いのち
2010年7月16日 10:02 PM
昨日福岡で講演後、大阪へ回って一泊。
きょうは、関西学院大学で死生学を教えていらっしゃる藤井美和先生の講演を聴いて帰ってきました。
藤井先生は、授業の中で学生に「一人称の死」つまり自分自身の死を疑似体験するワークショップを行っています。
小さなカードに、自分が大切だと思っているものや人などを書き出します。
携帯、お金、アルバム、親、友人、感謝する思い、信仰、思いやり…などさまざまなものが並びます。
そこで、若くしてがんで亡くなった人の日記の朗読が始まり、病気が進む段階に合わせて、学生に、大切なものを書いたカードを1枚ずつ破り捨てさせます。
そして最後、日記の最後の場面で、学生の手元からカードは全てなくなってしまうという設定です。
学生たちは、疑似体験とはいえ厳しく自分を見つめなおす作業の中でさまざまな事を学びとっていくそうです。
大切なものはなんでしょう?
いのちとは何でしょう?
生きるとは、死ぬとは?
私も改めて考える機会を得た講演会でした。
帰りついて夜のニュースをみると、あすから施行される「改正臓器移植法」のことが伝えられていました。
いのちについて、多くの人が向き合うキッカケになるといいのですが。