がんと共に働く
2013年4月25日 10:03 PM
きょうは情報提供を一つ。
国立がん研究センター がん対策情報センターのHPに
『がんと共に働く まず一歩前へ』というコーナーがあります。
がんと診断されて、治療を受けながらも仕事を続けたい。
そう願う人たちの思いを叶えるためには何が必要なのか?
本人の心構え、企業の理解と支援、周囲の人はどう支えればいいのか?
いろいろな立場の人の言葉を通して考えるサイトです。
興味のある方は http://ganjoho.jp/pub/support/work/index.html へどうぞ。
14年前の入院中、職場の仲間がお見舞いに来てくれて
仕事の相談をしてくれるのが一番うれしかったのを思い出します。
「天から与えられた休養期間だと思ってのんびりしてください」と言われるのは、辛かったなぁ…。
入院先の病院から、職場まで徒歩3分の距離。
この距離が、果てしなく遠く感じたあの日。
14年も経つのに、がん患者の置かれている状況は変わっていません。
そんな状況を変えるための取り組みは、一歩ずつ、です。
腫瘍内科医のつぶやき
2013年4月24日 8:53 PM
きょうは栃木県日光市へ。
子宮頚がんのお話をさせていただきました。
平成生まれの方を含め、女性のみなさんが熱心に耳を傾けてくださいました。
ありがとうございました。
その日光でいただいたのは…
ゆば料理です。
日光では「湯葉」ではなく「湯波」と書くそうです。
京都のものより、やや濃厚な味わいで、とても美味しくいただきました。
東照宮も見ないままでとんぼ帰りでしたが、名物料理だけはしっかり記憶に残りました!
さて、移動の最中のお供はツイッターです。
もっぱら情報入手だけで、最近心に残ったのは
腫瘍内科医のChieko.K さんのこんな書き込みでした。
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化学療法か?緩和か?の選択を迫るのではなく
これからどのように過ごしたいですか?
何を優先させたいですか?
というところから始まるのではないでしょうか?
必要なのは化学療法のマネジメントではなく、生き方のマネジメントです。
それを取り違えると、腫瘍内科の仕事はむなしいものになります。
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「これからどのように過ごしたいですか?」
これは、わたしたちの仲間であった男性が
まさに、医療者から聞きたかった問いかけだと言っていた言葉です。
どう治療するか?ではなく、どう生きるのか?
それを医療者と共に考えたい。
そんな余裕のある医療現場であってほしいと願うのは、無理なことなのでしょうか。
マッサージサロン開催しました
2013年4月21日 10:16 PM
町なかサロンでは、時折特別サロンを開催しています。
部位別の患者さんだけの会、大切な人を見送った経験者の会など。
昨日は、初めて”マッサージサロン”を行いました。
講師に、鍼灸マッサージ師の永吉裕子さんを迎えました。
永吉さん自身、ご両親を相次いでがんで亡くした経験をもっています。
何かしてあげたいと親の脚をさすってあげたときに、とても喜んでくれたことがキッカケになり、資格を取ったそうです。
自分のカラダへ、他の人へ、思いを込めてマッサージするためのコツを学びました。
参加者同士でのオシャベリなども楽しみながら、2時間があっという間に過ぎました。
これからも、町なかサロンでは、患者さんやご家族の方々に喜んでいただけるプログラムを考えて提供していきます。
医療相談
2013年4月19日 10:30 PM
きょうは、町なかサロンの医療相談日でした。
原則として第1、第3金曜の午後、医師による無料相談を実施しています。
きょうは4人の方がご相談に来られました。
病院の外来では、なかなか落ち着いて聞けないことをじっくり質問していただきました。
もちろん、カルテも検査の画像なども無い中ですから一般的な考え方を基にしたお話になります。
それでも、「こんな事も聞いていいですか?」と言いながら質問を重ねていくなかで
次第にご自分なりの病気への向き合い方が見えてくるようです。
緊張して医師の前に座った方が、次第に表情がやわらぐのを見ると、こちらもホッとします。
第2、第4金曜は、原則として看護師が相談を受けています。
ご家族など支援している方からのご相談、在宅医療に関する相談もお受けしています。
詳しくは町なかサロン(089-997-7638)へお問い合わせください。
仲間
2013年4月18日 11:29 PM
きょうは四国がんセンターの「ひまわりサロン」でした。
参加者は25人。
部位や状況はさまざまでしたが、同じ病気に向き合った「仲間」として語り合いました。
月に一度開かれる「ひまわりサロン」の2012年度1年間の参加者は185人。
これからも、たくさんの「仲間」とご一緒できることを願っています。
改めまして、よろしくお願いします!
2013年4月17日 9:28 PM
長い間お休みしていたブログを再開しました。
NPO法人愛媛がんサポートおれんじの会理事長の松本陽子です。
改めて、自己紹介です。
わたしは19歳の時に父親をがんで亡くし、33歳のときに子宮頚がんを経験しました。
2008年に「がん患者・家族会 おれんじの会」を立ち上げ、
2009年にNPO法人に組織変更をしています。
日々の活動、がんに関する情報、医療に関する出来事への思いなどを書いていきたいと思っています。
できるだけお休みしないよう更新したいと思っていますが…
あたたかな目で見守ってください。
再開後、最初の情報提供は、病院で開かれるサロンの情報です。
あす(4月18日)は、四国がんセンターの『ひまわりサロン』の日です。
午後1時30分~午後3時頃まで、病院敷地内にある宿泊施設向日葵で開催されます。
がんセンターに関わりのない方でも、病気に向き合っている方であればどなたでも参加できます。
都合のいい時間だけ、10分でも30分でも、出入りは自由です。
同じように病気と向き合った経験があり、一定の研修を受けた「ピアサポーター」が一緒にお話をさせていただきます。
みんな仲間です。
泣いても、笑っても、大丈夫。
安心して、お気軽にお越しください。
他の病院でも、同じようにサロンが開かれています。
このHPトップページの「病院サロン」からご確認ください。
ようやく、ブログ再開しました
2013年4月16日 3:02 PM
おひしぶりです。
おれんじの会理事長の松本陽子です。
ホームページ移転に伴い、ブログの投稿方法が変更になり
その作業を習得するのに時間がかかってしまいました。
心機一転、日々の活動を綴っていきますので、よろしくお願いいたします!
青森にて
2013年3月20日 10:36 PM
1週間ぶりです。
青森へ行ってきました。
東京から新幹線で3時間半。
新青森駅の前には雪景色が広がっていました。
今回は、青森県が主催する「がん患者団体等活性化支援フォーラム」で講演の機会をいただきました。
これは、青森県内で活動しているがん患者団体などと、拠点病院の関係者が集まって、これからの活動の在り方などを考えるためのものです。
9つの患者団体などの代表の方が参加なさっていました。
ご挨拶は、青森県がん・生活習慣病対策課の熊谷課長です。
課長はじめご担当の方々の熱意をひしひしと感じました。
患者団体同士の横のつながりや、病院との連携などについて活発な議論が行われました。
具体的な成果はこれからだと思われますが、9つもの団体が集まってお互いを知り、それぞれの取り組みのよい部分を見聞きすることはとても大事な一歩だと思います。
きょうをご縁に、今後青森の取り組みに注目し、わたしも学ばせていただきたいと思いつつ帰路につきました。
緩和ケア推進検討会
2013年3月11日 10:29 PM
きょうは、厚生労働省緩和ケア推進検討会でした。
構成員の1人として参加させていただいています。
9回目となる今回は、がん診療連携拠点病院での緩和ケアへの取り組みの在り方と、医師などに対する緩和ケア研修について議論が行われました。
まだ議論の途中ですので、ここで議論の詳細を書くことは控えますが、
患者の体やこころの苦痛をいかに早く拾い上げるか?
また、確実に症状緩和につなげるにはどうすべきか?
その実現へ向けて意見を交わしています。
また、医師などを対象とした緩和ケアに関する研修に、患者の視点を取り入れるためどうすべきか?についても話し合われました。
仲間のことばを思い返しながら、これからも協議に参加させていただきます。
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会議が終わって、午後2時46分。
丸ノ内線の中でその時を迎えました。
全線で運転を停止した短い間、心の中で祈りを捧げました。
岡山にて
2013年3月9日 10:00 PM
あっという間の1週間。
気付けば、またブログ更新を4日間もお休みしてしまいました。
昨日朝の便で宮崎へ、夜に大阪へ飛び、きょうは岡山へ移動して先程戻ってきました。
岡山で、岡山医学振興会が主催する「医療フォーラム」でお話する機会をいただきました。
写真左手は演者のお一人岡山大学の内富庸介先生、右手は司会の岡山大学の松岡順三先生です。
きょうのフォーラムのテーマは『がんとこころ』
医師の立場から内富先生、患者の立場からわたし、そして日本で最初の模擬患者として活動を始めた岡山の前田純子さんからの講演でした。
模擬患者というのは、一般にはまだ認知が進んでいませんが、医療者がコミュニケーションについて学ぶときに、患者役として対応する技術を身に付けた方たちです。
先週参加させていただいた研修会で、模擬患者さんの果たす役割の大きさを実感したところでしたので、興味を持ってお話を聞かせていただきました。
前田さんが代表を務めるNPO法人 響き合いネットワーク・岡山SP研究会のHPは http://www.okayama-sp.com/index.html
前田さんも、家族を見送った経験があるそうです。
実は、きょうはわたしたちの仲間が、ピアサポーターとしての研修のために県外へ出掛けています。
たぶん、ようやく家に帰り着く頃。
自分たちの経験を、次の仲間へ役立てたい。
しんどい思いをしたからこそ、医療を側面から支える活動ができることもあるのだと確信しています。