13年前の記憶
2012年6月14日 9:45 PM
小さな子どもが脳死判定を受け、臓器提供のための手続きに入ったというニュースが流れています。
ご家族は「息子を誇りに思っている」というコメントを出したそうです。
このニュースを聴いて、13年前のことを思い出しました。
わたしが手術を受けた年、1999年のクリスマス。
アメリカで心臓の移植手術を受ける女性のことを知りました。
多額の費用が必要とのことで、わずかばかり寄附をしました。
渡米から待機、手術、回復へ至るまでのすべてが、本人と支援者によってWEBで報告されていました。
移植後には一時厳しい状況に陥りましたが、その後持ち直し無事帰国したところでWEBによる報告は閉じられました。
当時がんの治療を続けていたわたしは、日本で十分な治療を受けられていることに改めて感謝すると共に、費用の心配をしながら海外へ行って治療を受けなければならない患者がいることに胸が痛みました。
あの移植を受けた女性は、その後どうしているのでしょう。
きっと元気になって、どこかで笑顔で暮らしている…そう信じます。
あす移植手術を受けるすべての子どもたちが、いのちを受け継いで元気に成長してくれるように祈ります。
治療に関わるすべての医療者のためにも、祈ります。