サロンにて
2011年2月5日 10:58 PM
きょうは、市立宇和島病院でピアサポーター養成セミナーと、患者・家族サロンを開催しました。
セミナーについては、後日詳しくご報告します。
サロンでの出来事について。
ある患者さんが参加されました。
去年秋に告知を受け治療を続けている方です。
ご自分のこれまでの治療経過を元気な声で話してくださっていましたが、途中で「誰か話す相手が欲しかったんですよ。家族には弱いところは見せられなかったから」と言って涙ぐまれました。
ああ、こんな思いを抱えている患者さんが、この病院にどれほどいらっしゃるんだろう。
胸が痛みました。
市立宇和島病院では、こうした患者・家族のためのサロンを定期的に開催することを計画しています。
病院と私たちが協力し、病気と向き合う人が泣ける場所、笑い合える場を提供していければと願っています。
ここでお知らせです。
あす、いよてつ高島屋でがんについて考える市民公開講座が開かれます。
詳しくはhttp://www.shikoku-cc.go.jp/local/seminar/H230206_shiminkouza.pdf
私も患者の立場からお話をさせていただきます。
世界対がんデー
2011年2月4日 10:44 PM
岡山出張から戻ってきました。
行きのJRの中では腰が痛くてどうなるものやらと思ったのですが、お風呂と軟膏が効いたのか、帰りは楽に3時間を乗り切ることができました。
やれやれです。
運動不足も原因なんだろうなぁ…。
スポーツジム、いつから行ってないか思い出せないほどです。
トホホ。
さて、きょう2月4日は「世界対がんデー」なんだそうです。
wikipediaによれば
世界対がんデー(World Cancer Day)は、毎年2月4日にがんへの意識向上と予防、検出、治療への取組を促すために、世界100カ国以上の350を超える対がん組織からなるコンソーシアムである国際対がん連合(UICC)が定めた記念日である。がん対策の政治的優先事項としての向上を目指している。
のだそうです。
岡山では一般の方を対象にお話をしてきましたが、例えば「がん診療連携拠点病院」を知っていた方は3会場でゼロ!
日本人の2人に1人が罹患する時代であっても、やはり「他人事」なんですね。
無関係、他人事と思っている方々に情報を伝える難しさを痛感した2日間でした。
敵は…
2011年2月3日 9:47 PM
インフルエンザの流行が警戒レベルに達したとか。
タイミングを逸してとうとう予防接種を受けなかった私は戦々恐々の日々です。
が、敵は思わぬところに。
腰、です。
3年ほど前にギックリ腰をして以来、どうもよくないのですが、ここのところの出張が響いたのかまた怪しい雰囲気が漂っています。
ダメダメ。
まだ出張が続きます。
フェルビナク軟膏を手放さず、慎重に慎重に。
きょうは早めに休むことにします。
2月です
2011年2月1日 10:16 PM
寒さに背中を丸めているうちに気付けば2月!
そういえば、心なしか太陽の光が少しだけ明るくなってきたような気がします。
さて、今度の日曜日はおれんじの会の例会です。
今月は交流会です。
ここのところ、「初めて参加してみたいんですが…」というお電話が続いています。
病気と向き合っているかた、ご家族どなたでも、会の趣旨をご理解いただける方であれば歓迎いたします。
初めて参加するときは勇気が要りますね。
私も10年前に、初めてある患者会に参加したときは妙に肩に力が入ってしまいました。
事務局長をしているOさんは、「患者会って言ってるけど行ったら壺か何かを売りつけられるんじゃないか」と心配したそうです。
いまとなっては笑い話ですが…。
できるだけ、不安と戸惑いに寄り添えるように心がけています。
みんな、同じようなしんどさを経験した人たちばかりです。
あまり心配せずにお越しください。
例会では、愛する家族を見送った経験者の集まり「ピアルーム」も同時に開催します。
泣き言も愚痴も後悔も、何を言っても大丈夫。
「泣いてちゃダメよ」とは誰も言いません。
こちらも、初めての方もどうぞご参加ください。
場所など詳しくはトップページの活動予定をご覧ください。
お待ちしています。
生きててよかったと思ったことがあったんだろうか?
2011年1月31日 10:16 PM
NHKの『クローズアップ現代』で、最近がんの話題がよく取り上げられています。
今夜は小児がんがテーマでした。
治療が終わった後、何年も経って現れる晩期合併症についての取材でした。
番組の中で紹介されたある男性。
幼いときに発症した神経芽腫の治療による晩期合併症に苦しみ続け、遂に20代で自らいのちを絶ったのだそうです。
その男性の父親が、こう言いました。
「息子は、生きててよかったと思ったことがあったんだろか?」
あまりに悲しく、悔しい言葉です。
大人のがんの場合でも、治療後にさまざまな後遺症を抱えることがあります。
手足の強いしびれ。
腕や脚の浮腫。
排泄障害。
味覚がなくなったり、食べる機能が失われることもあります。
がん細胞が身体から消えることと、本人が楽しいと思いながら生きていくこと。
この2つが必ずしもイコールとならない医療。
厳しい治療を経て、みんなが「生きててよかった」と思えるようになるには何が必要なのでしょうか?
医療技術の進歩は言うまでもありませんが、それ以外にも支える手はあるような気がしています。
クローズアップ現代はきょう深夜にも衛星第2放送で再放送があります。
詳しくはhttp://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2994
3日ぶりです
2011年1月30日 9:02 PM
更新を3日もお休みしてしまいました。
体調を崩しているわけではありませんのでご心配なく。
まず、訂正から。
1、秋田での旅日記の中で「にがりがっこ」と書いていましたが正しくは「いぶりがっこ」です。
秋田の方からご指摘をいただきました。
特産品を間違えて失礼いたしました。
2、香川県での企業連携による「がん検診受診率向上プロジェクト」について全国でも珍しいと書きましたが、現在は全国に広がっていて、地元愛媛でも去年10月に提携を正式に決めていました。
http://www.47news.jp/localnews/ehime/2010/10/post_20101029204733.html
失礼いたしました。
以上2点、お詫びして訂正いたします。
さて。
ここのところブログ更新のエネルギーがちょっと落ちていたのには理由がありまして…。
我が家のネコが、22日に旅立ってしまったのです。
以前ブログでも書きましたが、去年夏にがん告知を受けていました。
確かに次第に弱ってはいましたが、前日まで好きなエサを食べ、いつものように洗面台に飛び乗って水を飲んでいたのです。
それが一泊の出張から戻ったときには、もう冷たくなっていました。
ひとり、いや一匹だけで逝かせてしまったことが申し訳なく、もしかしたら前日出掛ける前に鳴いていたのはお別れだったのかと思うとたまらない気持ちです。
外出先から帰るたびに、その不在を確認し涙の出る毎日を過ごして1週間。
ようやく、ほんの少し立ち直りこうしてブログに書く気持ちになれました。
天国での再会の日までお別れです。
ある方が、「ひめちゃん、おつかれさまでした」と書いてくださいました。
そう、いままでありがとう。
私たちを支えてくれて、ありがとう。お疲れさまでした。
いつか天国で会おうね。
ちょっとアタマを切り替えて
2011年1月26日 10:18 PM
きょうは高松へ行ってきました。
香川県では、県と11の企業が協力し「香川県がん検診受診率向上プロジェクト」を展開しています。
全国的にも珍しい取り組みだそうです。
このプロジェクトにも参加している保険会社主催のセミナーで、がん経験者として話をさせていただきました。
松山と高松。
都市部の方は、近いもんだと思われるかもしれませんが、新幹線のない四国では移動にはとても時間がかかります。
在来線で片道2時間半。
『たった1分で人生が変わる片付けの習慣』は読了。
『半島へ ふたたび』は半分まで。
これまで出張の移動時間というのはひたすら寝るか、がん関連の資料を読むか、でした。
まったく関係のない本を読んだのは久しぶりです。
そもそも書店で、そういう本に手が伸びたのが自分でも驚きです。
アタマを切り替えたい思いがどこかに潜んでいたのか。
それとも、現実逃避?
キッカケはどうあれ、しばし日常と違う思考回路を使って何だか心地いい充実感です。
家族を支える
2011年1月25日 9:27 PM
きょうの朝日新聞で、おれんじの会が作成した小冊子『家族必携』が紹介されました。
https://aspara.asahi.com/column/gantotomoni/entry/I77JjM8rUt
記事は「心のケア 家族にも」というテーマで、家族を支えるさまざまな取り組みが紹介されています。
この記事を読んで、おれんじの会HPへお問い合わせが既に4件。
どこにも問合せ先は掲載されなかったのですが、ネットで調べて連絡をくださったのです。
それだけ、情報が欲しい、どうにかして患者を支えたいというご家族の強い思いがあるのだと思います。
神奈川、福岡などお問い合わせくださった方々の元へ発送させていただきます。
ささやかでも、支える人を支えるチカラになることを願いながら。
祈り
2011年1月23日 9:52 PM
自分にチカラを与えてくれる言葉というものを、多くの方は持っていると思います。
私は、辛いことや悲しいことがあるたびに『祈り』という詩を思い出します。
これは、ニューヨークリハビリセンター病院の壁に、ある患者が書いた詩だと言われています。
*******************************
大事をなそうとして力を与えてほしいと神に求めたのに
慎み深く従順であるようにと弱さを授かった
より偉大なことができるように健康を求めたのに
より良きことができるようにと病弱を与えられた
幸せになろうとして富を求めたのに
賢明であるようにと貧困を授かった
世の人々の賞賛を得ようとして権力を求めたのに
神の前にひざまずくようにと弱さを授かった
人生を享楽しようとあらゆるものを求めたのに
あらゆることを喜べるようにと命を授かった
求めたものは一つとして与えられなかったが
願いはすべて聞きとげられた
神の意にそわぬ者であるにもかかわらず
こころの中の言いあらわせない祈りはすべてかなえられた
私はあらゆる人生の中でもっとも祝福されたのだ
秋田にて
2011年1月20日 9:49 PM
雪国秋田へ行ってきました。
先週の富山での雪道悪戦苦闘の記事を読んでいた秋田のTさんが、娘さんの靴を届けてくれました。
靴の底が分厚いゴムで、踵に突起物が取り付けてあります。
確かにこれを履くと南国の人間でも雪道を歩けました。
ありがたい心配りでした。感謝。
とんぷり、にがりがっこ、秋田の銘酒を味わいました。
『働き盛りのがん』をテーマにした講演会で訪れた秋田。
患者会のTさん、県でがん対策を担当なさっている方々とも意見交換できました。
秋田でのがん対策の話から、愛媛でも取り入れられそうなアイディアを伺いました。
いろいろな所へ出掛けて、人に会う。
これもまたパワーにつながります。