より良い病院サロンを目指して
2016年2月10日 10:55 PM
きょうは、病院でサロンの運営を担当している方々と
わたしたちピアサポーターとの意見交換会でした。
昨年から開催しています。
日頃、サロン開催の前後に事務連絡などで顔をあわせることはあっても
じっくり話をする機会はあまりありません。
そこで、お互いの思いを少しでも理解し合う機会になればと
開催しています。
ピアサポーターから、自分自身の経験と
サロンの意義などについて話をさせていただきました。
病院のサロン担当者からは
「企画の段階から、ピアサポーターから意見を聞かせてほしい」
「周知方法でアイディアは?」などの声を聞かせていただきました。
手探りで病院サロンに関わるようになって、7年が過ぎました。
少しずつ病院との信頼関係を築いてきました。
これからも、医療者とピアサポーター、両方の手で
より良いサロンを育てていけるように努めていこうと思います。
しんどい時の食事について
2016年2月7日 9:22 PM
きょうは2月例会、交流会でした。
寒さのせいもあるのか、参加者は少なかったのですが
会員で、がんを経験している医師が参加してくださったので
かかりつけ医の事や、在宅医療の事などを教えていただきながら
おしゃべりすることができました。
よいサロンでした。
さて、町なかサロンでの特別企画。
次の土曜 13日は食事を取り上げます。
「しんどい時、上手く付き合う食事の話」がテーマで
栄養満点のお手軽レシピを
松山赤十字病院の栄養士の方から教えていただく予定です。
実演もあります!
定員は10人程度で、事前申し込みを受け付けています。
興味のある方は、町なかサロンまで電話(089-997-7638)で
お申込みください。
参加は無料です。
治療中、吐き気があって病院の食事はほとんど取れなかったのですが
突然”鯛焼き”が食べたくなったことがありました。
家族があちこち探して買ってきてくれて、6匹(6個?)を
いっぺんに食べたことを覚えています。
日頃、そんなに甘いものを食べる習慣はなかったのですが
なぜか、あんこたっぷりの鯛焼きだけ食べられたのでした。
いまでも、鯛焼きを見かけると、あの病室の風景を思い出します。
笑えない日も。
2016年2月3日 12:30 AM
日に日に梅の数が増えていきます。
そういえば、ほんの少しだけ日差しの力が増してきたようにも感じます。
季節は明るい方へ向かっているのに
少し気の重いことがあり、笑えない日が続いています。
それを知っている仲間が、さりげなく寄り添うメールを送ってくれました。
それで思い出したこと。
もう10年以上前、まだこの活動を始める前のことです。
友人が、がんの治療をすることになりました。
わたしが経験者と知っていたので、何かと頼ってくれました。
治療がつらく、不安を抱えて
つい涙することが多かった彼女に対して、わたしは
「笑った方がいいのよ。作り笑顔でもいいから!」と
繰り返し励ましたのです。
「そうですよね」と言いながら、ぎこちなく作り笑顔を見せてくれていましたが
それが、どんなにしんどいことだったか。
後にピアサポートについて勉強するようになって
自分がしてきたことの間違いにようやく気付きました。
笑顔になれない日もある。
どうしても涙が止まらなかったり
自分や誰かを責めなければいられない気持ちの時も。
そのすべてを受け止め、励まさず、口先の慰めを口にせず
ただ傍にいること。
自分が患者だったときに、それが一番うれしかったことを
すっかり忘れてしまっていたのです。
「わたしは、あなたのそばにいるよ」
メールの絵文字に込められたあたたかさを感じながら
大事なことを、改めて胸に刻みました。
絵本のチカラ
2016年2月1日 10:39 PM
2月に入りました。
出張で数日家を空けて戻ったら、紅梅が咲き始めていました。
でも、まだ当分寒さは続きそうです。
昨日は、町なかサロンで初の「絵本」を使ってのサロンを開催しました。
絵本セラピスト協会認定 絵本セラピストの福井一恵さんをお招きしました。
6冊の絵本を読んでいただき、そこから感じたことなどを語り合います。
同じ絵本でも、参加者の数だけ感じ方があり
自分とは異なる受け止め方を知って、その本の魅力に気付いたり
考えさせられたり・・・。
参加した方は、ご家族への向き合い方や
治療中にかけられた言葉の思い出なども語り合っていました。
絵本は、決して子どもだけのものではなく
大人も、心をやわらかくして自分のことを振り返ることができると
改めて感じたサロンでした。
スキルス胃がん患者のために
2016年1月26日 5:22 PM
厳しい寒さが続いています。
松山では雪が積もることはありませんでしたが
県の南部ではかなりの積雪になり、その影響で断水している地域もあるそうです。
一日も早く、春の気配を感じたいところです。
「スキルス胃がん」
この病名を聞くと、現在50歳以上の方は
かつての人気アナウンサー 逸見政孝さんを思い出す方もあるでしょう。
胃がんの中でも進行が早く、早期発見が難しいとされています。
そのスキルス胃がんの患者と家族の会が、小冊子を発行しました。
書いたのは、現在スキルス胃がんと向き合っている轟 哲也さんさんと妻の浩美さん。
専門医の監修を受けながら、当事者がまず知っておきたいことについて
科学的根拠のある情報を提供しています。
とても充実した内容です。
スキルス胃がん患者・家族会 希望の会のHPから
ダウンロードできます。
http://npokibounokaihp.wix.com/kibounokai
轟さんご夫妻とは、会議などでご一緒する機会がよくあります。
いかに、情報を持つことが大切かを常に訴えていらっしゃいます。
また全国の仲間との交流も大事に重ねていらっしゃいます。
お二人の思いが、全国のスキルス胃がん患者のみなさんとご家族に
しっかり届くことを願っています。
愛媛県在宅緩和ケア推進協議会
2016年1月16日 6:55 PM
愛媛県では、在宅緩和ケアについて協議する会議が設置されています。
今年度の事業の総括と、来年度の計画について考える会議が
14日に開催されました。
わたしも委員として参加し、患者の立場から意見を申し上げています。
在宅医療を支えるクリニックや訪問看護ステーションは、松山市に偏りがちですが
他の地域でも、その地域の実情に合わせた取り組みを展開させようと
今治、大洲、八幡浜で、在宅緩和ケアモデル事業が行われています。
在宅緩和ケアコーディネーターを軸に
地域の病院、クリニック、訪問看護ステーションや介護ステーション、薬局などが連携し
自宅で過ごす患者や家族を支える取り組みです。
3つの地域が、それぞれの形で取り組み、成果を上げています。
今後、他の地域にも展開していく可能性を探っているところです。
課題は、まだまだ患者、家族の多くが
自宅で訪問医療や介護を受けながら過ごせることを知らないことだと感じています。
家族の元へ戻りたい。
ペットと一緒に過ごしたい。
小さいころから遊んだ海を眺めたい。
そんな願いを叶えられるよう、取り組みが進んでいます。
そのことを患者、家族が知り、実現してこそ意味がある取り組みです。
一般の方に知っていただくセミナーが、3月6日に開催されます。
午後1時から、松山市の全日空ホテルが会場で、どなたでも参加できます。
トップページにチラシを掲載していますので詳しくは、そちらをご覧ください。
インフルエンザに備える
2016年1月13日 10:36 AM
松山では冷たい風が吹いています。
遅れてやってきた冬本番という感じです。
昨日のニュースで、インフルエンザが流行し始めたと伝えられていました。
注意が必要です。
国立がん研究センター がん対策情報センターのHPに
「患者さんのためインフルエンザQ&A」が掲載されています。
http://ganjoho.jp/public/support/infection/infulenza.html
わたしは、暖冬ですっかり油断していて
年が明けてから慌てて予防接種に行きました。
抗体ができるまで2週間程度かかるそうですから、ギリギリ間に合ったかなという感じです。
うがい、手洗いなど基本的なことも大切に
なんとか乗り切りたいと思います!
息の仕方は”生き方” ~例会報告~
2016年1月11日 8:24 PM
各地で成人式が行われた連休。
数年前、わたしたちの仲間の女性も娘さんの成人式を迎えました。
この仲間に、がんが見つかったのは
まだ娘さんが3歳の時だったそうです。
余命半年の告知でしたが、治療が功を奏して
病気と向き合いながら17年を過ごしてきました。
そして、娘さんの成人式。
母としての思いは、どんなものだったでしょうか。
晴れ着姿の女性を見かけるたびに、この仲間と娘さんのことを思います。
さて、昨日は今年初めての例会でした。
四国がんセンター臨床心理士の井上美穂さんから
がんとこころ、気持ちの整え方についてお話ししていただきました。
この中で、「息」に気持ちを向けることの大切さを教えていただきました。
「息」という文字を分解すると、「自分」の「心」。
自分のこころの様子を表し
体の働きで唯一自分でコントロールできるもの。
深く、ゆっくり、自分の重心を感じながら息をすることを学び
後半では、参加者全員で呼吸法などを体験しました。
不安や辛いことがあると、無意識のうちに呼吸が浅くなっているのに気づくことがあります。
そんなときこそ、ふ~っと深い息をしてみること。
この1年、心がけてみようと思います。
おれんじの会 名前の由来は高知に?!
2016年1月9日 12:13 AM
きょうは、高知県立幡多けんみん病院のお招きで
医療者を対象にした講演をさせていただきました。
この病院へ行ってしみじみ思ったこと。
実は「おれんじの会」の名付け親は、この病院に縁のある女性でした。
ご家族が病気と向き合っていた女性。
最初に治療を受けたのが、この幡多けんみん病院でした。
その後、愛媛の病院へ移ることになり
ちょうどそのころに、患者会を立ち上げようとしていたわたしたちの仲間になってくれました。
会の名前を考えていたときに
「愛媛だから柑橘。
やさしい感じにするために、『おれんじ』がいい」と意見を出してくれました。
そして決まったのが「おれんじの会」です。
思いがけず、会の立ち上げの頃を思い出すことになりました。
おれんじの木を大きく育て
強い日差しや冷たい雨から、仲間を守りたい。
今年もがんばろう!と思った高知への旅でした。
住み慣れた地域で、仲間と語り合う
2016年1月6日 9:14 PM
町なかサロンは、松山市中心部にあります。
どこから来る方にとっても便利なようにと考えて
この場所を選びました。
とは言っても、松山以外にお住まいの方にとっては
やはり距離があります。
「家の近くに、こんな場所があればねぇ」という声を何度も聞かせていただきました。
住み慣れた地域でがんと向き合うためには
仲間と語り合う場があることも重要だと、わたしたちは考えています。
県内に7か所ある、がん診療連携拠点病院では
すべて患者、家族などが語り合う場(サロン)を設けていますが
その拠点病院もない地域では、まったく語り合いの場がないことになります。
そこで、町なかサロンが出張する形で
拠点病院のない大洲・八幡浜圏域でのサロンを定期的に開いています。
地域の中心的な医療機関である喜多医師会病院のご協力をいただき
奇数月第一金曜、午後2時30分~午後4時まで開催しています。
「松山まで行かなくて済んで便利」
「気軽に行ける」
「こんな場所が欲しかった」という嬉しいご意見をいただいています。
今月は8日、今週金曜に開催予定です。
大洲、八幡浜の方はもちろん、それ以外にお住まいの方でも
どなたでもご参加いただけます。
参加は、もちろん無料です。
おれんじの会 ピアサポーターがお待ちしております。