がんを見つける
2015年5月29日 12:51 PM
鹿児島県 口永良部島で噴火したというニュースが伝えられています。
専門家の解説によれば「日本全体で火山活動が活発になっている」のだそうです。
正しく恐れる、ことが必要なのだと思います。
さて、昨日から有名人の訃報が相次いでいます。
俳優の今井雅之さんが大腸がんで、漫才師の今いくよさんが胃がんで亡くなられました。
ご冥福をお祈りします。
一連の報道で少し気になるのは
「なぜ、早期発見できなかったのか?」というコメントです。
早期発見できなかったことを疑問、あるいは責めているような言葉に聞こえなくもありません。
実は、これは、わたしたち患者にしばしば向けられる言葉でもあります。
大腸がんも胃がんも、わたしが罹患した子宮頸がんも、検診が死亡率を下げるとして
国が指針を示しています。
各自治体や職場での検診が勧められています。
例えば、松山市のHPには https://www.city.matsuyama.ehime.jp/kurashi/iryo/zukuri/gankenshin.html
このような案内が出ています。
検診を受けて早期発見、早期治療につながるのが最善なのはもちろんですが
検診も万全ではなく、
また、何らかの事情で検診を受けられないこともあって
早期発見ができないケースがあります。
部位によっては、検診方法が確立していないタイプや
早期発見が極めて難しいタイプもあります。
わたしたちがご相談をお受けするときに
「もっとはやく見つければよかったのに…」とご自分を責める方があります。
わたしも同じ後悔をした者として、その気持ちはわかりますが
「見つかった時が、ご自分にとっての一番早い時期ですから
これからの事を考えていきませんか?」とお話しさせていただいています。
正しく恐れて、備えをする。
しかし、そこには限界があることも知っておく。
そして問題が起こったときに、そこから最善を尽くしていくこと。
これが重要だと思っています。