大事な時間を過ごす場所
2017年1月29日 9:11 PM
※「旅立ち」に関しての記事になりますので、気持ちが整っていない方はご遠慮ください。
町なかサロンの特別企画として
緩和ケア病棟の見学と講演会を企画しました。
その第一弾、松山ベテル病院を訪問してきました。
ステンドグラスが美しい院内のチャペルで
病院の歴史、緩和ケア病棟の特徴などについてお話を聞き
その後、実際の病棟を見学させていただきました。
患者さんはもちろんですが
ご家族のための休憩室やお風呂など
患者さんを支える人への気遣いも、あちこちに感じました。
また、担当看護師は2人体制で
繊細で重要な支援を担う医療者側の負担にも
配慮されていることを知りました。
松山ベテル病院は
2000年に、がん患者さんとご家族のために
その最期の大事な時間を過ごす場所を開設しました。
当時はホスピスと呼んでいました。
まだ「緩和ケア」という言葉が一般的でない時代でした。
後に国の医療政策に沿って、緩和ケア病棟と呼ぶようになり
最期に限らず
体やこころの辛さを和らげるための医療を提供する病棟となっています。
ところで、1982年に病院を開設したときのパンフレットには
「病院は病を癒す所であると同時に、人々が死を迎える場所でもある。
死が宿命である以上、病院は臨死患者の心身の苦しみに
正面から取り組まねばならない」
と明記されていたそうです。
病院紹介のパンフレットに「死」という文字を書いた覚悟。
その深い思いが、県内で最初のホスピスを誕生させ
現在の緩和ケア病棟へと受け継がれています。
この緩和ケア病棟見学・講演会の特別企画、
来月13日には、四国がんセンターを訪問する予定です。