NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

NEWS

細胞検査士

2010年8月22日 7:55 PM

広島市で開かれていた「細胞検査士教育セミナー」に参加してきました。

Wikipediaによれば…
細胞検査士(さいぼうけんさし、英: cytotechnologist )とは、細胞病理検査(en:cytopathology)を専門業務とする病理検査室の臨床検査技師または衛生検査技師のことである。

細胞病理検査は一般には細胞診と略称されている。癌の早期発見や早期診断を目的に、人体の細胞の一部を採取し形態学的基準に基づき、癌細胞だけでなく癌細胞と紛らわしい異型細胞や前癌病変に相当する異形成細胞の存在を顕微鏡で観察して発見することが主な検査実務である。

*************************

つまり、私たちのカラダの中に潜んでいるがん細胞を見つけてくれるプロフェッショナルです。

がん患者は全員がお世話になっているはずなのに、なかなかその存在が知られていません。
私も不勉強で、2年前に開催された「がん患者大集会」のときに、細胞検査士会のみなさんが各地でボランティアとしてお手伝いをして下さったのを機に初めて知りました。

昨日、きょうと開催された教育セミナーの中で「新しい子宮頚がん検診に向けて」というテーマのワークショップが行われました。
私は受診者の立場から発言させていただきました。

各地から参加している細胞検査士のみなさんの発表は大変興味深いものでした。

例えば、藤田保健衛生大学では子宮頚がん検診受診者への説明は、医師ではなく細胞検査士が行っているそうです。
採取した細胞の写真を示し、異常がある場合には細胞のどこがどう異常を示しているのかを丁寧に説明し、婦人科での精密検査を促すという取り組みです。
ショックを受ける人もいるかもしれませんが、私は自分のことを振り返ってみて、自分のがん細胞、つまり敵をしっかり見ておきたかったと、この取り組みを羨ましく思いました。

他には、島根で実践している細胞診とHPV検査を併用し、早期発見と若年受診の増加、精度向上に役立っている取り組みなどが紹介されました。

子宮頚がんをめぐっては、ワクチンのニュースが目立ちます。
しかし、予防するには検診とワクチンの両方が必要なのです。
検診について、どこまで知られているか?
検診時に細胞採取する道具が施設によって違うことすら、一般にはあまり知られていません。
その採取方法、処理の仕方によって精度が違ってくることも知られていません。

ワクチンを契機に子宮頚がんへの関心が高まりつつある今こそ、検診に関する正しい情報提供が望まれ、私たちも目を引くニュースに振り回されることなく冷静に情報を見極めていかなければなりません。

細胞検査士のみなさんと、私たち患者・家族、一般の方々を交えた取り組みの可能性を感じた2日間でした。

 

 
ページトップに戻る