新情報
2008年6月22日 8:03 PM
ブログのデザインが変わりました。いかがでしょうか?
実は、ブログを含めHPの管理は
ある方がボランティアで引き受けてくださっています。
多忙なお仕事の傍ら、支えてくださっています。感謝です。
第3回と第4回の例会案内をupしています。
諸事情により会場が変更になりました。
「また~!」と聞こえてきそうですね。スミマセン。
地図が少し古いようでわかりにくいかもしれませんが、じっくり見て確認してください。
7月の例会では、アロママッサージの実演も行います。
私の友人も、在宅医療を受けていた頃に訪問看護師さんからアロママッサージをしてもらって本当に気持ちよかった!と喜んでいたことがありました。
ご家庭で、自分でも出来るポイントを教えてもらう予定ですのでお楽しみに。(苦手な方は実演はパスしてくださいね~)
リンク集もUPしました。
少しずつ充実させていきますのでご期待ください!
いのちのメッセージ
2008年6月21日 8:08 PM
きょうから愛媛新聞で「いのちのメッセージ」~がん患者・家族からの伝言~という連載が始まりました。担当は、編集委員の早瀬昌美さんです。連載開始にあたって早瀬さんは次のように書いています。
「国のがん対策推進基本計画が決定されて6月で1年。取り組みが進む一方、きょうも多くのがん患者と家族が一人一人違う、けれど同じ、言い尽くせない思いを抱えて懸命に生きている。その思いを、後に続く人々に伝え、心の支えになりたいー少しだけ『先輩』の患者・家族から預かった、大切ないのちのメッセージを届ける」
第1回は愛媛県四国中央市に住む43歳の女性患者さんの言葉です。彼女は胃がんの術後1年半で転移が見つかり、現在も治療中です。10歳と6歳の子供がいます。少し記事を引用します。
「二人(子ども達)には、今の私を見て、当たり前の幸せに感謝する気持ちや、壁に突き当たってもあきらめず乗り越えていく力を身につけてほしい。『母ちゃん、かわいそうだった』じゃなくて、ああいう人生もええな、と思ってほしいんよ」
「これから何があっても、どんな風が吹いても、ヒマワリのように真っすぐ上を向いて生きるんだ」
連載はあす以降も続きます。
「いのちのメッセージ」が多くの人の心に届きますように。
ただマイヨ・ジョーヌのためでなく
2008年6月20日 9:35 AM
きょうは本のご紹介です。
「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」ランス・アームストロング著
マイヨ・ジョーヌとは、自転車レースで1位になった選手だけが着られる栄光のジャージです。著者は、ツール・ド・フランスやオリンピックなどで活躍した世界的な自転車競技の選手です。’96年、25歳で睾丸がんが見つかります。しかも既に脳と肺に転移していました。医師が、助かる見込みは3%しかないと診断するほど厳しい状況でした。しかし、彼は厳しい闘病生活を乗り越えます。手術・抗がん剤治療を経て、’99にツール・ド・フランスで個人総合優勝し、自転車競技の選手としても見事に復活を遂げます。更に、治療前に精子銀行に預けた精子によって息子も授かりました。
本の中では、浮沈を繰り返す気持ちが正直に書かれています。”いつも前向きに希望を持ち続けて”いたわけではありません。絶望、恐怖、不安に苦しんでいます。その果てに彼は復活するのです。そしてこう書いています。「断言していい。がんは僕の人生に起こった最良のことだ」
ランス・アームストロングは、現在は自転車競技から引退し、がん患者を支える様々な活動を展開しています。
私の手元にある本は2000年8月発行の第1刷分です。黄色い表紙は色あせています。ちょうど自分の手術から1年後に買ったもので、あちこちに付箋が貼られ繰り返し読んだ跡が残っています。
講談社から今月、文庫としても出版されています。
朗報!
2008年6月17日 10:52 AM
久しぶりのブログは朗報です!
高知がん患者会「一喜会」会長安岡さんにお孫さんが誕生しました。
ただの孫誕生ではありません。孫の母、つまり安岡さんの娘さんは厳しいがん治療を経たサバイバーなのです。
詳しくは、安岡さんのブログ
http://ikkikai.blog63.fc2.com/
また、「一喜会」のHPをお読みください。
ひさしぶりにうれし涙が出ました。
若年がん患者の方達に、どれほど勇気と希望を与えてくれることでしょう。
病気に立ち向かい、乗り越え、出産を決断した娘さんとパートナー、安岡さんはじめご家族に心からの拍手を送ります。
そして、治療から出産までを支えてこられた医療者のみなさんに敬意を表します。
あ~、本当に嬉しい!
がんの子供を社会で支えよう
2008年6月2日 8:54 PM
おれんじの会顧問でもある四国がんセンターの谷水先生から情報が届きました。
7月12日(土)に「がんの子供を社会で支えよう」というシンポジウムが開かれます。メイン会場は東京ですが、四国がんセンターでもテレビ中継システムを利用して参加することができます。
詳しくはhttp://ganjoho.ncc.go.jp/public/event/2008/20080712.htmlをご覧ください。
私が入院していた’99年、四国がんセンター2階東病棟には小児科の子供が入院していました。当時はまだ携帯電話がそれほど普及していなかったので、病棟のロビーには公衆電話があって、夕食が終わると電話をかける患者さんが途切れることはありませんでした。その中でも目に付いたのは点滴ポールを持って電話している子供たちの姿でした。小学校低学年と思えるような小さな子供もいました。大人の私でさえ入院・治療生活は耐え難いものなのに・・・と思うと辛さに胸が詰まりました。
’05年の全国小児がん登録によると、治療法の進歩もあり5年生存率は70%を超えています。治癒率の向上に伴い進学、就職、結婚などの課題も浮かび上がってきたと言われています。社会全体でがんの子供をどう支えるかを考える必要があります。
口腔がん
2008年5月21日 8:28 PM
イベント情報です。
愛媛大学医学部附属病院が主催して「お口の中の健康を考える」というイベントが開かれます。
6月7日(土)13:30~ いよてつ高島屋9階ローズホール
歯科医師、歯科衛生士の講演がありますが、その中で、
愛媛大学病院 口腔顎顔面外科学 教授 浜川裕之先生の
「歯の治療最前線~インプラント、口腔がん、顎関節症など」という講演があります。
口腔がんは増加傾向にあるそうです。
愛媛県がん対策推進計画のパブリックコメントでも、口腔がんについての取り組みを求める意見が寄せられ、計画に盛り込まれることになりました。(詳しく知りたい方は愛媛県のHPからパブリックコメントのページをご覧ください)
私は不勉強で口腔がんに関する知識がまったくありません。一度勉強してみたいものです。
関心のある方は、このイベントに参加してみてはいかがでしょうか?
参加は無料ですが、事前に申込みが必要です。
いよてつ高島屋販売推進部 ヘルスアカデミー係
089-948-2437 です。
※念のため・・・おれんじの会は、このイベントには関与していません。情報提供のみです。
愛する人を見送った方へ
2008年5月20日 9:43 AM
ひさしぶりのブログです。書くべきこと、書きたいことは山のようにありながら・・・スミマセン。
まず番組のご案内です。
NHK教育テレビ「福祉ネットワーク」でがん医療の問題が取り上げられています。
http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/
昨日(5月19日)が第1回、きょうが第2回です。
財政学者金子勝さんが取材者となって、がん難民を生んでいる背景を考える内容です。今夜午後8時から教育テレビでの放送です。
きのう、ある方からお電話をいただきました。
お母様を見送ったという女性から、おれんじの会には遺族の立場でも参加できますか?とのお問い合わせでした。
もちろん歓迎します、とお答えしました。
おれんじの会には、遺族が何人もいらっしゃいます。親、兄弟姉妹、配偶者など愛する人を見送った経験者がいらっしゃいます。私も父親を喪った遺族でもあります。闘病中は親戚や友人、医療者が周りにいて支え合ったのに、亡くなったらそういう繋がりが減ってしまい、寂しさが増すことがありますよね?「時間が癒してくれるわよ」とか「あなたがしっかりしないと天国で悲しむわよ」とか、善意とわかっていても励ましが胸に突き刺さることだってありますよね?悲しい、辛いと声を上げて泣きたいときに、そうだね、私も悲しいと一緒に泣いてくれる存在があれば、どんなに慰められるでしょう。私は自分の経験からそう思っています。
いつか、遺族だけの小さなグループも作りたいと思っています。
このHP・ブログをお読みになった方で、そういう立場の方も遠慮なく会に参加してください。お待ちしています。
看護
2008年5月9日 9:32 PM
きょうは済生会今治病院へ行ってきました。(愛媛以外の方のためにご紹介しますと・・・今治市はタオルの生産量日本一の街で、県庁所在地松山市から車で1時間ほどです)
済生会今治病院は、今治県域の地域がん診療連携拠点病院です。
「がん診療連携拠点病院」とは、どこでも適切な医療が受けられるよう全国で整備が進められていて、知事が推薦し厚生労働大臣が指定するものです。
愛媛の場合、全県を対象とする「県がん診療連携拠点病院」は四国がんセンター、各地域を対象とする「地域がん診療連携拠点病院」は住友別子病院、済生会今治病院、愛媛大学医学部附属病院、県立中央病院、松山赤十字病院、市立宇和島病院の6カ所です。
済生会今治病院の看護部長さんは、実は9年前、私が入院していた時にご縁があった方なのです。当時は看護学校で教鞭を執っていて学生の実習のために病棟にいらっしゃったそうです。最近の患者会関係の記事で私の顔を見て思い出し、ご連絡をくださったというわけなのです。人の縁とはどこでどう繋がっているかわかりませんね。
その頃実習にきていた学生さんは、今頃どうしているでしょう?看護師を続けていれば、もうベテランの部類かも?もしかしたら今頃どこかで夜勤中?
看護師は激務ですね。身体だけでなく心までくたびれてしまうこともあるでしょう。患者さんにやさしくなれない時もあるでしょう。報われないと感じる日もあるかもしれません。でも、患者・家族にとって、優しい一言、手の温もり、笑顔が本当に救いになることがあるんです。私も、9年前に受けた心ある看護とその時の看護師さんのことを現座も忘れていません。
今夜、どこかで、患者さんと看護師さんの心通じるひとときが生まれることを願っています。
5月12日は看護の日。
県内各地におれんじの実がなる日
2008年5月8日 10:25 PM
今夜は、おれんじの会の世話人会でした。3時間があっと言う間に過ぎて、それでも語り足りないほど今後の目標(夢?)が膨らみました。
その一つが、県内各地での患者会活動です。設立総会も、今後の例会も松山市内での開催です。世話人が松山近郊に住んでいるため、どうしてもそう限られてしまいます。しかし当然のことながら患者さんは県内全域にいらっしゃいます。治療中の患者さんが時間をかけて松山まで来るのは大変な負担です。交通費もかかります。入院中の患者さんを看ているご家族は、病院を離れるわけにいかない方も多いでしょう。
出来るだけ多くの方が負担なく、気軽に患者会活動に参加できるためには、県内各地での例会開催、小さな交流の場が必要です。いつか、出来る限り近い将来に、そういう場を持てるよう知恵を絞り、計画を練っていきます。よい提案があればお知らせ下さい!
おれんじの会が県内各地に枝を伸ばし、あちこちに実がなる日が来ますように・・・。
緩和ケア
2008年5月6日 4:54 PM
NHKで四国向けに放送された「四国羅針盤~広がる緩和ケア~」を見ました。がん対策基本法の中でも大きな柱となっている緩和ケアについて、基本法施行から1年経ってどう広がっているのかを取材した番組でした。前半では徳島の拠点病院での取り組みが、後半では松山の病院での家族への緩和ケアの取り組みが紹介されていました。
この番組を見ていて、ある友人の事を思い出しました。
彼女は20代でがんが見つかり、手術・放射線・抗がん剤と治療を重ねましたが、残念ながら効果はありませんでした。検査結果を説明した主治医に対して、彼女は「では、私は死ぬのを待つしかないということですか?」と尋ねました。返ってきた言葉は「そうですね」の一言だけ。その夜家族で話し合って、退院し自宅で療養することを決めました。翌日、ある訪問看護ステーションの責任者が病院を訪ねて来て、彼女の手を握りじっくり話を聞いた後で「一緒に家に帰りましょうね」と声を掛けてくれました。手の温もり、「一緒に」という言葉・・・これこそが緩和ケア、いえ医療の本来の姿だと私は感じました。この看護ステーションの母体が、今回の番組で紹介された松山ベテル病院です。
がん患者の痛みは多様です。身体の痛みはもちろん、治療はどんな苦痛を伴うのか、治るんだろうか、仕事はどうなるんだろうか、なぜ自分ががんに?・・・こうした痛みに寄り添うのは極めて難しいことです。しかし、国のがん対策はがん治療に関わるすべての医療者に対して緩和ケアへの理解をはっきりと求めています。
愛媛県でも「がん対策推進計画」に緩和ケア推進センターの設置が盛り込まれました。(まもなく成文が発表される見込み)県民と医療者が緩和ケアに対して理解を深めることを目的としています。法律や計画が”絵に描いた餅”にならないために私たちは、その実効性をしっかり見守らなければなりません。それは、私たち患者・家族の義務ともいえるかもしれません。恩恵を受けるためには、私たちにも為すべき事があるではないでしょうか。