オストメイトを支える家族の思い
2012年4月15日 9:37 PM
きょうのご相談は、人工肛門のケアに関してでした。
1週間前に手術を受けたばかりの患者さんのご家族からのお電話。
「本当に、自分たちだけでケアができるようになるものでしょうか?」
入院先からは、退院後のケアなどについて丁寧な情報提供があったようでした。
それでも、なかなか不安は拭えないものです。
同じような経験をした方の患者・家族会をご紹介させていただきました。
日本オストミー協会 http://www.joa-net.org/index.htm
こちらは長く活動している団体で愛媛支部もあります。
専門的なケアを提供してくれる「ストーマ外来」を開設している病院も増えてきています。
自宅へ戻ったら、訪問看護師の手助けを借りることも選択肢の一つです。
いろいろな支援の手を借りて、ご本人もご家族も少しでも楽に、快適に過ごされるように願います。
2つの会議
2012年4月12日 10:56 PM
きょうは2つの会議に出席しました。
まず、午前中は東京で「国会がん患者と家族の会」。
これは、国会議員のみなさんが超党派でがん対策を考える勉強会です。
今回のテーマは「がん登録の必要性」について。
厚生労働省、日本医学会、そして患者・家族会の代表が、それぞれの立場から「がん登録」の必要性について意見を述べ、国会議員のみなさんと意見交換を行いました。
「がん登録」とは…?
これをここで解説する気力が今夜は残っていませんので(スミマセン)、興味のある方は地域がん登録全国協議会 http://www.jacr.info/ をご参照ください。
機会を改めて、私の考えを書かせていただきます。
そして、松山へ戻って今夜はリレー・フォー・ライフの実行委員会でした。
今年も愛媛ではリレー・フォー・ライフを開催します。
10月13日(土)~14日(日)、松山市の城山公園です。
去年は開催2か月前からバタバタと大慌てでの開催でしたが、今年は先月から実行委員会を立ち上げ、じっくり準備を進めています。
こちらも、改めて詳細をご案内します。
忙しい一日でしたが、多くの仲間がいて共に進んでいけることを実感した日でした。
松阪にて
2012年4月10日 10:16 PM
松阪へ行ってきました。
松阪牛の、松阪です。
駅の前に、牛!?
牛は、実際には30センチほどの大きさのモニュメントです。
駅前に等間隔に並んでいて、思わず笑ってしまいました。
松阪ではがんに関するお話をしてきましたが、参加している方々が強い関心を持ったのは子宮頚がんについてでした。
どこでお話をしてもそうなのですが、ワクチンについては情報を持っていても、子宮頚がんがどういう病気なのかや、なぜワクチンが有効なのか?、またその限界についてはほとんど知られていないのが現状です。
正しい知識がもっと広がるように、小さな活動ではありますが継続していきたいと思います。
例会報告とパブリックコメントについて
2012年4月8日 9:21 PM
きょうは4月例会でした。
お花見に絶好の日和。そして松山春まつりと重なったためか、参加者はいつもより少なめでしたが、初参加の3人をお迎えしての交流のひとときとなりました。
参加した方の近況報告は、桜にまつわるものが多く聞かれました。
1年に一度、ほんの10日程しか楽しめない桜の花は、がんに向き合う患者・家族にとって特別な存在だと言えます。
私にとってもそうです。
「今年も桜を見ることができた」という嬉しさは、病気から12年が過ぎた今でも変わることはありません。
そして、「どうか来年も見られますように」
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さて、会員専用掲示板にすいぎゅうさんから書き込みがありましたので、ブログでもご案内しておきます。
多発性骨髄腫の治療に使われる薬の安全管理に関するパブリックコメントの募集が始まっています。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495110458&Mode=0
日本骨髄腫患者の会のHPはこちら http://myeloma.gr.jp/medical_info/2012/03/new-6.html
治療の選択肢と安全の問題は、私たちすべての患者・家族にとって重要な事です。
ぜひご一緒に考えてください。
新人研修
2012年4月4日 9:44 PM
きょうは、四国がんセンターで新しく採用された職員のみなさんへの研修をさせていただきました。
おれんじの会では、事業の一つとして医療関係の職員研修をしています。
会員の中に、長年社員研修を手掛けてきた経歴を持つ人がいて、そのスキルに、患者・家族としての経験を併せての研修です。
おれんじの会だからこそ出来る事業と自負しています。
一つの実例をもとに、患者や家族の立場にたつとはどういう事か?どういう言葉掛けや態度がふさわしいのか?を考え、ロールプレイングをしてもらうプログラムでした。
研修には、看護師、医師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、検査技師、診療情報管理士、メディカルクラークなど70人ほどが参加していました。
がん専門の病院で、こんなにたくさんの職種が働いていることを改めて実感しました。
その知識と技術が存分に活かされますように。
高い志とあたたかな思いを持ち続けられますように。
風の音
2012年4月3日 9:17 PM
大変な荒天になりました。
外では、この時間もまだ風がうなっています。
私は偶然にも1件の約束もない日でしたので、朝ゴミを出しに行った他は、ずっと家の中にいることができました。
普段は出張などで出掛けることが多いのに、本当に偶然の幸運でした。
風雨は西日本では峠を越したようですが、夜になってからの風の音は、明るい時間より不気味です。
この音を、入院先の病室で、あるいは入院中の家族を思いながら自宅で聞いている人がいることを思います。
早くおさまって、眠りを妨げることがありませんように。
寄り添う
2012年4月1日 9:29 PM
きょうから4月。
開花宣言されたばかりの松山の桜が、場所によってはもう5分咲きほどになっていてビックリ。
おだやかな日差しの下、お花見を楽しむ姿がたくさん見られました。
そんなおだやかな日でしたが、きょうは「死ぬこと、生きること」について。
ツイッターでフォローしている清水康之さんのつぶやきが心にどーんと響きましたのでご紹介します。
清水さんは、自殺防止に取り組むNPO法人ライフリンク(http://www.lifelink.or.jp/hp/top.html)の代表です。
つぶやきの一部をご紹介します。
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具体的に死ぬ準備をしている人でさえ、実は生きたいと願っている。
最後まで、生きる道がないか探してる。人を求めてる。
でも、そのことに本人が気付いていないことも珍しくない。
相談とは「死にたい」という思いに寄り添いつつ、その人の「生きたい」を共に確認することだ。
その上で、その人が「生きる」を選択するために必要な支援策を探し、極めて具体的に提示すること。
情報を伝えるだけだと、そこで支援が途切れかねないから。
「つなぐとき」が一番、「支援が途切れるリスクが高まるとき」でもあるのだ。
重要なのは、その人が支援につながるまで、寄り添い続けること。
「死ぬな」とは言わない。
「生きろ」とも言わない。
相談者の「死にたい」という気持ちに寄り添って、その人の「生きたい」がどこにあるかを静かに探す。
対話の中からじっと探る。
ついつい「死ぬな」「生きろ」と言いたくなる気持ちは抑える。
どうしたいのかの答えは、その人の中にある。
そこにしかない。