知りたい情報
2011年2月24日 10:11 PM
きょうは「知りたい情報」についてです。
県外の患者さんから相談のお電話が入りました。
抗がん剤治療で脱毛したために帽子を買いたいが、治療を受けている病院ではグレーの地味なものしか売っていない。
もう少しカワイイものはどこで手に入るか?というお問い合わせでした。
わかります。
髪が抜けている時に使う帽子やバンダナというのは、大切なおしゃれアイテムですよね。
私もいろいろなモノを探して歩いたものでした。
乳がんを経験した女性が経営している会社が通信販売をしているサイトがあります。
http://today.shop7.makeshop.jp/index.html
いろいろなタイプがありますので参考になさってみてください。
ただし、条件などをよく理解したうえでご自身の責任で利用してくださるようにお願いいたします。
タイミングよく、会員専用掲示板にも患者さんが使う手作りグッズの情報が書き込まれています。
こちらもご一読ください。
知りたくない情報
2011年2月22日 10:41 PM
春の訪れを実感させてくれる暖かな一日でした。
家の近所の土手が、菜の花で黄色に染まっていました。
先日から、少し難しいご相談をお受けしています。
急激な病状変化。
患者本人と家族との考え方のズレ。
主治医とのコミュニケーション不足。
これらが複雑に絡み合っています。
このケースを通して、
「知りたくない情報」にどう向き合うのか?
医療者を含め周囲の人間が、患者と家族に「知りたくない情報」をどう知らせるのか?について考えさせられています。
治療を受けることで、全身状態が悪化するかもしれない。
強い副作用が出るかもしれない。
大事な時間を、家族と笑って過ごせなくなるかもしれない。
そういう「知りたくない情報」と「希望」のバランスをどう考えるのか?
迷うご家族に対して何も言えず病院を後にしました。
会員のみなさんへお願い
2011年2月20日 10:37 PM
きょうは会員のみなさんにご案内です。
このホームページには会員専用BBSというページがあります。
これは会員のための掲示板です。
ぜひ、みなさんのご意見をお気軽に書き込んで下さい。
実名でなくても投稿できますので、例会では聞けないような事や日頃の思いなど、何でも自由に書いてください!
会員専用なので、IDとパスワードの入力が必要です。
ご存知でない方はお問い合わせください。
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さて。
今朝、大恩ある方の訃報が届きました。
かつての職場の上司で、仕事だけでないネットワークを広げるキッカケを与えてくださいました。
人生を楽しむ達人でした。
病気から復帰したときに、誰よりも喜び支えてくださった方でした。
お目にかかる機会が少なかったここ数年も、時々は私の話をしてくださっていたと聞かされました。
人生最期の日に、どんな風景をご覧になったのか…。
ほころび始めた春の花をご覧になれたのか。
先に旅立ったお仲間と、好きなお酒を心ゆくまで楽しんでください。
看護師を目指して
2011年2月19日 8:18 PM
鳥栖へ行ってきました。
福岡までは小さな飛行機が飛んでいます。
飛行機というか、羽のついたバスというか…。
30数人乗りです。
ほとんどがネクタイ姿のサラリーマンで、往復ともに満席。
みなさん、お疲れさまです。
さて、あすは看護師国家試験が行われます。
私たちの仲間の一人も受験します。
家族を亡くしたことをキッカケに看護の道を志しました。
子育てをしながら、そして准看護師資格が取れてからはクリニックでの仕事も加わって、三足のわらじを履く生活を続けてきました。
一方で、ある看護大学で聞いた話では、確固たる信念を持って看護大学へ入ってくる学生が減っているとのこと。
偏差値や、国家資格が取れることを理由に進学してくるのだそうです。
残念ながら実習などで熱意が感じられないこともあるとのこと。
どんな理由でどんなふうに勉強してきたかはそれぞれ。
でも、本気で看護の道を目指そうとあす受験するすべての人にエールを送ります。
白衣を着たあなたの一言が励ましになり、笑顔が癒しになり、絶望の底から立ち上がれる患者や家族がいるのです。
わたしもそうでした。
がんばれ!
伝えるということ
2011年2月16日 10:33 PM
晴れてあたたかな一日でした。
日中、窓を開けて掃除をするのが気持ちよく感じたのは久しぶりです。
今夜は、経営者の集まり「法人会」でがんについてお話をさせていただきました。
去年のリレーフォーライフでご支援くださった会社の社長さんがご紹介くださいました。
経営者の集まりですので、特にがん患者の就労と経済的負担の話題を中心にお伝えしてきました。
人材=人財ががんに直面したときにどう対応するのか?
そのことを考えてくださるキッカケになればと願ってお話しました。
こうした取り組みは継続と積み重ねが大切。
次へつながることを期待しつつ、です。
がんと健康食品
2011年2月15日 10:03 PM
我が家の白梅、今年最初の一輪です。
今朝気付き、嬉しくてパチリ。
さて、きょうはお知らせです。
おれんじの会の例会などでもよく話題になる健康食品。
多くの患者さんが、一度はその付き合い方に悩むことと思います。
以前四国がんセンター泌尿器科にいらっしゃった住吉義光先生は、健康食品とがんとの関わりについての厚労省の研究の責任者でした。
おれんじの会例会でも、一度ご講演をいただいたことがあります。
現在は東京の病院でお勤めですが、次の日曜日に松山で講演されます。
市民公開講座『健康食品の理解と賢い利用法』
2月20日(日)午後3時30分~午後5時
愛媛大学 南加記念ホール(松山市文京町 市内電車赤十字病院前下車)
住吉義光先生「がんと健康食品」
参加は無料で事前の申し込みは必要ありません。
雪
高知の中村市へ行ってきました。
お隣の県とはいえ、遠かった~。
松山から特急で香川県の多度津へ。
そこで乗り換えて、中村へ。
合計6時間を超えます。
途中、徳島も通りますので、きょう一日で四国4県を制覇したことになります。
朝7時過ぎに出発したときには雨がぱらぱらという程度でしたが、香川に入った頃から雪が降り始め、徳島の大歩危峡のあたりでは辺り一面は真っ白になりました。
そして帰りはどこも雪景色。
オマケに雪による倒木のために列車が遅れることに。
途中眠って目を覚ますと、一瞬東北か北陸だったかしら?と思うほどでした。
ところが…松山が近付くにつれ雪は姿を消し、松山駅周辺には雪の欠片も残っていませんでした。
同じ四国でもこんなに違うんですねぇ。
そんなわけで、本日は四国の雪についてのレポートでした。
がんフォーラム
2011年2月13日 9:34 PM
また寒さが戻ってきました。
あすは四国の各地にも雪マーク。
でも、住宅街を通ると、桃なのか梅なのか小さいけれど春を感じさせる花が咲いているのを見かけるようになりました。
さて、昨日は「愛媛がんフォーラム」が開かれました。
暴風と雪という荒天で、参加する方の足が心配されましたが約80人の方が参加してくださいました。
前半では、「愛媛県がん対策推進条例」の紹介、県のがん対策事業の取り組み、拠点病院での取り組み、そして「がん患者満足度調査」の報告が行われました。
後半では、会場のみなさんに協力していただき、その場での意識調査を行いました。
「条例を知っていたか?」
「相談支援センターを利用したことがあるか?」
「今後充実させてほしい対策は?」などについてアンケートマシンを使って回答をお願いしました。
早期発見のための検診から治療までのスムーズな流れを作る仕組みや、医療者の充実などについて意見が出されました。
どの問題も一朝一夕に解決できるものではありませんが、患者・家族のみなさんのナマの声を、行政や議員、医療者が共有することはできたと思います。
今後、どう実現に近付けていけるかを共に考えていきたいと思います。
このフォーラムは、今後宇和島と新居浜でも開かれます。
・市立宇和島病院 2月27日(日)午後1時30分~
・別子銅山記念図書館 3月5日(土)午後1時30分~
どちらも参加は無料で事前申し込みは必要ありません。
あすは「がんフォーラム」
2011年2月11日 10:14 PM
その後高松へ移動すると、やはり雪。
25年ぶりの積雪だったそうです。
その雪の中、子宮頚がんを考えるシンポジウムが開かれました。
専門家の講演や私のような体験者の話というのはよくあるパターンです。
しかし今回は、主催者である香川県の担当者のアイディアで、女子高校生とその母親が県民代表ということでステージにあがり、率直に子宮頚がんのことについて疑問などを話しました。
「ワクチン接種は痛いの?」
「友達と一緒にワクチン接種に行ってもいいの?」
「若いお母さんにも伝えなければ」などの質問や意見が出されました。
会場には400人近い参加がありました。
今後、子宮頚がんについて考える機会が増えてくれることを願っています。
そして、地元愛媛では、あすは「愛媛がんフォーラム」が開かれます。
愛媛にがん対策推進条例ができて1年。
本当に患者・家族の痛みに寄り添うがん対策がなされているのか?
どうすればもっとよくなるのか?
県の担当者、県議会議員、医療者、患者・家族とともに考えるフォーラムです。
あす(12日)午後1時30分~ 四国がんセンター研修室
入場は無料でどなたでも参加できます。
ぜひご一緒に考えましょう!
鍋焼きうどんの思い出
2011年2月8日 10:39 PM
きょうは、東京築地の国立がん研究センターへ。
あるセミナーの打ち合わせです。
待ち合わせまで時間があったので、19階にあるレストランでコーヒーを飲むことにしました。
東京タワーとスカイツリー両方を見ることができました!
(さすがに病院のレストランで外の様子を撮るのは遠慮しました)
お昼を少し過ぎた時間でしたが、ほぼ満席。
パジャマを着た患者さんの姿もみられました。
思い出したのは、私の入院中のことです。
当時の四国がんセンターには、レストランというよりは食堂と言ったほうがピッタリくるお店がありました。
11年前ですが、そこだけ昭和から時間が止まったままのような雰囲気。
思い出は、鍋焼きうどん。
まだ抗がん剤治療を始める前に食べて、懐かしい味でとても美味しかったのです。
治療の副作用で何も食べられなかったときに、このうどんなら、と思って挑戦しましたが、残念ながら半分も食べられませんでした。
それからは、この食堂の鍋焼きうどんが食べられるかどうかが、回復のバロメーターになりました。
病院移転に伴い「食堂」は姿を消してしまいました。
国立がん研究センターでコーヒーを飲みながら、久しぶりにあの味と、「早く家に帰って自分で料理を作りたい」と願った日々を思い出しました。