学会へ行こう!
2013年6月13日 10:58 PM
日本癌治療学会では
今年10月に京都で開く学術集会に、
患者・家族などが参加するためのプログラムを企画しています。
参加費、旅費の一部などの支給を受けることができます。
現在応募を受け付けています。
学会というのは、もちろん専門の研究者のためのものです。
しかし、最先端の研究の発表を聴いて、患者・家族も学べることはたくさんあります。
興味のある方は http://www2.convention.co.jp/jsco2013/shien/index.html
締め切りは今月26日です。
住み慣れた地域でがんと向き合うために
2013年6月11日 10:18 PM
住み慣れた地域で療養生活を続けるために
わたしたち患者・家族が必要な情報は何でしょうか?
医療機関の情報?
相談できる窓口の情報?
子どもの事や仕事の事をサポートしてくれる制度?
愛媛県がん診療連携協議会では
こうした情報を集めた冊子を作成することになり
そのワーキンググループの会議が、きょう開かれました。
わたしも患者の立場で参加させていただきました。
愛媛ならではの情報は何か?
患者・家族が使いやすいものは?
医師、看護師、ソーシャルワーカー、患者経験のある新聞記者も参加して
議論を行いました。
今後も議論を続け、年度内の発行を目指します。
記念講演会開催しました
2013年6月10日 10:39 PM
雨の少ない梅雨。
と油断していたら、いきなりの台風情報です。
愛媛には13日頃に影響が出そうなのだそうです。
さて、昨日はおれんじの会の総会と、町なかサロン1周年を記念しての講演会でした。
国立がん研究センターがん対策情報センター長の若尾文彦先生を
講師にお迎えしました。
「がんと向き合う ~医療者との対話のヒント~」をテーマに
お話いただきました。
医療者と患者・家族の間にある見えない壁。
医学的知識を含め、情報量の差も、壁の一つです。
その壁を少しでも低くするために、がん対策情報センターでは
さまざまな情報をわかりやすく提供しています。
その活用法を学んだあと、
いよいよ医療者、特に主治医とのコミュニケーションについてのお話です。
先生のスライドから、ポイントを抜粋します。
1.できるだけ言われたことをメモにとりましょう。
2.質問することは、まったく恥ずかしいことではありません。
3.治療の説明など、あなたが重要な決定をしなくてはならないときは
先生に承諾をとって説明内容を録音させてもらいましょう。
4.もしどうしても質問しにくかったり、
質問する余裕や時間がなかった場合には
信頼する人に付き添ってもらうことも一つの方法。
昨日の参加者のお一人から
「これまで、主治医にはどうしても質問できなかったけれど
聞くことが大事だとよくわかったから
今月の外来は、勇気を出して質問をしてみようと思えるようになった」と
お電話をいただきました。
納得して治療を受けるために。
まず、自分から一歩踏み出してみたいものです。
NHK『ドキュメントしこく』
2013年6月5日 10:46 PM
きょうは番組のご案内です。
7日(金)夜7時30分から、NHK総合テレビで四国向けに放送される『ドキュメントしこく』で
わたしたちの仲間、中村愼二さんが紹介されます。
教師である中村さんは、すい臓がんと向き合いながら教壇に立ち続けています。
その日々を追ったドキュメンタリーです。
ぜひご覧ください。
番組のご案内は http://www.nhk.or.jp/matsuyama/doc/details_program20130607.html
6月の町なかサロン
2013年6月4日 11:06 PM
行ってきました。
『あまちゃん』の舞台、岩手県久慈市です。
東京から新幹線とバスを乗り継いで4時間。
この垂れ幕がかかっている物産センターは大賑わいでした。
この会場の2階で、きょうもがんに関するお話をさせていただきました。
熱心に耳を傾けてくださったみなさん、ありがとうございました。
さて、6月の町なかサロンの予定をトップページでご案内しています。
16日には「治療と仕事を考える」
22日には「家族性乳がんとは?」というテーマで、それぞれ特別サロンを開催します。
また、10日からは、わたしたちの仲間である内藤あゆ美さんの作品展も開催します。
(こちらは、詳細を後日ご案内します)
みなさんのご参加をお待ちしております!
思いを伝える
2013年5月30日 10:23 PM
きょうは、伊予病院で職員の方向けにお話をさせていただきました。
伊予病院は、建物の外観がピンク!
山の斜面に建ち、遠くからでも目立つ病院です。
リハビリテーションに力を入れていますが
地域の中核病院として、治療が一段落したがん患者さんも受け入れています。
夕方、きょうの勤務の終わった看護職、介護職を中心に50人ほどの方が集まってくださいました。
私自身の経験、患者満足度調査の結果、仲間が遺してくれたメッセージなどを紹介し
人生の仕上げのときを過ごす患者と、それを見守る家族のために
医療職だからこそできることや、すべき事についてお話をさせていただきました。
思いは伝わったのだろうか?
毎回の事ですが、お話をさせていただいた後は反省と不安でいっぱいになります。
一昨日の商工会議所での講演は反響があり
2か所での講演が新たに決まりました。
患者・家族の思いを伝える。
語らなければ伝わらない。
これからも語り続けていきます。
貴重な人材を守るためには?
2013年5月28日 10:32 PM
きょうは、松山商工会議所でお話をさせていただきました。
対象は、企業の経営者のみなさん約50人。
企業の貴重な人材を守るために、
がんについて正しい知識を知っていただく事が目的です。
そして、社員がもしもがんと診断されたら…
どう声を掛ければいい?
病気の事をどこまで尋ねていい?
周囲の他の社員への説明は?
このような疑問や不安を解決するための方策を
ご一緒に探っていきたいとお伝えしました。
2人に1人ががんと向き合う時代。
企業にも、がんへの備えが必要です。
しかし、産業医のいない中小・零細企業が自分たちの努力だけで備えをするのは難しいでしょう。
医師など専門家との連携、わたしたちのようなNPO法人との協働など
さまざまな手で、働く人を支える仕組みを作っていきたいと思っています。
話をしながら思い出していたのは
治療と仕事の両立に悩んでいた仲間の顔です。
ファンキーモンキーベイビーズの「ヒーロー」が好きだったKさん。
背中を押してください。
がん登録をどう活用するか?
2013年5月26日 9:02 PM
きょうは徳島でがん登録に関する勉強会に参加してきました。
これは、徳島のNPO法人 AWAがん対策募金が開催したもので
徳島、大阪、愛媛から医療関係者、行政担当者、そして患者関係者など50人ほどが参加しました。
がん登録とは、どのくらいの人がどういうがんに罹患しているかなどについての集計のことです。
詳しくは http://ganjoho.jp/public/statistics/pub/statistics05.html
登録によって得られた情報は、医療の質の向上やがん対策などに役立てられます。
きょうの勉強会は、そうした情報を患者・家族を含む国民も活用できる方法を探るため開かれました。
この取り組みの先進地の一つ、大阪では患者団体が情報を提供するwebサイトを開設しています。
大阪がんええナビ http://www.osaka-anavi.jp/
この中の、「がん診療スピード検索」を見ると、部位ごとの医療機関別の治療法一覧などを見ることができます。
勉強会に参加していた徳島の患者団体「がんフレンド」でも情報を活用、公開しています。
http://www.geocities.jp/rfl_awa/gf/
この中の、院内がん登録比較 という部分を見ると
同じ部位、同じ病期でも、医療機関によって治療法に特徴があることがわかります。
以前にこのブログでも紹介したように、
現在「がん登録」の法制化がすすめられています。
公表されている現段階での法案骨子(案)では、国民への情報提供についても言及されています。
がん登録で得られた情報を、どう公開していくのか?
患者・家族に役に立つ情報はどういうものか?
医療者任せにせず、わたしたちも考え発言していくことが重要です。
みんなの質問ノート
2013年5月24日 9:52 PM
きょうは、町なかサロンでの医療相談の日でした。
四国がんセンター名誉院長の高島成光先生のご協力で、月に2回行っています。
相談に来られた方のお一人がカバンから取り出したのは
おれんじの会が作成した『みんなの質問ノート』でした。
医療者への質問するときのヒントを集めた小冊子です。
何をどう質問すればいいかをまとめています。
相談に来られた方は、この内容を参考にしながら質問事項を整理して来てくださいました。
「整理してみたら、それだけでも気分が落ち着きました」とおっしゃっていました。
お役に立ててよかったです。
この冊子は、愛媛県内のがん診療連携拠点病院や保健所などで手に入れることができます。
もちろん、町なかサロンにも常備しています。
近いうちに、このホームページからもダウンロードできるよう準備を進めています。
ぜひ、ご活用ください!
人生のディナー
2013年5月23日 9:48 PM
きょうスーパーで買い物をしていた時のこと。
お菓子売り場で、水ようかんを見つけました。
2年前のちょうど今頃、入院していた母は急に食事を摂ろうとしなくなりました。
人生の終わりが近づいたサインでした。
何でも食べられそうなものをあげてみてくださいと言われ
口当たりのいい水ようかんを食べさせてみました。
「おいしい」と言って、しっかり食べてくれたときの表情。
水ようかんを前に、思わず涙がこぼれそうになりました。
昨日、テレビ番組で「人生のディナーを召し上げれ」というテーマで
あるホスピスで取り組んでいる食事の工夫について紹介していました。
人生の仕上げのときに、入院患者から食べたいもののリクエストを受け付けるという取り組みです。
再放送も終わってしまったようですが
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3351.html こちらで番組情報を見られます。
胃がんだった仲間が、最後にラーメンが食べたいと言ったときのこと。
それを聞いた患者仲間のひとりが、
病院の了解をもらって、自宅からラーメンを作って来てスープを口に含ませたことがありました。
仲間の愛のこもったスープは、最高においしかったはず!
さて、わたしは人生のディナーに何をリクエストしようかなぁ。