NPO法人 愛媛がんサポート おれんじの会

NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会は、主に愛媛県内のがん患者と家族、その関係者が集う会です。

ブログ

医療の質を考える

2014年3月1日 8:46 PM

きょうはPCAPS研究会に参加してきました。

Patient Condition Adaptive Path System=患者状態適応型パス です。

研究会代表である東京大学の水流聡子先生の言葉に

「PCAPS研究では、医療の質と安全保証の実現のために、品質管理工学における標準化とプロセス管理の概念を投入し

 医療サービスという無形の対象の臨床プロセスを、可視化、構造化、標準化、IT化していきました」とあります。

 

ちょっと難しいのですが、

「患者それぞれの状態に対応した医療を、安全と質を確保して提供するためにシステム化し、それを見える化すること」

とわたしは理解しています。

 

水流先生のような工学系の研究者と医療者が携わってきた研究に

当事者である患者の視点を取り入れようということで、今回新たに「患者班」が設置されることになり

一般社団法人グループ・ネクサスの天野慎介さんと、わたしが参加させていただくことになりました。

 

安全で質の高い医療を受けたいというのは、患者の誰もが望むものです。

専門の研究者によって開発される「システム」に、患者の「思い」をどう反映させていくのか

とても難しい取り組みですが、貴重な機会をいただいたことに感謝して

これから取り組ませていただきます。

 

 

 

春近し

2014年2月27日 6:40 PM

写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

町なかサロンで出迎えてくれる”こまちゃんお雛様”です。

3月の声が聞こえ、松山はきょうは暖かでした。

でも、それ以上に「サロンに来てくださる方のために」と心を込めて作ってくれたスタッフの気持ちに

あたたかさを感じた一日でした。

 

こまちゃん作りは、3月13日(木)、27日(木)に開催します。

小児がんに向き合う子どもさんのために作っています。

興味のある方はお気軽にご参加ください。

 

 

季節の変わり目に…

昨日は栃木県日光市へ行ってきました。

宇都宮から日光線に乗ったとたん、周囲は雪景色に!

栃木は、これまでにない大雪だったとニュースで聞いてはいましたが

まだこんなに残っているとは思いませんでした。

訪ねた今市の商店街のアーケードは雪で壊れてしまったそうです。

 

問題はこの後。

都内のあたたかさで、少し薄着で出かけのが間違いでした。

あまりの寒さで体調を崩し、ホテルへ戻ると38度を超える熱。

ひたすら寝て、ようやく回復しました。

 

季節の変わり目、油断は禁物と思い知りました。

みなさんもお気を付けください。

 

 

ピアサポートとサロン

2014年2月25日 10:41 PM

きょうは会議のため東京へ。

厚生労働省の「がん総合相談に携わる者に対する研修プログラム事業」の会議です。

昨年度はピアサポーターについて

今年度はがん患者・家族のためのサロンについて

2年間委員として関わらせていただいた事業の最終会議でした。

 

2年間で、ピアサポーター養成とサロン運営に関する一定の考え方を示すテキストとDVDを作成しました。

この事業のHP http://www.gskprog.jp/ に詳細が紹介され

テキスト、DVD共にダウンロードできます。

サロン編のDVDには、実際のサロンでの取り組みを紹介させていただくためにわたしも出演しております。

テキストもDVDも、唯一絶対の正解を示したものではありません。

地域や、それぞれの状況に合わせたより良いサポートを考えるための材料、キッカケになることを願っています。

 

 

 

在宅での緩和ケアを考える

2014年2月22日 11:32 PM

きょうは、愛媛県で取り組んでいる「在宅緩和ケア推進モデル事業」の会議に出席してきました。

県内の今治地区と大洲地区で、それぞれの特性を生かしたモデル事業が行われています。

そのうちの大洲地区の症例検討と運営委員会です。

 

山間部で、がん診療連携拠点病院が未整備の大洲地域。

喜多医師会と熱意ある地元の医療者の方々が中心になって、

家で過ごしたいと希望する地元の患者さんの緩和ケアに取り組んでいます。

モデル事業が始まって1年半で、30人近い患者さんのケアにあたってきました。

 

きょうの会議で話題になったのは、いかに患者さんとご家族のお気持ちを聞きとるか?ということでした。

 

病気について、治療医からどのように説明を受け、どう感じているのか?

なぜ家に帰りたいのか?

帰って、どのように暮らしたいのか?

こうした基本的なことを、本当に患者さんとご家族から聞き出せているのか、

希望を聴き、それに寄り添うことが在宅緩和ケアのスタートだという話でした。

 

疾病にかかわらず、入院日数は短縮化されています。

厚労省は大幅な病床削減を打ち出し、さらに早期退院を促す計画ですし

この春からの診療報酬改定はまさに「在宅シフト」です。

 

「住み慣れた地域や自宅で自分らしく」というのが謳い文句ですが

本当に誰にとっても在宅が最高の場所なのでしょうか?

 

わたしたち患者・家族にとって

本当の希望に耳を傾け、揺れる思いに寄り添いながら、適切なケアを提供してくれる体制が整ってはじめて、

「自分らしく」過ごすことができるのです。

家に帰りさえすればいいということでは決してありません。

 

愛媛で始まったモデル事業。

きょうの会議には、週末にもかかわらず

医師、訪問看護師、調剤薬局の薬剤師、ケアマネなどが参加していました。

この取り組みが、今後の在宅緩和ケアの充実につながることを期待しています。

 

で、この会議に参加する道中で…

行きはJR車中で寝過して次の駅まで行ってしまい

帰りは、乗り遅れ。

ちょっとお疲れの一日でした。

 

 

 

 

がんと就労を考える

2014年2月20日 10:54 AM

この時期は出張で数日留守にして家に戻ると、庭の花の様子が変わっていて驚くことがあります。

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クリスマスローズが咲いていました。

わたしの一番好きな花なのですが、まったく世話もできず。

それでも、今年も花をつけてくれました!

 

さて、今週月曜17日に、

厚労省の「がん患者・経験者の就労支援のあり方に関する検討会」が開かれたので傍聴してきました。

 

がんの治療のため、仕事をしながら通院している人は32万人(H22年厚労省調査)いる一方、

がんの診断後、勤務者の34%が依願退職、解雇(H16年 「がんの社会学」研究班)という現実もあります。

 

がんになっても、本人が希望すれば仕事を続けられる社会にするためには

どんな支援、対策が必要なのかが今後協議されます。

患者・家族の代表も構成員として参加しています。

議論の行方を注目したいと思います。

 

わたしたちも、がんと就労について考えるシンポジウムを3月16日に開催します。

エッセイストの岸本葉子さんを基調講演の講師にお迎えします。

詳細はトップページのイベント案内に掲載しました。

ぜひご参加ください。

 

 

 

 

タオル帽子

2014年2月8日 11:28 PM

関東地方では「近年にない大雪」とのことです。

松山でも、ここ数日は雪が舞いました。

先週の暖かさでほころんだ梅が凍えているようです。

 

そんな寒さの中、町なかサロンではホッコリ暖かな特別サロンが開かれました。

タオル帽子を手作りする企画です。

10人の方が集まってくださいました。

2時間ほどで出来あがったのは、こんな感じ。

タオル帽子サロン140208

 

 

 

 

 

 

 

好評につき、今後も継続して開催したいと思っています。

 

…とえらそうに紹介していますが、わたしは縫い物が苦手なので参加せず。

女性ピアサポーター3人が企画し、開催しました。

型紙を探し、タオルや道具を揃え、丁寧に準備をしてきました。

その気持ちが伝わったのか、いいサロンになったようです。

 

わたしが髪が抜けた時、

隣のベッドの患者さんがピンクのタオルで帽子を縫ってくれました。

あのあたたかさは忘れられません。

 

きょう出来あがった帽子も、どなたかの気持ちをあたためてくれることと思います。

 

 

 

 

リレー・フォー・ライフ

2014年2月2日 11:00 PM

きょうは、東京で『リレー・フォー・ライフ・ジャパンサミット』に参加してきました。

RFL終了会議

 

 

 

 

 

 

 

 

愛媛では毎年10月に開催している『リレー・フォー・ライフ』

2013年に開催された41か所の実行委員が集まって、

去年の総括と今後の取り組みを話し合いました。

 

いまを生きている患者、経験者のために。

先に旅立った仲間のために。

家族のために。

仲間がいる、ひとりじゃないことを再認識し、一緒に歩いていく。

 

そして、いまは病気と無関係で過ごしている方たちに

がんと向き合う人のことを知って、支援していただくために。

 

愛媛では、この思いをぶれることなく大事にして

今年もリレーを開催します!

 

 

 

 

岩手県がんフォーラムにて

2014年1月19日 10:29 PM

雪の岩手県盛岡市へ行ってきました。

雪の盛岡駅

 

 

 

 

 

 

 

 

18日に開かれた「岩手県がんフォーラム」に参加するためです。

今年で6回目を迎えるフォーラム、今年のテーマは「ピアサポート」です。

そこで、愛媛での取り組みを紹介するようお声掛けいただきました。

 

愛媛で「患者力」を訴えて取り組んできた事をご紹介させていただきました。

 

後半は、岩手県内の医療機関で開催されている「サロン」について報告されました。

その中のひとつ、大船渡病院は、震災で大きな被害を受けた気仙地域にあります。

普通の医療を取り戻すだけでも大変なところですが

がん患者と家族のために、という熱い思いを持つ看護師さんが中心になってサロンがスタートしました。

その労力は大変なものだったと思いますが

報告の中の写真から、あたたかなサロンの様子が伝わってきました。

昨年6月に、わたしも大船渡病院をお訪ねした経緯がありますので

一歩を踏み出されたことをとても嬉しく思いました。

 

どこのサロンも、中心となるスタッフの確保や労力の問題があり

院内でいかに理解を広めるか、

またひとりひとりの参加者の期待にどう応えるかが課題となっているとの報告でした。

それは岩手も、愛媛も同じです。

おそらく、ピアサポート、サロンに取り組んでいるところはどこも同じだと思います。

 

それでも、仲間と語り合う場はわたしたちにとってとても大切です。

試行錯誤をしながら、より良いものへ育てていくことが大事なのだと思います。

改めて、愛媛でももっとがんばらなければと思いを新たにしました。

 

このテーマを取り上げ企画してくださった岩手医科大学の木村祐輔先生はじめ

ご一緒させていただいた岩手県内医療機関のサロンご担当のみなさま、ありがとうございました!

岩手がんフォーラム

 

 

がんとリハビリ

2014年1月13日 8:24 PM

2014年1月例会(リハビリ)

 

 

 

 

 

 

 

 

12日は勉強会を開催しました。

テーマは「がんとリハビリ」

写真は、チューブをつかったストレッチに挑戦している場面です。

講演と併せて、このように体を動かすことも取り入れた勉強会でした。

 

リハビリというと、整形外科領域か脳血管疾患の後遺症対策というイメージが強いものですが

最近では、がん治療でもリハビリの重要性がいわれるようになっています。

がん自体が直接、体力低下や機能障害を引き起こしたり

治療によって不都合が起こったり

進行に伴ってさまざまな症状が起こることがあります。

呼吸機能の低下や、神経障害、腕が動きにくくなるなどの症状です。

 

こうした症状への対応を行うため、

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が、専門の研修を受けリハビリを行うようになってきました。

 

以前に、緩和ケア病棟に入院していた男性が

「人生最後の目標は、一人でお風呂に入れるようになること」と言って

リハビリに取り組んでいる話をうかがったことがあります。

 

病気があっても、またそれによって不都合が起こっても

その人が望む生活をするための治療や支援が提供されることはとても重要です。

 

次回例会は2月2日(日)13時30分から

仲間同士で語り合う交流会の予定です。

 

 

 

 
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