もうちょっと頑張ってみようかな?
2009年8月24日 9:09 PM
きょうの昼、打ち合わせ中に何度もの着信。
大腸がんの治療をしている方のご家族からの電話でした。
打ち合わせが終わって折り返してみると、主治医から抗がん剤の変更を告げられすっかり動揺している様子でした。
病院へお訪ねしてお話を伺いました。
これまでの治療の副作用が重なって体調を崩し、ようやく少し落ち着いてきたところでの薬剤変更の話で、しかも副作用についてかなり厳しい情報ばかり聞かされたようでした。
再発患者さんの多くが、ある段階に来ると同じようなことを言います。
「こんなにしんどい治療を続けて、どれほど命が延びるんだろう?
いっそ止めてしまいたいけど、それも怖い。
どうしたらいいんだろう…」
この問いへの正解はありません。
病気にどう向き合うのか?どう生きていきたいのか?
その厳しい問いへと続いていくのです。
お電話をくださった患者さんは、薬剤師からの説明も受け、とりあえず新しい薬剤での治療を受けてみることになりました。
「もうちょっと頑張ってみようかな」
心細そうな作り笑顔に「そうですね」と返すしかありませんでした。
何のために、何に向って頑張るのか?
頑張らない選択は、自分にあり得るのか?
自分の中で、家族も一緒に、医療者の助言も受けて、どこかの段階でしっかり考えておく必要があるのではないでしょうか?
とても難しいことですが。