向田邦子さんのこと
2010年1月12日 8:44 PM
風の音が強くなってきました。
あすは松山でも雪。朝の気温は氷点下まで下がるそうです。
天気のせいなのか、ちょっと気持ちも曇り気味です。
こんな時に思い出す言葉。
『もうわれはもうだめだと思う時がある。やってゆこうと勇む日もある』
これは向田邦子さんの本の中で知った言葉です。
向田邦子さんを初めて知ったのはテレビだったと思います。
お正月に放送された「向田邦子シリーズ」という2時間もののドラマを見て、それで本を買ってみたのだと記憶しています。
最初に何を買ったのかは忘れましたが、とにかくすっかりファンになり単行本で出ている作品はすべて買い揃えました。
向田さんは46歳のときに乳がんで手術を受けています。
リハビリをすべき時期に絶対安静の事態になってしまったため、ペンを持つ右手が使えなくなりました。当時、左手で原稿を書いたそうです。
いまから30年も前の乳がんの告知。
それをどんなふうに受け止めたのでしょうか。
その後直木賞を受賞し、翌年航空機事故で亡くなりました。
私が向田さんを知ったのは、その数年後でした。
毎年お正月に楽しみにしていた「向田邦子シリーズ」が、演出家の久世光彦さんが亡くなってから放送されなくなってしまったのはとても残念です。
小林亜星さん作曲のテーマ音楽もまだ口ずさめるのに…。
TBSにリクエストしてみようかな。