日本一短い手紙
2010年1月28日 7:59 PM
きょう「日本一短い手紙」コンクールの入賞作品が発表されました。
このコンクールは、福井県坂井市の丸岡町文化振興財団が開いているものです。
45歳の女性が、亡くなった母親に宛てた手紙がこころに響きました。
『イナイイナイバァ!酸素マスク外し 3歳の孫を笑わせたね』
3歳だと、祖母の死を理解するのは難しいかもしれません。
でも、小さな心の奥底のどこかに、病気や死というものに自然に向き合える種が播かれたでのはないかしらと、勝手に想像しています。
私の母方の祖母は家で息を引き取りました。
集まってきた親せきは、寝ている祖母の側に代わる代わる座り、静かな穏やかな雰囲気の中での最期の時間を過ごし、その瞬間を迎えました。
当時、小学校3年生だった私は、人が死ぬというのは、こんなふうに枯葉がすっと枝から離れるような自然なものなのだと思い込みました。
それだけに、その10年後の父親の無残な最期を受け入れることが難しかったのかもしれません。
「日本一短い手紙」で思いだしましたが、松山市子規記念博物館では「はがき歌」コンテストを実施しています。
こちらは正岡子規にちなんで五・七・五の短歌形式で書いた手紙です。
もうずいぶん前のコンテストで入選した歌がいまだに頭に残っています。
『生きてくれ そばにいてくれ いつまでも 歩けなくても話せなくても』