要。
顔のわかる発信元=地元の行政、医療機関などから
確実に届ける仕組みが大事です。
これも来年度に取り組むことの一つです。
さぁ、その前に年度末の仕事を片付けなくては!
おれんじの樹
2017年3月26日 9:19 PM
本日付愛媛新聞10面、『解く 追う』という特集記事で
10年目を迎えるおれんじの会について取り上げていただきました。
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201703262611
(↑ web上で読むためには会員登録が必要です)
これまで取り組んできたピアサポート活動のことや
今後手掛けたいと考えている若年世代の患者さんへの支援のことなどを
書いていただいています。
記事を読みながら、これまでのことを思い出していました。
2008年に会を立ち上げて、まだ1年も経たない頃だったと思いますが
会員さんのご家族からお手紙が届きました。
旅立たれたというお知らせとともに、こう書かれていました。
「入院先のベッド横のカレンダーに
おれんじの会の例会日の印をつけ楽しみにしていました」
いまでも、このお手紙のことをよく思い出します。
月日を重ねても、そういう存在であり続けているだろうか?
おれんじの会という樹が
冷たい雨や強い日差しから仲間を守り、
安心して集える場を作ることができるようにと願ってきました。
ありふれた言葉ですが「初心忘るべからず」
心に刻んで、また一歩一歩進んでいきたいと思います。
受動喫煙をなくしたい
2017年3月24日 9:16 PM
おれんじの会も加盟している全国がん患者団体連合会では
受動喫煙防止対策の推進に関する要望書を
昨日、塩崎厚生労働大臣に提出してきました。
要望書の詳細は、全国がん患者団体連合会HP
http://zenganren.jp/?p=1156 こちらをご覧ください。
日本では、受動喫煙によって年間1万5000人もの命が奪われていると推計されています。
WHOからは、日本の受動喫煙防止対策は先進国の中で最低レベルと指摘されています。
がんに罹患する人を減らし、国のがん対策を確実に進めるためにも
実効性のある対策を願うものです。
医療者向け緩和ケア研修
2017年3月20日 9:37 PM
あたたかな三連休でした。
土曜、日曜の二日間は医療者向けの緩和ケア研修会に
オブザーバーとして参加してきました。
これは、国のがん対策の一つとして
がん診療連携拠点病院が主催して行っているものです。
愛媛県内では年間8回程度開催されています。
医療用麻薬の使い方や、精神症状などの医学的なことに加え
患者とのコミュニケーションの取り方についても
ロールプレイなどを行いながら学ぶプログラムで
2日間15時間に及びます。
この研修に患者・家族の視点を取り入れることが決まり
これまでは、当事者が経験を語るDVDを使った研修が行われてきましたが
今回の研修では、当事者がオブザーバーとして参加し
その場で語る機会をいただきました。
痛みや辛さをうまく伝えられない患者の思い、
だからこそ何度も問い掛けて、
言葉にできない思いを聴きとっていただきたいことなどをお伝えしました。
今回の受講者は、医師を中心に約30人。
あすからのそれぞれの医療現場での患者・家族への対応に
活かされることを願っています。