生ききる
2010年4月20日 8:52 PM
5月の総会開催に向けて出欠をお願いしているので、しばらくご無沙汰だった会員の方からも連絡が届きます。
その中に2件の訃報がありました。
お一人はとても美しい女性。
金婚式用に誂えた着物を着るのが目標とおっしゃり、しっかりその日を迎えたのが確か去年の初春でした。
秋に旅立ったとご家族からご連絡をいただきました。
もうお一人は80代の男性。
おれんじの会の例会で緩和ケアについて学んだのをキッカケに、ご自分で最期の日々の暮らし方を選び、ご自宅で家族に見守られながら旅立たれたそうです。
松山ベテル病院で院長をしている中橋恒先生は、もともとは肺がんを診る外科医でした。
現在はホスピス医として多くのがん患者と家族に寄り添っています。
外科医の頃には、担当患者さんが息を引き取ると「ご臨終です」と告げて逃げるように病室を後にしていました。
いまは、「ご自分の人生を立派に生ききったんだ」と思いながらゆっくりその場に留まるそうです。
「生ききる」
いい言葉です。