南予の女性パワー
2010年3月14日 8:16 PM
きょうの昼食です。
JR松山駅のカレーショップで野菜カレーを注文したら出てきたのがこれです。
ニンジン1本、ジャガイモ1個、ナス1本それぞれ丸ごとゴロン!
思わず写真を撮ってしまいました…。
さて、今週は南予weekです。
一昨日は西予市、きょうは八幡浜市、そして明後日は伊方町でがん検診を呼び掛ける講演です。
きょうの八幡浜会場は「ゆめみかん」という立派なホールでした。
日ごろさまざまな分野で活動している女性団体の方々を対象とした会で、前半には四国がんセンター名誉院長の高嶋成光先生のご講演があり、後半で私が体験談を語らせていただきました。
南予地域は女性パワーがとても強く、過去には女性団体が中心となって寄付を募り乳がん検診車を購入した歴史があるそうです。
現在保健所で仕事をなさっている職員にも、とても熱心な方が多く
この南予地域から、何か大きな動きが起こればと願っています。
ここで、会員のみなさん限定情報です。
掲示板に新しい方も含めて書き込みがありますので、是非読んでくださいね~。
消えてしまいたい
2010年3月11日 9:01 PM
気になっていた患者さんからSOSのメールが届き、病院へ訪ねました。
手術後思うように回復しない苛立ち、後遺症の辛さ、将来への不安をポツリポツリ語ってくれました。
そして「もう消えてしまいたい」
必死に涙をこらえている横顔に、かける言葉は見つかりません。
「また来ますね」と言うことしか出来ませんでした。
きょう、国のがん対策推進協議会が開催されました。
この会議には、患者・家族の代表者が4人含まれています。
きょうの会議で議論された「がん診療連携拠点病院」の件がNHKのニュースで伝えられていました。
http://www3.nhk.or.jp/news/t10013139781000.html
ちなみに愛媛には7か所の拠点病院があります。
すべての病院が要件を満たし、指定は継続されることになっています。
昨日の条例のことも、きょうの協議会のニュースも、ちょっと難しいし直接自分の療養生活には関係ない…と感じる方もあるかもしれません。
でも、決してそうではないのです。
確かに、昨日も書いたとおり条例や仕組みが変わったと言ってもすぐに明日の現場が変わるわけではありません。
きょうの苦しみが、明日朝に解決されるものでもありません。
しかし、患者・家族のこころの痛みに寄り添ってくれる医療者の育成や配置、負担の小さい治療法の研究、経済面の支援策などを推し進めるには、やはり大きな仕組みを変えていくことが必要なのです。
そのための条例であり、協議会なのです。
「消えてしまいたい」
そう云わざるを得ないほど苦しんでいる患者さんへの答えにつながると信じて、この歩みを続けていくしかないのです。
愛媛県がん対策推進条例
2010年3月10日 9:22 PM
きょうは、「愛媛県がん対策推進条例審査特別委員会」に参考人として出席してきました。
現在開会中の県議会に提出されている「愛媛県がん対策推進条例」に関して、患者・家族の一人として意見を申し上げるためです。
医療者側からの参考人として愛媛大学医学部の櫃本真聿先生が出席しました。
提案議員側と特別委員会委員との間で2時間にわたって審議が行われ、最終的には全員一致で原案通り可決されました。
本会議での決議を経て成立することになります。
条例は前文と14の条文で成り立っています。
少し長いのですが、前文を記します。
「がん対策基本法の趣旨を踏まえ、すべての県民が生命を尊重する良心に基づき、温かみのある適切ながん対策を推進することにより、がんになってもお互いに支え合い、安心して暮らしていける地域社会を実現することを決意し、この条例を制定する」
条文には、他県にはない特色が盛り込まれています。
在宅医療の推進、愛媛県がん対策推進委員会の設置、施策の見直し、そして県民総ぐるみによる推進など。
もちろん、条例ができたからすぐにがん医療が充実し、患者・家族の療養生活が変わるわけではありません。
ですが、患者・家族が望む医療を実現するための第一歩が踏み出せたことは間違いありません。
条例制定は県議会議員のみなさんのお力によって成し遂げられました。
この条例を活かしていけるかどうかは、私たち患者・家族側にも係ってくることです。
条例が定めるさまざまな項目の達成度がどうなっているのか、私たち患者・家族が望む医療に向けて近づいているのか。
それをしっかり見つめ、必要に応じては意見も出し、積極的に関わっていくことが求められます。
そうしてこそはじめて条例制定の果実を自分たちのものに出来るのだと思います。
委員会での決議のあと、用事があって四国がんセンターへ行きました。
きょうの条例可決のニュースを一緒に喜びたかった仲間の顔が浮かびました。
帰りの車の中で、泣けて泣けて仕方ありませんでした。
条例ができたことは一つの通過点。
先に逝った仲間が流したたくさんの涙を決して無駄にしてはならないと、改めて気持ちを引き締めています。
もう一度ピッチへ!!
2010年3月9日 8:44 PM
まさに冬に逆戻りの一日でした。
一時の暖かさで分厚いコートはクリーニングに出そうかと思ったのですが、グズグズしていたのが正解。
あさってには暖かくなるそうで、もう一日の辛抱です。
さて、いよいよ始まったサッカーシーズン。
Jリーグ開幕のニュースを見ていたところ、骨肉腫という病名が聞こえてきました。
J1大宮のDF、塚本泰史選手が骨肉腫と診断され治療を受けるそうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100227-00000022-maip-socc
おととい夜のスポーツニュースで塚本選手は、インタビューの中でこう語っていました。
「いまの夢は日本代表になるとか、そういうことじゃなくて、ただこのピッチを走ってサッカーをすることだけ」
一部報道では、主治医からサッカーは二度とできないと言われたと報じられています。
でも、人間の体には思いがけない力が潜んでいるもの。
統計やデータ通りにはいかないのです。
どうか治療がうまくいきますように。
この試練を乗り越える力が与えられますように。
もう一度ピッチへ戻ってきてください!
なくしもの
2010年3月8日 8:39 PM
寒の戻り。この気温差は体にこたえますね。
昨日は淡路島へ行ってきました。
兵庫県立淡路病院が開催した「あわじ緩和ケア市民公開講座」でお話をさせていただきました。
冷たい雨と風。また選挙とも重なったそうで参加者は30人ほどでしたが、みなさん最後まで席を立つこともなく聞いてくださいました。
こういう講演の時には、おれんじの会で制作したDVDをご覧いただくことにしています。
5人の会員のメッセージを収めたDVDです。
早期発見の大切さ、生きていることへの感謝、勇気をもって病気に向き合ってほしいという願い。
5人の生の言葉は、どこの会場でも強い印象を残してくれています。
淡路島の方々にも、私たちのメッセージはしっかり届いたことと思います。
ところで、ここのところ記事に写真添付がないのにお気付きの方もあるかもしれません。
実はカメラを失くしてしまったのです。
これまで、モノを失くすことが殆どないのが密かな自慢だっただけに、大事なカメラを失くしたことが結構ショックでした。
思い当たるのは、バタバタ出張の最中のホテルか、空港か。
電話をかけて探してみなければ、と淡路島の行き帰りの中でもずっと心に引っ掛かっていました。
ところが!
きょう戻って荷物の片付けをしていたら、思いがけないところにカメラが!!
あ~、よかったぁ。
こんなところに置いて忘れるなんて!
やはり忙しさのせいです。
「忙しいという字は、心を亡くすと書くんだ」と誰かに教えられたことがあります。
今回はカメラを失くし、それも見つかりはしましたが、もっと大事な何かを失くしてしまうかもしれません。
反省。
そんなわけで、せっかく出掛けた淡路島の写真はありません。
日本一の生産量を誇る玉ねぎ畑も見たのに!
残念。
パープルリボンキャラバン
2010年3月6日 9:14 PM
きょうも雨。菜種梅雨と呼ぶのでしょうか?
きょうは「パープルリボンキャラバンin松山」が開かれました。
ピンクリボンは乳がん啓発のシンボルとしてすっかり定着しています。
パープルリボンはすい臓がん啓発のシンボルです。
キャラバンと題して全国5か所で開催するセミナーの第1回が松山で開かれ、おれんじの会も運営に協力させていただきました。
事前申し込みが少なく、まして当日の雨。
どれだけの方が来てくださるか心配しましたが、結局80人を超える方が参加してくださいました。
四国がんセンターの井口東郎先生、井上武先生、太田耕司先生から基調講演があり、その後は会場からの質問に答える形で展開しました。
すい臓がんは「21世紀に残された難治がん」と言われています。
早期発見が難しく、見つかった時にはかなり進行しているケースがほとんどだそうです。
日本で使える治療薬はわずか2種類。
そういう難しい病気だからこそ、参加なさっている方々は本当に熱心に講演に聞き入っていました。
きょうのセミナーに足を運んでくださったみなさん、ありがとうございました。
松山で情報提供の機会を作ってくださったパンキャンジャパン、キャンサーネットジャパン、イーライリリー株式会社のみなさん、ありがとうございました。
さて、あすはおれんじの会例会です。
会員の一人が「病気との向き合い方 ワタシ流」と題して体験談を語ってくれる予定です。
13時30分~ 愛媛県総合保健協会です。
是非ご参加ください!
カンテツな女
2010年3月5日 10:38 PM
各方面からご心配いただいた口内炎は、どうにか治りました。
育ての父の野菜と、育ての母の手料理のおかげです。感謝!
出張は一段落したものの、年度末を迎えて忙しさはピークを迎えつつあります。
やってもやっても終わらない仕事…。
「ああ、また睡眠時間が短くなる。お肌の敵なのに」と思いながらPCに向かっていたところ、先程1通のメール。
仕事でお世話になっている女性が、職場から送ってきた事務連絡です。
彼女もまだ頑張ってるんだ。
昨夜も資料を届けてくれたのは日付が変わるころでした。
そんなこんなで、仕事が終わってから深夜のテレビ番組を見る機会が増えました。
NHKで放送している「カンテツな女」という番組がお気に入りです。
仕事でカンテツ=完全徹夜をしている女性、例えば美容師、スキー場のスタッフ、居酒屋の店長などを紹介する番組です。
ディレクターも女性。
取材する側とされる側の何気ないやりとりの中から、働く女性のしんどさ、夢などが語られます。
見終わって「よし、私もまた明日がんばろう!」と思えるのです。
さて、明日はいつもより早起きしなければならないので今夜はこの辺で。
44歳になると、カンテツはとても無理です!
患者・家族からみえる風景
2010年3月4日 11:22 PM
雨の夜、外を歩いているとどこからか沈丁花の甘い香りが漂ってきました。
そういえば、きょう行った病院の待合室にも沈丁花が活けてありました。
どなたかスタッフの方の心遣いでしょうね。
きょうは、親しい人の外来診察に同行して病院へ行きました。
患者会のメンバーとしてではなく、一患者の付き添いとして行くと見える風景は違ってきます。
事務スタッフの無表情と冷たい声。
薄い仕切りを通して聞こえてくる隣の診察室の患者の個人情報。(これは古い病院の構造的な問題ですが)
患者をさばくことに必死になっている看護師の大声。
なぜ、患者が「すみません」と言いながら小走りに移動しなければならないのでしょうか?
唯一救いだったのは、入院する病棟の看護師が説明の最後にかけてくれた言葉でした。
「一緒にがんばりましょうね」
沈丁花を活けるこころを持ったスタッフが、忙しすぎる医療現場で疲弊していかないようにと願うばかりです。
がん患者1600人の声
2010年3月3日 10:12 PM
「がん患者・家族の経済的負担は大きく、からだとこころの痛みは解消されていない」
これは、日本医療政策機構が行った意識調査の結果です。
全国のがん患者団体に所属している患者・家族約1600人の声から明らかになったものです。
詳しくは http://ganseisaku.net/resources/siryou/index.html
自らもがん患者である国会議員山本孝史さんが、まさに命懸けで成立に力を尽くした「がん対策基本法」の成立から3年が経ちます。
この中には「がん患者・家族の苦痛の軽減」が文言として盛り込まれていますが、残念ながら実現には程遠い現状です。
1600人の声に、医療者、政治家はしっかり耳を傾けてほしいと願います。
愛媛では、現在開かれている定例議会に「がん対策推進条例」が上程されています。
きょうの代表質問でも、がん関連の質問が出されました。
誰にとっても他人事ではないがんの事を、さまざまな立場の人が語り合い、考え、行動に移していける社会への第一歩になることを期待しています。
口内炎
2010年3月2日 10:41 PM
いろいろな方が、私の体調を心配してくださいます。
ありがとうございます。
実は、今朝起きたときに妙な腹痛がありました。
10時には大事な約束があるのにどうしよう…。
大腸に転移したのかな?
子宮からの転移で一番多いのは骨盤内臓器って言ってたよね。
まさかイレウス?
さまざまな不安が頭をよぎります。
果たして…朝食が終わったときには痛みはすっかり消えていました。
どうやら変にねじって寝ていただけだったようです。
腹痛は笑い話で済みましたが、いま本当にツライのが口内炎です。
結構大きな口内炎が出来ています。
出張で重い荷物を抱えて歩くと必ず口内炎ができます。
予防のためにビタミン剤も常用しているのですが、今回はダメでした。
抗がん剤治療の副作用で口内炎ができます。
経験した方はおわかりのとおり、一つや二つではありません。
水さえ沁みる痛さです。
私もひどい口内炎で、傷付けて感染するといけないからと歯磨き禁止になったものでした。
「体より大事な仕事はない」
そう思い知ったはずなのに、気がつけば無理を重ねています。
頑張り過ぎる姿は、周囲の人もしんどくさせますね。
イケナイ、いけない。