未来の医療者へ
2009年10月2日 10:54 PM
きょうは愛媛大学医学部で、講義に参加しました。
医学科と看護学科の初めての合同講義で、テーマは「がん患者へのチーム医療」。がん患者の立場からチーム医療に何を望むかをお話させていただきました。
参加した学生は約160人。
日頃、こんなにたくさんの若者を目の前にする機会がないので、柄にもなく緊張してしまいました。
10年前の自分の治療時に感じたことや、最近の事例などをご紹介しながらチーム医療について考えることをお話しましたが、果たしてどこまで伝わったのか…?
全く達成感がないまま講義は終わりました。
ところが、夜、高校時代の同級生と食事をしていたところ、偶然同じ店にきょうの講義に参加した学生がいて声をかけてくれました。
患者本人が語ったことをちゃんと感じ取ってくれていたようで、やっと少し達成感のようなものを感じることができました。
きょう参加してくれた医学生、看護学生のみなさんへ。
私の話を現場で思い返してくれる日は、もしかしたらずっと先のことかもしれません。
がん患者で難しいケースに出会ったとき、チラッとでも私の話を思い出してくれると嬉しいです。
一人前の医療者になっても常に、患者というひとりの人間の声に耳を傾け、心を寄せる人間であってほしいと願っています。