NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

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切れ目のない緩和ケアとは?

2016年3月6日 9:37 PM

松山では最高気温が21℃を超えたそうです。

夜になっても暖房が要らない暖かさで、びっくりぽんです。

 

昨日、きょうと緩和ケアを考えました。

昨日は医療者対象のセミナーで、テーマは「診断時からの緩和ケア」

患者の立場からディスカッションに参加させていただきました。

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国の「がん対策推進基本計画」の中に

”診断時からの緩和ケア”という文言が盛り込まれていますが

一部の医療者の中には、緩和ケアが必要なのは病期が進んだ患者だけという意識が

まだまだ根強く残っています。

そこで、日本緩和医療学会が主催し

”診断時からの緩和ケア”とはどういうものか、どう提供すればいいのかを

考えるセミナーを開催したものです。

 

患者、家族が抱える辛さはさまざまです。

体の痛みはもちろんですが

再発への不安、死の恐怖、社会から切り離されていく孤独感…。

置かれている環境、人間関係などにも左右され

病期だけで線を引いて軽重を言えるものではありません。

だからこそ、がんと診断されたときから

本人が必要だと感じたときには、いつでも

辛さを訴え、それを緩和してもらえることが重要です。

 

そのためには、最初が肝心。

診断し、最初の治療を行う医師(多くの場合は外科医)が

緩和ケアの重要性を理解し、「辛いことはありませんか?」と声をかけてくれるだけで

その後の病気との向き合い方はずいぶん違ってくると思います。

 

昨日のセミナーの参加者120人あまりの半数は

がん治療医だったと聞きました。

治療医からの発言がほとんど聞かれなかったのは残念でしたが

少しずつでも、”診断時からの緩和ケア”が進んでいくよう願っています。

 

そして、きょうは在宅での緩和ケアを考える市民公開講座でした。

大切な時間を自宅で過ごすことを選んだ患者に寄り添う緩和ケアには

高い専門性が求められます。

愛媛県内で、患者、家族の思いを十分に聴き取り、寄り添う医療を提供している報告を聞き

希望を感じることができました。

 

いろいろなところで、さまざまな角度から

患者と家族を支える緩和ケアのあり方が考えられています。

それぞれの成果も見えるようになってきました。

しかし、何かが足りない。

診断され、治療を受けて、場合によっては大事な時間を自宅で過ごす。

その間の「切れ目のない」ケアが見えてこないのです。

ここが、次の課題だと感じています。

 

切れ目のないケアを受けるためには

患者と家族が、どう病気に向き合うかを考えることも重要。

 

医療者と、わたしたち当事者が共に考えていくことが

より一層大事な時期にきていると感じた2日間でした。

 

 

 

 

 

 

 
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