後遺症
2010年2月1日 10:00 PM
きょうは、子宮摘出を経験した患者の後遺症についての研究に協力するため、ある大学へ出かけました。
体とこころの後遺症についてお話をしてきました。
私は、「単純子宮摘出術」という術式で子宮だけを取り出しました。
卵巣や膣、リンパ節など周辺臓器は残っています。
そのおかげで術後10年間、体の面で後遺症を実感したことはありません。
一方、こころの後遺症は?
研究者から質問を受けながら、これまでの気持ちの変化を思い起こしてみました。
病気の治療のために子宮を失うという決断、治療後ずっと時間が過ぎてから現れた喪失感…。
考えてみれば、こんなふうに自分の気持ちに向き合うことがこれまで殆どありませんでした。
悲しいとか辛いとか、そういうものはとっくの昔に整理のついた感覚だと思っていましたが、実はちゃんと向き合ってこなかっただけなのかもしれません。
この10年を振り返り、ちょっと複雑な気持ちの夜です。