NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

NEWS

がんは政治

2009年7月21日 8:58 PM

雷の鳴り続ける一日でした。
山口では土石流が高齢者の施設に流れ込み、3人が亡くなったとのこと。
ニュース映像では、施設の屋上で救助を待つお年寄りの姿が映し出されていました。
胸が痛みます。
また雨の音が激しくなってきました。

さて、いよいよ政治の季節到来です。
私たちの”いのち”に真摯に向き合ってくれるのはどの政党なのか?どの候補者なのか?

高額な治療費が払えないために治療を諦めること。
望む場所で治療が受けられず家族と離れなければならないこと。
住んでいる場所によって受けられる医療に差があること。
…こんなことでがん患者・家族が泣くのは、もうお終いにしなければなりません。
より良いがん医療を手に入れるために私たちが出来ること。その一つが政治を選ぶことです。
しっかり考えて行動しなければ!

 

子供のいる光景

2009年7月20日 8:00 PM

松山では時折雷が鳴りながら雨が続く一日でした。

7月20日というと夏休み初日…ではなくて、今年は曜日の関係でもう3日目なんだそうです。
スーパーに行くといつになく混雑。親に子供たちがくっついて来ているからなんですねぇ。思わぬ動きをする子供たちに行く手を阻まれます。

こういう光景を見るのが、ちょっと辛いです。

子宮頸がんの治療のために、33歳の時に子宮を摘出しました。
それは子供が産めなくなることを意味します。(向井亜紀さんのように代理母という選択肢もありますが、これはなかなかの荒業です)
当時は、自分の人生設計にもともと子供の存在はなかったので辛いとか悲しいとか思いませんでしたが、年齢を重ねるにつれて”子供のいる幸せな光景”というものが眩しくみえるようになりました。

がんに関係するMLの中で、メンバーに子供が生まれた記事があり、当分の間お祝いメールが飛び交いました。
子供を育てる喜び、我が子の愛おしさ、いのちの素晴らしさ…。
何だかなぁ。私のほかにも治療で子供が持てなくなった人がメンバーにいるはずなんだけどなぁ。
素直にお祝いできない自分が惨めで、情けなくて、そして自己嫌悪でした。

婦人科がん治療の後遺症の一つが、生殖機能を失うことです。
特に子宮頸がんは最近若い世代に増えていますから、子供を産む前に、もしくは結婚前に生殖機能を失うことに繋がります。
この後遺症への対処法は……自分の中で折り合いをつけていく以外にないのです。それは簡単なことではありません。

きっと、子供が持てない辛さを抱えて、夏休みの賑わいの中を耐えている人は大勢いるはずです。
少なくとも、子宮頸がんによってそんな思いをする人を減らしたい。
そんな事を考えています。

 

読みたい本 読んでいただきたい本

2009年7月19日 9:21 PM

壊れたと思ったテレビは復活してくれました。
(決して叩いて直したわけではありません。昔は電気製品が壊れると叩いて直したものでしたよね?一時しのぎですが…)
おかげで、録画しておいた番組を見ることができました。
がんで亡くなった科学者戸塚洋二さんを紹介するNHKの番組です。
大変丁寧に作られた見応えのある番組でした。

ノーベル賞確実と言われた物理学者である戸塚さんが、自らのがんに向き合い、最後まで科学者の眼で綴ったブログを基に展開する番組でした。
病気との向き合い方、患者会としてのこれからの取り組みについても考えさせられました。
残念ながら再放送の予定はないようですが、おそらく相当の反響があるでしょうから、そのうち再放送されるかもしれません。

その戸塚さんの記録を立花隆さんがまとめた本が「がんと闘った科学者の記録」(文藝春秋)です。
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右側のブルーの表紙の雑誌は「がんサポート」(エビデンス社)8月号に、おれんじの会の紹介記事が掲載されています。
私の拙文での紹介でお恥ずかしいのですが、これまでの経緯などをまとめています。
ご一読いただければ嬉しいです。

 

テレビ壊れる

2009年7月18日 9:06 PM

8月と9月の例会案内をUPしました。
また、5月例会でご協力いただいた「緩和ケア」に関するアンケートの調査結果も、活動実績の中に掲載しています。
どちらもトップページから確認できますので、ご覧ください。

毎週土曜になるとドッサリ入ってくる家電量販店の広告。関係な~いと思っていたのですが…。
今朝つけたはずのテレビがいつの間にか消えていました。
そういえば、このところちょっと動作がおかしい時があったけど、遂に?!
コンセントをさし直してみたら一応映るようにはなりましたが、どうもおかしいので点検を依頼しました。
きっと修理代って高いんだろうなぁ。
この際デジタル放送対応に買い替え?
家電量販店の広告を眺めてはため息です…。

 

イベント案内

おれんじの会6月例会に参加してくださった方からイベントのご案内をいただきました。
「ドラムサークル」という取り組みで、がん患者の支援活動にも関わっているものです。
この週末、松山より涼しい久万高原町で開かれます。
http://www.yuranonomori.jp/yotei.html

 

支える人を、支える

2009年7月16日 8:42 PM

私の母は重度の認知症で入院中です。
現在の病院に落ち着くまで、病院や施設を転々とする日々が6年続きました。そんな頃の話です。
ある日、入院していた病院へ着くと看護師長さんが話しかけてきました。
「お母さんが待ってますよ」
なんでもない一言ですが、当時の私には追い詰められるような言葉に聞こえました。
もっと早く来てあげたら?もっと長くいられないの?
そんなふうに聞こえてしまったのです。
もちろん看護師長さんにそんな考えはなかったはずです。でも心身共に疲れ果てていた私には、それだけの言葉が重く辛かったのです。

患者を支える家族の大変さを思います。
特にがんの場合は、家族は”第二の患者”と呼ばれるほど厳しい状況におかれます。
家族の方がうつになったり、重篤な病気にかかることは稀ではないそうです。
そうした家族を支える事業に、おれんじの会では取り組むことになりました。
家族が知っておくべき情報を集めた小冊子を作り、家族のための勉強会を開催する予定です。

家族が、勇気と希望を持って病気に向き合えるように。
支える人を、支えたい。
その輪が社会全体に広がってくれることが最終目標です。

 

10年前の7月に

2009年7月15日 9:29 PM

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四国がんセンターロビーに飾られている七夕飾りです。
松山では七夕をひと月遅れで行うので、いまも願い事受付中です。

ロビーにいると、大きな荷物を抱え看護師に案内されて病棟へ向かう患者・家族をよく見かけます。
一様に不安な表情を浮かべています。
どんな病室だろうか?同じ部屋の人とうまくやっていけるだろうか?そして何より、治療を乗り越えられるだろうか?

10年前の私もそうでした。
手術のために入院したのは7月13日。
それまでにも別の病気で2回の入院経験はありましたが、がんで入院するのは気分が全く違います。
「大丈夫、大丈夫。必ず元気になる!」と繰り返し自分に言い聞かせながら病院の廊下を歩きました。
それから4か月に及ぶ入院生活が待っているとは思いもせずに…。

最近、自分の闘病体験を話す機会が続いたせいか、手術後の激しい痛みや抗がん剤治療の辛さが甦ってきて、今夜はどうにも気分が晴れません。
10年経っても、こんなときがあります。

 

患者からのメッセージ

2009年7月14日 7:43 PM

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本日の到来物です。
とうもろこし、トマト、そして手作りのゼリー。
どれも季節感と愛情たっぷりの美味ばかり。
感謝していただきました。

さて、おれんじの会ではがん検診の呼びかけも活動の一つに掲げています。
昨日も、会員の一人石本さんが市内公民館の女性学級で検診を呼びかける講演をしました。
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石本さんの講演を聞いたという方から、今朝お電話をいただきました。
昨日夜、ご主人が、職場の検診で精密検査を指示されたと言ったそうです。ちょうど石本さんの話を聞いたばかりだったので、いかに早期発見が大切かを伝えて病院での検査を受けるよう説得したそうです。大の病院嫌いのご主人も、話を聞いて検査を受けることを納得してくれたとのこと。
「石本さんの話を聞いていなかったら、夫を説得できなかったと思います。ありがとうございました!」という電話でした。
あ~良かった!
石本さんの心からのメッセージは、ちゃんと届いていますね。

 

番組のお知らせ

今夜10時からNHK総合テレビで、がんと向き合ったある科学者が紹介されます。
物理学者戸塚洋二さんです。
戸塚さんは、がんと向き合う日々を科学者の視点でブログに綴っていました。
http://fewmonths.exblog.jp/

このブログについては、立花隆さんが本にまとめています。こちらは文芸春秋から「がんと闘った科学者の記録」として出版されています。

 

例会報告

2009年7月13日 9:05 PM

暑い日でした。
冷たいものは殆ど食べないのですが、きょうはコンビニに駆け込んでアイスクリームを買ってしまいました。

さて、いよいよ政治の季節の到来です。
がん対策をどう考えているのか?いのちに誠実に向き合ってくれるのはどの政党なのか?どの候補者なのか?
しっかり選ぶことが私たちの責任ですね。

昨日の例会報告です。
初めて緩和ケアをテーマに勉強会を開きました。
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会場いっぱいの参加者でした。
講師は、愛媛大学麻酔科・蘇生科教授の長櫓巧先生(写真左)と、四国がんセンター精神科・心療内科の大中俊宏先生(写真右)。
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長櫓先生からは、身体の痛みとの向き合い方について、医療用麻薬の基礎知識や神経ブロックの方法などについてお話いただきました。
大中先生からは、がん患者特有のこころの痛みと、それにどう対応するのか?緩和ケアとはどういうものか?などについてのお話でした。
後半には参加者からの質問にも丁寧にお答えいただきました。

9月の例会でも緩和ケアを取り上げます。
基礎知識を学びましたので、次回は、自分の療養生活にどう緩和ケアを取り入れるのか?具体的な方法について考える予定です。

 

 
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