NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

NEWS

がん診療連携協議会

2009年8月22日 8:49 PM

きょうは「愛媛県がん診療連携協議会」に出席してきました。
これは、県内のがん診療連携拠点病院を中心にがん診療の課題などについて協議するもので、医師、看護師、ソーシャルワーカー、それに県の担当者など約90人が参加。患者代表として2人も参加しています。

地域連携パスやがん登録、集学的治療、相談支援などの分科会に分かれて討議を行い、公開講演会も行われました。
11時から夕方5時前までの長丁場。

こうした会議や研究会、学会は毎週のように開かれています。
きょう話をしたある医師は、12月半ばまで週末はすべて予定が入っているそうです。

がん医療を充実させるための取り組みも、一歩ずつ進んでいるのです。

 

患者がほしいのは”正しい対応”?

2009年8月21日 9:52 PM

国立がんセンターHPに、全国のがん診療連携拠点病院での、「緩和ケア」と「相談・支援窓口」に関する調査が行われ、その結果が公表されています。
http://ganjoho.jp/public/hospital/jspm.html

昨日の愛媛新聞でも大きく取り上げられていました。

愛媛県内の7つの拠点病院は、どちらの分野もほぼ全国平均に近くまずまずの体制が取られているようです。
しかし、残念ながら、おれんじの会に寄せられる相談の中には、病院への不満の声が少なくありません。
よくお話をうかがってみると、病院の対応が明らかに間違っていると思われるケースはほとんどないのです。
むしろ、正しい対応をしていて、それが逆に患者・家族の不満に繋がっているようなのです。
例えば…どうしても主治医とうまくコミュニケーションが取れない。どうしたらいいだろうか?と相談したところ、回答は「主治医とよく話し合ってみてください」
落語のようなやり取りです。

患者・家族の多くは精神的にもギリギリのところで病気と向き合っています。
そこで欲しいのは必ずしも正しい対応とは限らないのです。
まず共感。
一緒に怒ったり泣いたりしてくれれば嬉しいかも。
そして解決に向けての十分な話し合い。
この過程があれば、最終的な回答が望むものでなくても納得できることは多いはずです。

これは理想です。
おそらく医療者もこんな取り組みがしたいと思っているでしょう。
でも現実には、ヒトが足りない。時間がない。
したくても出来ないのだと思います。

患者・家族の願いと医療者の理想、これが現実となるためには大きな仕組みを変えていくしかないのでしょうか?

 

冷える

2009年8月20日 11:55 PM

暑い一日でした。
出掛けるのにバスを待っているだけで、背中を汗が流れました。
ようやく来たバスに乗ると冷房の風。
一挙に身体が冷えていきます。

友人と食事の約束をしていたので、その店へ急ぎました。
額には汗。
でも店の中は、また冷房の冷たい風。
冷えたビールが美味しかったのは、最初の一口だけでした。

クールビズとかエコとか言われ、冷房の設定温度を高めにしているのは官公庁だけのようです。
どうして世の中はこう冷房が強いのでしょう?
この温度差ですっかり疲れてしまいました。
こんなときに、新型インフルエンザのウイルスが狙ってくるのでしょうね。

 

医療者と語り合う

2009年8月19日 10:03 PM

きょうは、愛媛大学付属病院での学び合いサロンの日でした。
患者・家族と医療者とが自由に語り合い、より良いがん医療のための学び合いをする場です。

きょうは、まず麻酔科・蘇生科の坪田信三先生から、がんの痛みについてのミニレクチャーがあり、その話をもとに参加者でいろいろな意見を出し合いました。

患者は痛みをどう伝えればいいのか?
医療者はどうアセスメントするのか?
チーム医療で痛みに向き合うことの可能性は?など、とても活発に意見交換がなされました。
そして、結局はいかに医療者と患者・家族がコミュニケーションを取ることが大切かというところに行き着きました。

医師、看護師、教員、患者、家族がそれぞれの立場から意見を出し合い議論を深めていく。
こういう学び合いサロンは全国でも珍しい取り組みです。
1回が1時間半程度の短い会ではありますが、自由な議論の中からきっといいものが生まれてくると思います。

次回は9月16日(水)午後6時から、テーマは「患者の内なる力を引き出すには」の予定です。

 

いのちのメッセージが四万十川を照らします

2009年8月18日 8:53 PM

夜になると虫の音が聞こえるようになりました。
デパートではもうブーツが並んでいました。

さて、この秋全国各地で行われるリレーフォーライフ。
お隣高知では10月10日から11日にかけて行われます。
本番を前に、いのちのメッセージを書いたルミナリエバックを灯すプレイベントが、今週末に行われます。
四万十川の沈下橋に並べるそうです。

おれんじの会の会員、関係者のみなさんに書いていただいた40枚を高知に届けてあります。
乳がんと向き合うお母さんのために小学生の娘さんが書いてくれた「がんばって」
患者さんが書いた「生き抜く」
そして旅立った友人に宛てた「ありがとう」

みんなのメッセージが四万十川の川面を照らします。
よい天気に恵まれますように。

 

386ドル!

2009年8月17日 8:24 PM

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おれんじの会宛てに、突然アメリカから小切手が届きました!
え~何なに?!
添えられた手紙を読むとdrumSTRONG の文字。
そう、打楽器の演奏を通じてがん患者を支援しようという世界的なイベント「ドラムストロング」からの寄附金が届けられたのです!

「ドラムストロング」は2007年にアメリカでスコット・スイマーという男性が始めたがん患者支援イベントです。
ドラムを叩く”beat”は、がんに打ち克つ”beat”と同じ単語で、そこから生まれたのだそうです。

世界とおれんじの会を結んでくれたのは、松山市に住む横田朋子さんという女性です。
横田さんは、もともと打楽器を使った演奏を通じてコミュニケーションする活動に取り組んでいて、その中で「ドラムストロング」を知り、愛媛での活動に繋がりました。

5月24日に今治でのイベントで、愛媛で初めての「ドラムストロング」を行い、その会場で寄せられた募金がアメリカを経由して愛媛に届けられたというわけです。

会ったこともないどこかの誰かが、がん患者と家族を支援しようと楽器に向かい寄附をしてくださったことを思う時、あたたかいものが胸に押し寄せてきます。
本当にありがとうございました!
大切に使わせていただきます。

この小切手には、もう一つ感謝なことがあります。
英語の手紙に、はたしてどうやってお礼状を書くか?
読めても、自然な英語での手紙など無理無理…。
困っていたら、すばらしいタイミングで幼なじみが帰省中!
彼女は英語が堪能。
早速英訳してもらい、無事お礼状を発送できました。
備えは必ずあるものだと実感したのでした。

 

夏バテ

2009年8月16日 10:23 AM

ブログを休みがちでスミマセン。
どうやら夏バテのようです。

先週から、のどが痛かったり妙な疲労感があったりしたのですが、遂に金曜の夜中には38℃の発熱。
もしやインフルエンザ?!
体温計を握りしめていろいろ考えました。
インフルエンザの疑いの場合、どこで受診したらいいんだったけ?
確か、一般の医療機関でも診てくれることになったんだ。
でもお盆でほとんどの病院は休みだし…。
とにかく一日様子をみよう。

で、昨日はひたすら寝ていました。
幸い今朝には熱も下がりましたが、まだ身体も頭もふらふらしています。

そろそろ夏の疲れが出る頃です。
インフルエンザの感染は増え続けていると報道されていました。
しっかり食べて、しっかり休み、うがいと手洗い!

 

広島がんネット

2009年8月13日 8:27 PM

お隣広島県庁のホームページにすばらしいサイトを見つけました。
「広島がんネット」http://www.pref.hiroshima.lg.jp/gan-net/index.html
広島県内のがんに関する情報が網羅されています。
県庁のトップページから簡単にアクセスできるようになっています。

がんについて情報を集めようとする時、まず欲しいのは地元の情報です。
病院はどこにあるのか?
どんな治療法が受けられるのか?
病気について学ぶ場は?
東京や大阪ではなく、地元の情報が大切なのです。

がん対策先進地と言われる島根県でも、県庁のトップページの真ん中に「島根のがん対策」という項目が掲げられています。

うらやましい…
と言っている場合ではなく、愛媛でもこうした情報提供がなされるよう働きかけていかなければなりません。
きょうは、患者・家族の声が医療者に届いていない現実を思い知る出来事がありちょっと落ち込んでいたのですが、下を向いているヒマはないのだと、気合を入れてくれる発見でした。

広島つながりで…
先日のブログで吉永小百合さんの「夢千代日記」について触れました。
会員専用掲示板に、解説記事が掲載されています。
会員の方はどうぞお読みください!

 

未婚がん患者に朗報

2009年8月12日 8:45 PM

2日間ブログを休んでいる間に、四国はすっかりお祭りモードですね。
高知の患者会「一喜会」のブログをいつも楽しみにしていますが、こちらはよさこい踊りの熱気が溢れんばかりです。
徳島は阿波踊りが始まり、松山でも松山まつりが行われています。

さて、きょうは明るい情報を一つ。
10日付けの愛媛新聞によると、血液がんの治療によって不妊になる恐れのある未婚女性の卵子を凍結保存する臨床試験が、松山市内の医療機関で行われたそうです。
対象となるのは、15歳以上の未婚の血液がん患者です。
血液がんには若年の患者も多く、未婚女性の間からの要望などを背景に臨床試験が行われることになりました。
記事によると、試験に参加している松山市の矢野産婦人科 矢野浩史院長は「がんの女性患者が闘病生活を送る上ので心の支えになるのではないか」と語っているそうです。

若い女性患者にとって、治療によって生殖機能を失うのはとても大きな痛みです。
私の友人も、そのことでずいぶん悩んでいました。
治療成績が上がり、治療後の人生が長くなった分「命が助かったんだから多少のことは我慢」という考えを改める時期に来ています。
この臨床試験は、将来的には血液がんだけでなく他の悪性腫瘍への適応拡大も検討しているそうで、一日も早く研究が実を結ぶことを願っています。

 

ヒロシマ、ナガサキに思うこと

2009年8月9日 8:30 PM

梅雨も明けて立秋も過ぎたのに、また松山では大雨が降りました。
いまはやんでいますが、あすには台風が接近するとか。
こうなるとギラギラの太陽やセミの大合唱が恋しくなります。
人間は勝手です。

きょうは、松山赤十字病院が主催する勉強会に参加してきました。
テーマは「がんの時代を生き抜くために」
赤十字病院で取り組んでいる最先端の治療法や、がん患者・家族を支える取り組みなどが紹介されました。
荒天にもかかわらず、愛媛県県民文化会館サブホールがいっぱい。数百人以上は参加していたと思います。
関心の高さをうかがわせる勉強会でした。

さて、話題変わって…。
ファイル 232-1.jpg

これは吉永小百合さんが詩を朗読したCD『第二楽章』です。
収められている詩は、すべて原爆をテーマにしたものです。
ジャケットに描かれているのは広島の原爆ドーム。

吉永さんは、かつて主演したドラマ「夢千代日記」でいわゆる”被爆二世”の芸者を演じました。
それがきっかけとなり、こうした詩を朗読する活動を続けています。

数年前に、吉永さんの朗読会のチケットを手に入れることができました。
美しい横顔に目を奪われたのは最初のうちだけ。
あとは詩の内容に引き込まれていきました。

このCDの中の作品を紹介します。
2歳で被爆した女の子が、小学3年生になって書いた詩だそうです。

おとうちゃん

にぎやかな広しまの町
そこでしんだ、おとうちゃん
げんばくの雲にのっていったおとうちゃん
おしろのとこでしんだ、おとうちゃん
わたしの小さいときわかれたおとうちゃん
かおもしらないおとうちゃん
一どでもいい、ゆめにでもあってみたいおとうちゃん
おとうちゃんとよんでみたい、さばってみたい(抱きしめたい)
せんそうがなかったら、おとうちゃんはしななかったろう
もとのお家にいるだろう
にいちゃんのほしがるじてんしゃも
かってあるだろう

 

 
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