NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

NEWS

心が丈夫になる

2009年6月23日 8:37 PM

きょうは夕方から雨が降り続いています。
部屋の中にまでしっかり雨音が聞こえてくるほどです。
乾いていた田畑やダムはもちろんですが、水不足を心配してちょっと緊張していた気持ちまで潤おしてくれるようです。

昨夜うれしい知らせがありました。
以前相談を受けた乳がんの患者さんのご家族からでした。
治療が一段落して、いい方向へ向かっているとのことでした。
当初は治療の副作用が思いのほか厳しくご本人もご家族も戸惑いが大きかったので私も心配していましたが、大きなヤマを越えたと聞いて安心しました。
そして、一番嬉しかったのは、周囲の方に語ったというご本人の言葉でした。
「私、がんになって以前より心が丈夫になりました」

きょうご相談を受けたある患者さんは、まだ告知から日が浅く大きく心が揺らいでいる最中でした。
揺らいで当然、迷って悩んで当然です。
でも、その揺らぎや迷いや悩みを通り抜ければ、いつか「心が丈夫に」なったと感じられる日が来ると思います。
傍にいてくれるご家族やお友達と一緒に、どうか乗り越えて行ってくださるように心から祈っています。

 

検診一緒に行こや~

2009年6月22日 8:20 PM

松山では夕方から断続的に強い雨が降っています。
少しでも水不足解消につながるでしょうか?

さて、きょうは大洲へ。
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大洲地区の食生活改善推進員の方々の研修会にお邪魔して、がん対策推進員についてのお話をさせていただくためです。
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まず初めに、八幡浜保健所の保健師の方が、がんとその早期発見について、また対策推進員の役割についてとてもわかりやすくお話をなさいました。
印象的だったのは、地元の言葉です。
「検診に一緒に行こや~」と誘い合いましょう、と。
本当にその通りです。
エライ先生に難しい言葉で説得されるより、近所の仲の良い人から誘われるほうがずっと効果的ですね。
出席者は70人ほどでしょうか。大変熱心に聞いてくださいました。
今夜、食事を取りながらご家族と一緒に、がんの話、検診の大切さについて話し合ってくださっていることを願います。

そして、私の今夜の献立です!
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メインは採れたての枝豆。
他にも使っている野菜…トマト・なす・ピーマンはすべて育ての父の畑から届いたものばかり。
おいしく頂きました。
さぁ、これで明日も頑張るぞ~。

 

がん支え合いの日

2009年6月21日 8:16 PM

きょう6月21日は「がん支え合いの日」です。
特定非営利活動法人キャンサーリボンズが、日本記念日協会に登録申請し、制定したのだそうです。
6月21日は北半球では夏至にあたり、季節の節目。
がんも人生の節目であるととらえ、世界中でがんについて考える日にしてほしいという願いが込められているとのこと。
この活動に賛同する、聖路加国際病院ブレストセンターなど全国各地の医療機関では、昨日、きょう様々なイベントを開催しています。

多くの方々にがんについて考えてほしいというのは、私たちの願いでもあります。
実は、おれんじの会からの郵便物の差出人に「がん」の文字が入っていては困るという方があります。
家族に言ってないから、近所に誤配されると困るから、など周囲からの偏見を恐れてです。
まだまだそんな時代なのです。
がんについて正しい知識を持ち、患者・家族がコソコソせずに治療と日常生活を送れるように、みんなで支え合う社会を心から願っています。

 

宇和島での一日

2009年6月20日 10:09 PM

早起きして宇和島へ行ってきました。
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駅では風鈴が揺れていました。

市立宇和島病院が開催した市民公開講座でお話をするためです。
メインの講師は、工藤進英先生。
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内視鏡でごく早期の大腸がんを見つけるスペシャリストです。
NHKの「プロフェッショナル」でも紹介された先生です。
http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/081216/index.html
これまでとは違うタイプの早期がんの発見法などについて、まさに世界レベルの研究についての講演でした。

工藤先生の後で、私も経験者としてのお話を1時間ほどさせていただきました。
参加者の中から、宇和島でも大腸がん患者の集まりを作りたいという声が上がりました。何かカタチになってくれることを望みますし、出来ることはお手伝いしたいと思います。

講演の後で、宇和島に住むおれんじの会会員の方たちと一緒に昼食に出掛けました。
私は郷土料理の「さつま」を頂きました。
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ご一緒してくれた会員のKさんが、お土産に手作りのコロッケを持たせてくれました。
きっと朝早く起きて用意してくださったんだと思うと、感謝の思いひとしおです。
暖かい気持ちを持って帰路に着きました。

 

六位一体の取り組みを求めて

2009年6月19日 9:00 PM

愛媛県議会に発足した「がん対策推進議員連盟」
この議連が主催して『がん対策推進にかかる懇話会』が昨日開かれました。
さまざまな立場の人が参加し、がん対策について話し合おうというもので、議連の役員をつとめる8人の県議会議員のみなさんをはじめ、医療者、行政担当者、経済団体、患者・家族が一同に会しました。取材に来ていたマスコミも含めると6つの立場が集まったことになります。このような会は、愛媛では初めて持たれました。

はじめに、日本医療政策機構の埴岡健一さんが『がん対策の現況と課題~愛媛のがん対策には愛がある?~』と題して基調講演を行い、その後意見交換が行われました。

がんに関する条例の制定や、がん対策に役立てる基金の設立などの案が出されました。
具体的な検討はこれからですが、でも一番大変な最初の一歩は踏み出せました。
これからも患者・家族の立場から知恵を出し、声を出して一緒に取り組んでいこうと思います。

参加した21人全員が、愛媛のがん医療を良くしたいという思いでは間違いなく一致しています。ただ、それぞれの立場で、どこに重点を置くのか、どういう取り組みをするのかについては当然違いがあります。
その違いを認識し、それぞれの立場の得意分野を生かし合っていけるようになれば愛媛のがん対策はぐっと前進するのではないかと思います。

 

若い母親のがん

2009年6月17日 10:08 PM

おれんじの会のHPには、問い合わせフォームを設けています。
これを利用して、私たちに連絡をくださる方が時々あります。
きょうのお問い合わせは、若いお母さんからでした。
小さな子供さんを抱えて病気に向き合っているとのことでした。
つい最近関わった方も、まだ1歳にならない赤ちゃんのいる女性でした。

子供の事が気にかかって、自分の闘病どころではない。
子供に自分の病気をどう伝えればいいのか?
とにかく子供のそばにいたい。
いろいろな思いを胸に抱えています。
たまたま私たちのところには若い母親たちが集まってきていますが、一般には20代30代のがん患者は少なく、子供の問題を含めて情報交換や分かち合いが出来ないのが現状です。

今夜も、病院のベッドで子供の顔を思い浮かべている患者さんがいることを思います。
一日も早く、子供の元に帰れますように。

 

診察日

2009年6月16日 10:35 PM

きょうは婦人科の診察日でした。
このブログでも書いた通り口内炎に悩まされ、夜になるとひどい倦怠感と微熱が続いていましたので、今回の診察はちょっと憂鬱でした。
果たして結果は、異常なし。
正確には血液検査と来月受けるCTの結果によりますが、ひと安心です。

いつも患者会の活動で通っている病院ですが、一患者の立場で待合室や検査室で座ると、急に別世界に思えてきます。
医師、看護師、窓口の職員すべての表情、声色、手の動きひとつひとつが気になります。
検査用紙1枚の受け渡しに冷たさを感じたり、看護師のちょっとの声掛けに癒されたり。
一方職員にとっては、いつもの日常業務です。多くの患者を待ち時間を短く捌いていかなければなりません。
過ぎるほど敏感になっている患者・家族と、日常業務をこなす職員との感覚の差を縮めるのは難しいなぁと、改めて感じた診察日でした。

 

もっと知ってほしい「がん」のこと

2009年6月14日 11:45 PM

ご案内していた通り、「もっと知ってほしい『がん』のこと」と題してのセミナーを、昨日開催しました。
177人もの方が参加してくださいました。
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きょうは後片付けで一日が終わり、もうこんな時間です。
詳細報告はあす以降に。

 

うれし泣き

2009年6月12日 9:55 PM

きょうは愛媛大学病院での、がん患者と家族のサロンに参加しました。
初めての方5人を含む11人で泣いたり笑ったりの2時間でした。

その後はがんセンターに入院中のMちゃんところへ。
首の骨が折れるのを防ぐため固定していた器具が外れ、きょうは1ヶ月半ぶりにお風呂に入ったそうです。
そして医師から、自宅近くの病院への転院の可能性について話があったそうで、本当に嬉しそうでした。
「子どもに食事を作ってやりたい」と言っていためぐちゃん。
その目標に一歩近付けたね。
笑顔を見ていると、嬉しくて私の方が泣いてしまいました。久し振りのうれし泣きです。
一番の親友のよしちゃんをはじめ、たくさんの”がん友”が支え続けてきためぐちゃん。
一日も早くキッチンに立てる日が来ますように!

がんセンターから、次は市内のデパート高島屋へ。
あす午後1時30分から「もっと知ってほしい がんのこと」というテーマでセミナーが開かれます。その準備のためです。
資料を運び入れ、パソコンの接続状況を確認。
そして家に戻り、細々した準備を終えたところです。
ふ~。

あす、多くの方の参加をお待ちしております。

 

いのちについて考えてみる

2009年6月11日 8:29 PM

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ご近所の庭の紫陽花です。
昨日の雨で、ちょっと潤ったでしょうか。

美しい花の後に、硬い話題で恐縮です。
国会では臓器移植法改正法案の審議が行われています。
4つの案が提出されていますが、そのうちの2つは2007年に出されたものだそうです。つまり3年間もたなざらしになっているわけです。
人のいのちに関わる大事な法案だから慎重に審議をしているということかもしれません。
しかし、その審議をしているはずの国会本会議の様子をニュースで見て驚きました。
多くの議員がうたた寝をしているのです。
火曜日の映像でしたので、週末地元での選挙活動で疲れていたのかもしれませんが、こんな大事な法案審議なのに!
党首討論での凄まじく下品なヤジ合戦を展開した議員は、この審議の場では何をしていたのでしょうか。

今回の改正のポイントのひとつが子供の臓器移植です。
日本では行えない子供の臓器移植。
移植以外に治療法のない重い病気を抱えた子供は海外へ行くしかありませんでした。しかし、その海外での移植についても自粛を求める世界的な動きがあります。
いまこの瞬間にも、道を閉ざされ悩み苦しむ家族があることを思います。

ここで臓器移植法改正案の内容について、また人の死の定義について論ずるものではありません。
ただ、私たちも、他人事としてではなく人の「死」や、子供のいのちについて考えてみる必要があると思うのです。

大きな選挙を控えています。
私たちが選ぶべきは何なのか?
この国の政治は、私たち国民のいのちにどう向き合うのか?
考え選ぶのは私たちです。

 

 
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