底力
2010年7月3日 10:31 PM
ある女性患者さん。
大学病院のサロンに初めて来たとき、帽子を深くかぶりうつむいていました。
入院中は周囲に誰もがん患者がいなくて、退院したら健康な友達には病気のことを話せず、ずっと孤独だったと話してくれました。
帰るときにようやく見せてくれたぎこちない笑顔には、心細さと不安が見え隠れしていました。
治療に向き合えず、通院さえ出来ない時期もありましたが、おれんじの会で知り合った仲間が言葉をかけ続けてくれました。
そして時間が流れて…。
彼女は見事に立ち直っていました。
「自分の辛かった経験を他の人の役に立てたい」と一歩を踏み出しました。
顔をあげて満面の笑みを浮かべる横顔を見ながら、本当にあのときの患者さんかしらと疑ってしまうほどです。
人間には思いもかけないチカラが宿っているのです!